継続的に本を読んでいると、自分の好みがだんだん明確になってくるものですね。
私は、女性たちがひとつ屋根の下で共同生活を送る物語が結構好きです。
小説でも漫画でも、面白くないわけがない。
生い立ちが違えば、価値観も違う。
そんな人たちが集まって、何も起きないわけがないのです。
非常に憧れる。
しかし、自分にはできない。
だからこそ、こういった物語に惹かれるのだと思います。
『鎌倉駅徒歩8分、空室あり』の続編ともなる本作では、新キャラが登場します。
フランスでパティシエの修行中だったかと思いきや、途中で挫折し、お金も尽きて日本に戻ってきたという倉林さんの娘・美紗緒です。
前作では、住人同士がいざこざを起こし、すったもんだの末に理解し合うというストーリーでした。
しかし美紗緒は、そんな住人たちの中にスッと溶け込んでいきます。
やっぱりね、胃袋をつかめる人は強いと思いました。
週1で作る美紗緒のパスタのおいしそうなことと言ったら。
読んでいるだけで、頭の中にパスタの絵が浮かんできます。
住人たちは、一人ひとりそれぞれ悩みを抱えています。
けれど、その悩みに対してあたふたするわけではありません。
ゆっくり時間をかけながら、自分の感情と折り合いをつけていくのです。
若い頃のように、すぐに結果を求めたり、白黒つけたりしない。
曖昧な状態を楽しむ余裕、とでもいうのでしょうか。
そんなものを感じました。
「人生は麻雀と似たようなものよ。間違った道は進んでないと思っても、思わぬところで理不尽な目にあう。でも、そこで落ちこんだり感情的になったりしても前には進めない。クールにやるべきことをやっていけば、道は開けるわ」
登場人物の一人が語った言葉ですが、年齢を重ねれば重ねるほど、この言葉に実感がともなってきます。
思い通りにいかないこともある。
理不尽なこともある。
それでも、感情に飲まれすぎず、今できることをやっていく。
大人になるって、そういうことなのかもしれません。
よーし!
今日も頑張っていこう!!