中町信のレビュー一覧

  • 天啓の殺意

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    ネタバレ

    表紙や中表紙に読者への警告があり、なかなか挑戦的だなと思いつつ、それならトリックを暴いてやろうと意気揚々と読み始める。
    流れるような展開で犯人候補者も次々と変わり、ページを捲る手が止まらない。ちょっと古風な言い回しも味があっていい。
    結局、3/4くらい進んだところでやっと全体のトリックに気付き、犯人にいたってはかなりの終盤で気付くという始末…。
    やや一風変わったトリックを読んでみたい方にはオススメです。

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    2019年01月30日
  • 天啓の殺意

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    うーん、フェアじゃないような気がするなぁ。
    「あーあのパターンじゃないのね」と読んでたらそのパターンでした、みたいな。
    もう一度読み返してみたい。それがいつになるかわからないけど。

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    2018年11月26日
  • 空白の殺意

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    ネタバレ

    作者あとがきで、「『皇帝のかぎ煙草入れ』のような作品」と書かれていたので、共通項を探しながら読んだが、心理的なトリックが用いられていることを指しているのだろうか。「皇帝のかぎ煙草入れ」で使われている、あのトリックが形を変えて使われているのかと思ったが、そうでもなく、騙し方としては叙述系と感じた。トリックよりも、第9章で百世が気付いたことの方が類似性があるように思った。
    推理の鍵となる重要な事実が後の方で明らかとなるため、読者が推理する余地は少ないが、犯人のアリバイトリックの手法、冒頭部分の記述における錯誤、絵里子の遺書と日記帳に関する真相、伏線の忍ばせ方など、数々のアイデアが盛り込まれていて、

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    2016年12月13日
  • 空白の殺意

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    良いじゃないか、中町 信!
    作者がイチ押しの自信作だけあって、うん、たしかに満足できた。甲子園を目指す学校同士の醜い思惑をバックボーンに、女子生徒の死、女教師の自殺、野球部監督の毒殺と立て続けに事件が起きる。
    様々なエピソードを枝葉にして物語は進むが、なかなか容疑者が特定されず、容疑者らしき人物が浮かんでもアリバイの壁が立ちはだかり・・・。

    まさに、正統派推理小説というべき作品だな。
    推理小説の中には、クローズドサークル物、叙述トリック等々、いろいろ有るけれど、この作品は強いて挙げればアリバイ崩し?
    でも、それだけじゃないんだよな。単なるアリバイ崩しだけだと、単調で面白くもない物語になりがち

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    2016年06月06日
  • 模倣の殺意

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    ネタバレ

     この作品は,1973年に発表された「新人賞殺人事件」が改訂され,2006年に創元社から出版された。「第四部 真相」という扉が挟まれ,あからさますぎる伏線が削除されたりしているが,基本的なプロットは1973年に作られたもの。1973年に,これほど完成度の高い叙述トリックの作品が作られていたのは驚き。
     創元推理文庫版の解説は,叙述トリックの名手、折原一が書いている。折原一の解説を読むと,折原一がいかに,中町信の作品を敬愛しているか,よく分かる。折原一の作品にも,影響を与えていそう。
     この作品は,折原一の初期の作品にもあったように,二人の人物の視点が交互に描かれている。その二人は,中田秋子とい

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    2025年01月09日
  • 空白の殺意

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    ネタバレ

     お気に入りのミステリ作家の一人,中町信の代表作の一つ。もともとは,1980年に「高校野球殺人事件」として発表された作品。2006年に創元推理文庫から「空白の殺意」と改題されて出版されている。
     先に,折原一などによる最近の叙述ミステリを読んでいるので,それらを読んだ上での評価になるが,中町信の作品は,叙述トリックがシンプルにかつ丁寧に使われていて非常に好感が持てる。驚愕というほど驚けないが,よくできていると感心できる作品ぞろいだ。
    「空白の殺意」では,プロローグで,さらっと読むと死体を発見したシーンとしか思えない場面が描かれている。しかし,実際は,犯人が殺人を犯すより前に,被害者の家を訪れた

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    2015年10月25日
  • 追憶の殺意

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    やはり、この本のトリックも凝りに凝ったものだった。この著者のトリックは派手さは無いが、真相を知るにつれまるで自分もストーリーの中の一人物であるかのような気持ちになるのが不思議な魅力。
    良い推理小説と出会った時に思うのはリアルタイムで楽しみたかった!と、いうこと。著者はもう他界している事が残念でならない。

