あらすじ
本格推理ファンならずとも魅了する叙述トリックの名手の一品を復刊!
新潟県・奥只見温泉郷の大湯ホテルは。スキーと温泉を楽しむ客で賑わっていた。そこに、運命の糸にみちびかれたような邂逅があった。出版社に勤める牛久保夫婦と千明多美子、画家の沼田秀堂と彼の愛人の夫・佐倉恒之助、鯰江彦夫と柏原一江という人たちの出会いであった。そして、事件が起きた。スキーバスが川に転落し、五人の死者が出たが、多美子は銃殺されていたのだ。長篇本格推理。
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Posted by ブクログ
事件が解決することがこんなに悲しいと感じるなんて。
日記の差し込み方といい、終わり方が読者をそんな気持ちにさせる上手いやり方だなぁと思いました。
まずこの日記は誰の日記なのか。ずっと騙されていました!多分この人だろうと予想して読んでたら、あ、あなたの…って。
誰かと誰かが関係して繋がって、クローズド・サークルじゃないはずなのに、関係性がそれに近く思える事件現場で、事件解決のために捜査していくとこうやってひとつずつ出てくるんだなぁと進み具合が良かったです。
暴く事に悲しさがでてきて、誰も報われないじゃん…しかも結局ラストどうなったの…って読者の想像を引っ張り続ける尾を引く感じが哀愁というか哀しさを際立たせています。
最近この時代のミステリー小説を読むようになって、社会派に近いというか現代とは違う感覚のミステリーに出会えて楽しいですし、読みやすいなと感じました。