野沢佳織のレビュー一覧

  • タイムボックス

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    ネタバレ

    アイスランド文学賞を受賞した、との事前情報なしで読めばよかったかも。
    いきなりフケイキが終わるまでタイムボックスに逃げ込む選択をする大人たち。はて?タイムボックスに経済危機が去ったと知らせるのは誰なんだろう。
    昔話風に始まる今はないパンゲア国のオブシディアナ姫の物語。父のディモン王は妻に先立たれた悲しみを癒すため、動物に人を襲わせてはならぬ、という戒めを破る。更に姫を大切に思うあまり時間を止められる箱に姫を閉じ込める。そして世界征服のため、戦いに明け暮れる。
    オブシディアナ姫は何も聞かされず、箱から出る度にどんどん周りの人たちは歳をとっていく。知らぬ間に再婚していた父王と新しい王妃の間には2人の妹も産まれていたが、もはや自分より年上になっていた。アノリという少年が味方となってくれるが、アノリにも事情があって、なかなか会えない。
    どんなブラックジョークだ、と感じた。姫の恐怖というか焦りというか、その事だけが気がかりで途中から一気に読んでしまった。最後の部分は一番大事だと思われるのだが、おまけ程度しか書かれてなかった。グレイスがどんな時を過ごして、何を考えて、シグルン達の前に現れたのか、もう少し書き込んで欲しかった。最後は帳尻を合わせて美しく終わるのだけど、作中の物語の中で主体的に動けないオブシディアナ姫に、読んでいて、つい焦れてしまった。
    苦しくても他人任せにしないで、子孫のために頑張る大人は今だって多分世界中にたくさんいる。著者の周りにはそういう人がいなかったのかなぁ。


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    2025年09月16日
  • 魔女の冬

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    ネタバレ

    1巻からずっと辛いし痛いしが続いたけど、ようやく終結。
    3巻は多少?ほんの少しだけ?ユーモアを感じるところがあって、まだしもだった。

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    2025年05月29日
  • 熊と小夜鳴鳥

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    ネタバレ

    な、長い・・・
    話が動き出すまでのシンデレラ状態の描写が長くて後半のスピード感に置いてかれました。
    三部作なので最後まで読めばきっとスッキリするタイプでしょうか。
    次回からはいじめられる部分はないと思うので、自由に外へ出たワーシャがどう描かれるのか楽しみではあります。

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    2025年03月13日
  • ぼくの心は炎に焼かれる 植民地のふたりの少年

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    1950年代のケニア、白人の少年マシューの家で、キッチンボーイをしているキクユ人のムゴ。白人のだんなさまに信用されている使用人家族ではあるが、それでも黒人と白人の差は厳しい。ケニア独立に至る前の差別社会を描く。
    第二次世界大戦が終わっても、アフリカ諸国の独立までは、不条理な社会が厳然として存在していたのだ。

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    2024年09月18日
  • 熊と小夜鳴鳥

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    物語が動くのが後半からで、それまでは伏線だったり説明だったりが続くのだが面白くなるまでがとにかく長い。(3部作というから仕方ないっちゃ仕方ないが…)
    主人公がテンプレみたいに冷遇されてばかりでもうそれでお腹いっぱいになってしまった。
    続きを読むかどうかは他にも読みたいものがあるのでちょっと悩む…。

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    2024年04月27日
  • モノクロの街の夜明けに

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    社会主義・全体主義政権のもとで抑圧されていた、革命前夜のルーマニアを舞台とした小説です。

    それまで「嘘」だと信じていた西側諸国の豊かな生活が本当に存在することや、ベルリンの壁崩壊を中心に周囲の社会主義国家が続々と自由化してゆくことを知り、自分たちだけが取り残されていることに言いようのない不安を感じます。
    また、密告が横行する社会の中で、友人・恋人はもとより家族のことさえも信じられない状況や、「周囲の目・耳があるために事情を離せない」ことで生じた誤解によるすれ違いや仲違いは見ていて辛くなります。
    たしかにこの作品は「フィクション」ですが、当時のルーマニアでは本当にあった生活がリアルに描かれているのだと思います。そういった意味で、これまで知られていなかった歴史を明らかにし、またルーマニアという国や社会主義という制度に関心を持たせるきっかけとなる作品だと思います。

    決して読んでいて「楽しい」物語ではありませんが、読みながら現在の日本のように好き勝手に発言することができる(そうして流れてゆく情報が正確かどうかはまた別問題ですが)という環境のありがたさも感じます。
    日本は社会主義国家だったことはありませんが、太平洋戦争中には「特高」がいて思想・言論の自由は制限されていました。そのような状況を変えようと決意して立ち上がった本作の主人公たちを尊敬しますし、自由に考えたり発言したりすることができることが「当たり前」にあることのありがたさを考え、この環境が変わってしまうことがないように気をつけないといけない、と感じます。

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    2024年03月09日
  • 魔女の冬

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    海の王は森の魔女を妊娠させて逃げたクズなのか、魔女が身を隠したのかどっちだ。

    全体的に恋愛要素が申し訳程度で、チョルト達との交流や冒険メインなところが良い。

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    2024年02月10日
  • 塔の少女

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    冒頭の貴族女性たちのバチバチが良いね。オリガがすっかり立派になって。

    マロがワーシャに付き纏っているのかと思ったがワーシャもマロが必要なのか。

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    2024年02月10日
  • タイムボックス

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    時間をテーマにしたファンタジー。パンゲア国の王様は、姫がいつまでも美しいままでいられるように、姫を時間が止まる魔法の箱に入れてしまう。その箱を開くのは、過ごす価値のある特別な日だけ。一年のうち、数日しか箱の外に出ることのできない姫は、周りの時間の流れから取り残され、いつしか人々から崇められる存在になる。彼女が欲しいのは友だちだったのに。

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    2016年12月29日