中溝康隆のレビュー一覧
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ネタバレ中日の監督を引退してからはすでに10年以上が経ち、その後に務めたGM退任からも5年以上が経とうとしているのに、落合博満という野球人はノンフィクションの題材であり続けているようだ。
彼が監督を辞めてから一度も優勝していないこと、特に落合時代にレギュラーを剥奪された立浪が監督だった直近3年間はすべて最下位だったこともあり、監督時代の彼に注目が当たるのはわかる。ところが、本作はその落合が中日を出てから3年間在籍した巨人時代を描こうというのだ。巨人時代の落合といえば、すでに40歳を超えていたにもかかわらず、初のFA選手として巨人に加入して優勝の立役者になったというイメージがある。すでに衰えが見え始め -
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【巨人軍vs.落合博満】
著者は中溝康隆さん。ブログ『プロ野球死亡遊戯』はほぼ全て読ませていただいた。
80年代に3度の3冠王となったパリーグの強打者落合博満、87年に世紀のトレードを経てセリーグ中日に鳴り物入りで移籍。
Jリーグが始まった93年オフに巨人軍にFA移籍してからの3年間は何だったのかが分かる著書となっていました。
私は94年に社会人となり、しばらくは野球どころではなかったので、落合博満が選手としていかに巨人軍に影響を与えていたのかはあまり分かっていませんでした。
ただ、清原和博氏が西武からFA移籍することを決めた辺りは何となく覚えていますが、その当時の落合博満氏の心の葛藤 -
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果たして落合は巨人に勝ったのか、負けたのか…
勝つ必要も負ける必要もなかったろうに。
清原が巨人に来たがったのは仕方ない。そして落合がコーチ専任になれないのも仕方ない。でも清原が来て落合がそのまま残っていれば、何かしらの形が残ったのだろうし、落合も日ハム時代の燃え滓のような最後は過ごさずに済んだのではないのかな…
原といい、落合といいそして清原といい…長嶋茂雄という存在は、確かに太陽だったしこの人がいなければ、今のプロ野球もないだろう。でも、その陰に散った男たちの思いみたいなものは、ドロドロとしたものなんじゃないのかな。救いは、清原を除いて、それなりにその後の監督人生で功なり名を遂げたといって -
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今の日本プロ野球ではそれほどでもないが、かつて、日本プロ野球の中心、いや日本プロ野球イコール読売巨人軍とでも言って良い時代があった。その読売巨人軍の四番打者はある意味神聖な存在であり、また、読売巨人軍のスーパースター(これでも言葉が足りないかもしれない)長嶋茂雄もまた神聖な存在であった。
その読売巨人軍にFA移籍した求道者・落合博満を中心として、読売巨人軍の四番打者を担った原辰徳、松井秀喜、清原和博とどのような関わりがあり、影響を与えたか、また、落合博満自身がどのように読売巨人軍の四番打者として悪戦苦闘したか。まさに読売巨人軍四番打者史、時代を考えれば日本プロ野球四番打者史が描かれ、読み応え -
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くすぶってた選手が、他チームに移籍する機会が訪れ、そこで出会った監督やコーチ、チームの方針とマッチして、一気に花開いた選手のお話
著者と世代がマッチしていることもあり、ちょうどプロ野球をよくみていた時期と重なって、とても懐かしく、また知らない逸話がたくさん織り込まれていて、とても面白かったです
自身に置き換えても、転職や異動など、上司や職場の雰囲気に合う合わないで、能力が発揮できなかったり、モチベーションが上がらなかったりと、プロ野球の世界って、結構サラリーマンの世界に似てるよなぁと、改めて感じさせる内容でもありました
野球って、一見チームスポーツのようで、結構個人スポーツの要素も強い側