越智月子のレビュー一覧
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ママ
36歳、結婚適齢期超えのコンプレックス主人公との、捨てたくても捨てられない、離れたくても離れられない母との関係。
母から子ばなれしてもらいたい。 -
購入済み
今までにない読後感…
1ページ目を開いてから、あっという間に読破した。
ドラマのような展開のスピード感とドキドキ感。
次第に明らかになる乙子の実像と政治の裏側。
乙子は、男性優位の政治の世界でこれ以上ない狡猾さと冷酷さでのし上がろうとする。
「女は優しい」「女は争わない」「女は無垢である」
男性が都合よく作り女性に押し付ける女性像全てにNOを突き付けるように。
エンターテインメント小説として楽しみながらも、乙子の強烈な存在が日本の今への問いかけのようにも感じられ、物語の終わりにはこれまでにない読後感を得られた。 -
Posted by ブクログ
他人に話したいけど話せないことって、山ほどあるよなあ。仮に他人から個人の事情的な秘密を話された時、自分はどういう反応をするのだろうかと置き換えて考える。"おうちカフェ"の人たちのように受け止められる器の大きさはないと思う。歳を取るごとに得られる力なのかなとも思う。
三樹子と里子かまホットワインをきっかけに真夜中にお互いを分かり合うところ、あゆみの身体は男・心は女のカミングアウトを理解するシーンが印象的だった。特に後者は、配慮のないことを言っちゃうかも…と伝える三樹子とそれを黙って理解するあゆみ、本当の多様性への理解を象徴するシーンだった。
自分の現状を言葉で伝えること、自分を分かってもらうのは難しい。でも、勇気を持って話してくれた人には真摯に寄り添いたいと感じさせられた物語だった。 -
Posted by ブクログ
「おうちカフェ」の続編。
庭に集う鳥たちの鳴き声がにぎやかに響き、紫陽花が大きく葉を広げる5月。
「おうちカフェ」で暮らす香良、三樹子、里子、あゆみ、千恵子の5人に、新たにもう一人の住人が加わった。
お隣の倉林さんの娘美佐緒は、パティシエの修行に行ったはずなのに訳ありで帰国。
居場所をなくした“昭和生まれ”の集まる鎌倉の古い洋館が、どんどんにぎやかになってきます。
それぞれのプライベートを守りながら、ちょうどいい距離感で暮らしていける仲間っていいですね。
賄いパスタと美味しいコーヒーで嫌なことも忘れられそう。
さまざまな鳥の鳴き声や、雲や木や花を表現する色の名前がたくさん出てきて、とても風情があります。
鎌倉に行ってみたくなります。
恋の話もちらほら出てくるけれど、生きることは誰かに依存することではなく、自分でなにかを築き上げることなのかな。
悲しいお別れもあるけれど、過ぎ去った人もきっと何かを残してくれているはず。
穏やかに暮らす彼女たちに、今日よりも明日がきっといい日でありますように。 -
Posted by ブクログ
男手一つで育ててくれた父を亡くし、カフェを引き継ぐことになった尾内香良。
鎌倉にある大正時代に建てられた洋館には「おうちカフェ」と書かれてある。
メニューは基本的にコーヒーのみのささやかな店で、経営はなかなかうまくいかない。
そんな時、結婚して福井に住んでいるはずの友人三樹子が、離婚して香良の家に転がり込んできた。
そしてなぜか二人でシェアハウスを始めることに。
「おうちカフェ」にはなぜか個性豊かな訳ありの女性たちばかりが集まってくる。
香良は自分では陰気な性格だと思い込んでいるけれど、人の話を聞くことのできる優しい人。
小さないさかいもあるけれど、香良の作る賄いカレーとコーヒーで、住人たちもしだいに打ち解けていきます。
人を憎んでも何も始まらないし、辛い過去を振り切って前向きに進んでいく人たちのこんな偶然のようなつながりが何ともいえず、読んでいてとても温かい気持ちになれました。 -
Posted by ブクログ
ひょなことからシェアハウスをはじめることになった香良。様々な入居者とのふれあいが描かれていく。
その時々で香良が淹れる素敵なコーヒーの様子を感じながら…。
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目に見えないけれど、人にはそれぞれ特有の背景がある。家族関係、恋愛の傷…。
良くも悪くもそれは、「その人らしさ」に影響してくる。
香良が営む「おうちカフェ」に集うのは、そんないろんな背景を持った人たち。時に衝突したりするけれどお互いがお互いをそっと受け入れ、補い合っていく。完全に理解できなくても、相手の背負う背景を理解しようとすることはできる。
そんな寄り添う優しさが漂う作品。
作中に出てくるコーヒーや料理の描写がとても細やか。思わず読後に、"鎌倉"と名のつくドリップコーヒーを購入しちゃった。