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    2015年02月24日
  • 天啓の殺意

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    もう、このドンデン返しには引っかかりませんよ~などと思いつつ、またまんまとハート鷲掴みビックリさせられました。

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    2014年09月12日
  • 模倣の殺意

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    ミステリをあんまり読んでない人にはきっとお勧めなのですよね
    これが昭和40年代に書かれてたなんて……
    色々読む前に出会いたかったのです
    読者への挑戦まであって、読み応え満点だったのです

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    2024年08月11日
  • 追憶の殺意

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    ネタバレ

    トリック、アリバイの作り方がすごい。

    トリックもアリバイも画期的なものではなくシンプルなものです。ただ文章を読んで行くうえでの視覚的、心理的な錯覚をうまく使っています。

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    2013年09月12日
  • 三幕の殺意

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    予想は出来たけど、色々と論理的に考えるのが楽しかった。
    淡々と読んで、淡々とトリックを考える感じ。
    最後の3行が・・・!なんてオビにあったんで無駄に期待してしまった。
    これも、後半の後半読んでて気がついちゃって驚きもなかった。。。
    残念。

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    2012年07月03日
  • 空白の殺意

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    カーの「皇帝の嗅煙草入れ」を目指して書かれた作品。となると、おのずと真犯人は見えてきますが……。改題殺意シリーズ第3弾

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    2009年10月04日
  • 模倣の殺意

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    ネタバレ

    交換手?…いつの時代?と思いながら読み進める。
    『なにかが狂っている』で、時系列にズレがあるんだろうとだと予想できて…
    あーそういうことかと納得。

    全体に出来事の上っ面を解説している
    のぺーっとした作品に感じた。

    エピローグの【昭和48年】に昭和48年っ!?
    と、一番のびっくりどころでした。

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    2025年08月31日
  • 模倣の殺意

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    確かに『まさかそんな!』という内容ではありましたが、読後感はあまり良くないように感じました。う〜ん……?

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    2025年08月02日
  • 模倣の殺意

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    ネタバレ

    青酸カリをあおり投身自殺を図った推理作家。死の前に発表した作品は自殺を仄めかした内容であっただけでなく、ある大御所作家の作品を模倣したものだった。
    坂井の知人だった編集者の中田秋子とルポライターの津久見伸助は、それぞれに坂井を殺害する動機を持つ者を調べ上げていく。二人が目星をつけた人物にはアリバイがあるため、それを突き崩すために奔走する。だが読み進めるうちに、中田と津久見がそれぞれに知る坂田は、同姓同名の別人だという事実が発覚する……。
    序盤の「遠賀野律子」に関する記述で違和感を覚え、それを抱いたまま終盤でその意味を理解する。著者中町信氏の経歴故に、叙述トリック作品は大方読破したという読者であ

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    2025年05月04日
  • 模倣の殺意

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    書店で大々的に、これは凄い!みたいな紹介がされていたので、読んでみる。

    うーん。

    まぁ、なるほどねぇといった感想。
    こういう純粋な犯人は誰だ的なお話は得意ではないのかも知れない。

    しかし、読んでいる間は楽しい。

    星は3.2といったところ。

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    2025年04月07日
  • 模倣の殺意

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    ややこしくてちょっとよくわからなかった‥
    解説でトリックについて読んだけど。
    こういうのを叙述トリックというのですね。

    それにしても、昭和ってこんな時代だったな‥
    時代の変化がものすごくて、そのことにびっくりです。

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    2025年02月28日
  • 模倣の殺意

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    かなり古い作品でしたが、そこまで古さは感じず。
    ただ、ちょっと入り込めなかった…。
    叙述トリックについては、気付けなかった笑
    視点がグルグル変わりながら進んでいく斬新な展開なので、敢えて何も考えず読んでたので、結末を理解しながら再読したらもっと伏線が見つかるのかもしれない。(これはどっちの〇〇だ…!?ってなってしまった)

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    2024年12月23日
  • 模倣の殺意

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    坂井の死の真相を、2人それぞれの視点で追うストーリー。終盤「あっ!そういうことか」となり、エピローグに向けて一気に駆け上がっていく。今、読むから新しさは少なめですが、発行されたのが50年前と考えれば、凄いと唸ります。

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    2024年12月18日
  • 模倣の殺意

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    50年前の発売当初に読んでたら星5にしてた。
    だけど叙述トリック系の有名作品をいっぱい読んでたから、あまり刺さらなかったな〜。
    登場人物と話の転換が多くて読みにくかったのと、真相も一発で理解できない複雑性があって全体の完成度でいうと後発の他著者作品の方が評価されるのは納得。

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    2024年12月09日