新川直司のレビュー一覧
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6巻はガラコンサート本番。ここでようやくトラウマであった母との関係を消化する。大きな軛のひとつが外されたことで、主人公は次の大きな一歩を踏み出す。
前半は、中学生の生活にを所々に挿入し、好むと好まざるとにかかわらず変わってゆかざるをえない思春期の少年少女を描く。それ自体はベタな描写でしかなく意図がよくわからなかったのだが、終盤における主人公の変化にかかるエピソードの前段としてこれがよく効いている。あまり伏線を考えているようにはおもえないけど、そのあたりはとても上手に処理されている。
ただまあ、このペースだと話が終わるまでにかなりの巻数を使っちゃいそうで、それが不安でもある。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ毎報音楽コンクールの興奮冷めやらぬ中、宮園かをりに届いた一通の手紙。それは藤和音楽ホールで行われる記念公演、通称「ガラコンサート」への招待状だった。演奏者として呼ばれる事となったかをりは、再び公生を伴奏に指名する。観衆を揺さぶった最強コンビの再結成!と周囲の期待は高まるが、公生のテンションは何故か低い‥‥。果たして、ガラコンサートまでに二人の演奏は仕上がるのか!?
今回は公生が母親のトラウマから一歩前進していく感じでした。
ガラコンにかをりが来なかったのは意図してなのか、それとも体調を崩してなのか気になる所...。
次巻が気になる!! -
Posted by ブクログ
後悔で苦しんだ少年の巣立ちを描いた6巻。
最後の別れ。過去との決別というものは少年から大人へと成長する上で必ず通る過程です。やはり物語としてこういった期間を見ることは複雑な思いを感じてしまいます。自分の過去という闇に未来の光が刺していく。自分の中にあった根源的な光を感じた時の公生はキレイでした。
過去との決別は公生だけでなく紘子さんも入っています。彼らが信じる音楽の力がどんなものなのか、次巻はその答えを見れる巻なので非常に期待しています。そして、あんなに練習したガラコンに姿を見せないかをりちゃん。答えの先の問題となるのか、この作品は本当にドラマチックです。