越智月子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ前作で初めは受け付けなかった登場人物たちが好きになってからの今作だったので、楽しく読めた。
鎌倉の街、草花、鳥、珈琲にパスタと、人物たちのストーリー以外のところが読んでて楽しい。ここだけじっくり読み返したい。
しかし唯一受け付けなかったのはあゆみちゃんの恋路。前作であんなに店長に恋してたのに、あっさり鞍替えしちゃって…「叔父みたいな気持ち」ってなんだよ!応援してたのに!
今作でいちばんグッときたのはゆき先生が千恵子さんに語るこれ。
「人生は麻雀と似たようなものよ。間違った道は進んでいないと思っても、思わぬところで理不尽な目にあう。でも、そこで落ち込んだり感情的になったりしても前には進めない。ク -
Posted by ブクログ
ネタバレaudible100冊目。
記念すべき(?)100冊目とはつゆ知らず、何となく目に留まった一冊でした。
鎌倉は大好きだし、できれば駅から徒歩圏内に住みたい派なので、タイトルからして惹かれました。
最近、妙齢の独身女性(未婚)が主人公だったりする小説が多い気がします。
気づいたのが遅いだけで、もしかしたらもっと前から、結構な割合で描かれていたのかもしれないけど。
登場人物が、実はセクシャルマイノリティでした!というものも格段に増えていて。
個人的には、多様性が叫ばれている現代を反映してるんだろなと思います。
シェアハウス、現実的には選ばないけれども、こんな素敵な出会いや関係を築けるなら、と -
Posted by ブクログ
雨の日に鍵を無くした隣室の老女を
招き入れたことから始まった交流。
阿紗が部屋の掃除を手伝うようになると
気難しい雰囲気だった老女・八重も
少しずつ変わってきて…。
そもそも阿紗自身、片付けられない子で
あまり家庭に良い思い出がない。
昔、修道女だったという八重も
なにもかもどうでもよくなることがあって
部屋が片付けられなくなっていた。
そんなふたりが少しずつ
部屋が綺麗になるとともに変わってくる。
出た不用品をネットで売っちゃうってのも
現実的にドライでいい感じ。
阿紗がボランティアで子供たちに
絵本の読み聞かせをしているんだけど
マンションの自分の部屋でやってる。
そういう制度が都会に -
Posted by ブクログ
『鎌倉駅徒歩8分、空き室あり』の続編です。
舞台はカフェ兼シェアハウス「おうちカフェ」。今回は、お隣の倉林さんの娘の美佐緒が新しい住人として仲間入り。新たに月曜日がパスタの日になり、賑やかになりました。住人達は「人が居場所を変えるときには理由がある」という言葉どおりだったのですが、ここに住むと居心地がよくなるとともに、皆、前を向いていけるようになってるなと思いました。
私が思うこの小説の魅力は、おうちカフェの心地よさの描写です。庭の草木や花の色が鮮やかに感じられ、鳥の色や声が感じられることです。知らない色を調べて、こんな色があるんだとか、鳥の鳴き声を聴いてみたりもして楽しめました。パスタや