クリス・アンダーソンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
いかにもアメリカ人らしい、テンポの良い、たたみかけるような論調で、読みやすい本でした。
著者は、物理学で博士をとったようですが、言葉の使い方が社会学者っぽい印象を受けました。
もしかしたら、翻訳者の影響なんでしょうか。
ちなみに、僕が今、一番気になっているFREEは、高校の授業料の無償化。
これにより、私立高校から公立高校へと流れる受験生が増えそうな気配があるようです。
これまでと負担額の差は同じなのに、公立高校の授業料が実質タダになると聞いた途端に公立高校へと受験生(の親)が流れる現象は、この本の中で述べられている現象の具体例の一つだと思います。
ただ、すべての業界においてFREEが有効なのかどうかは、よく考える必要があると思います。
とりあえず、自分の会社でFREEを利用できる商品やサービスがあるかどうか考えてみたいと思っています。 -
Posted by ブクログ
ネタバレTED代表者のクリス・アンダーソンによる「利他」の本。
「そりゃそこまで成功したら綺麗ごとも言えるよ…」と思うなかれ。まさしく本書を読むべきは、そんな風に思ってしまう私たちなのだ。
(かく言う僕もビル・ゲイツの推薦がなかったら買っていなかっただろう…)
「やらない善よりやる偽善」が本書の大筋なんだけど、じゃあそれをどうしたら多くの人に実施してもらえるシステムを構築するか、まで語っているのが素晴らしい。こういう部分が流石だよなぁ。
「善」と聞くと純粋で見返りを求めないものをイメージしてしまうけれど、(その背景がどんなものであれ)「善」と呼ばれるものを成した時点で称賛されるべき、というのがポイントだね。
ビル・ゲイツに代表されるような億万長者の持つ資本の比率は年々上昇している。
もちろん税制は一定の均衡を手伝っているけど、それだって焼け石に水の中になるのであれば、彼らに「名誉」を与えて資本を提供してもらうことも良いアイデアの一つになるだろう。
(実際ビル・ゲイツは慈善活動を行っていて、確かに節税対策かもしれないけれど、彼は私たち以上に「善」い事を行っているはずだ) -
Posted by ブクログ
本書のテーマ「利他」について興味があり、英治出版の読者モニタープログラム応募し、書籍をいただきました。
世界で日本の「おもてなし」が評価されているという話は聞きますし、実際接客業の質の高さ、親切な人たちも多い印象です。
しかし、近くにいる一人一人を見ていると、「自分たち」中心の考え方に触れることが多く、違和感を持っていました。
そんな中、なぜ利他が必要なのか、なぜ利他が行われている場面が少なく見えるのか、そして、どうやったら利他を実行し、その先にどんな世界が実現するのか、と言った問いに答えてくれる本でした。
著者は、TEDのトップを務めているクリス・アンダーソン。
自身や身近に起こる利他について、事例を踏まえながら、上記の問いに答えていく。
本書から得られた気づきは、以下の通り。
・人間の決断は、何らかの利得のためになされている(完璧な利他行為など存在しない。が、利他的な行為の優しさを称える)
・利他は自身の幸福感を高める
・利他思考になるためには、自分自身に寛容になる。自分が恵まれていることを認識する
・認知バイアスと時間バイスにより、良いニュースよりも、悪いニュースに触れることが多く、世界が悪い場所であると認識してしまう
・利他的な行動を習慣化させる
・インターネットの力を使い、利他の行為や事象を拡散させる(誰でも意識すればできる)
本書では、企業での取り組みや富豪の寄付の話など、自分とは縁遠い話もあるが、「あなたはどうするのか?」と繰り返し問いかけられており、利他の発揮について、自分ごとで考える機会となった。
小さなことでも積み上げることで、社会が変えられるかもしれないと、希望を感じられる内容であった。 -
Posted by ブクログ
<無料ビジネス>にまつわる本。
経済学とか消費・サービス・モノ・人材に関わる本があると
つい手にとってしまうほうで、
こちらの本もそんな流れで手にとってお買い上げしました。
"There's no such thing as a free lunch."
この世にタダのものなどない。
果たして本当にそうなのでしょうか?
「自由」を意味するfree,
「無料」を意味するfree.
その2点の領域を掘り下げた本です。
1、無料とはなにか?
ここで、無料が一種のマーケティング手法として
使われた経緯のお話。
当時、使い道のわからなかった「ゼラチン」を
デザートとして人々に魅力を広めた営業マンのお話。
ここでフリー戦略の芽が出ています。
2、デジタル世界のフリー
情報はフリーになりたがる?
情報の無料化、無料ビジネスが生み出す新しいあり方について
3、無料経済とフリーの世界
お金の発生しない「非貨幣経済」。
非貨幣経済を支配するものとは?
お金だけでは語れない
「価値創出」ビジネスの世界、FREE。
現代の経済のあり方をよく表現している本です。
350ページのハードカバーは
読みこむのにちょっと多めですが
とても興味深く読めました。 -
Posted by ブクログ
【ポイント】
プロローグ
14/あたらしいフリーを理解するものが今日の市場を粉砕し、
明日の市場を支配する。
過激な価格の過去と未来について・・
20/(ジレット)無料で配った安全カミソリが、やがて替え刃の需要を作った。
20世紀にフリーは強力なマーケティング手法になったが、21世紀にはフリーは全く新しい経済モデルになる。
モノの経済である原子経済(アトム)ではなく、情報通信の経済であるビットの経済へ
39/「フリーミアム」:
香水サンプルは実費がかかるので生産者は少量しか配布できなかった。
一方、デジタル製品では、5%の有料ユーザーが95%の無料ユーザーを支えている
46/「予想どおりに不合理」 行動経済学が「アンカー(錨)」と呼ぶもの
72/(フリーの歴史)20世紀に特筆されるべきことは、潤沢さがもたらした大きな社会的、経済的変化。
20年前のフォーチュン誌TOP100は地中から何かを掘り出すか、天然資源をモノに変える会社だった。
現在は、モノを作る会社は32社しかなく、アイデアを加工したり、サービスを提供する会社だ
77/今まで有料のものが無料になると「質が落ちた」と考えやすいが、元から無料だったら、質が悪いとは思わない。
85/消費者からは安いことと無料の間には大きな差がある。
ものをタダであげれば、バイラルマーケティング(口コミ)になるが、1セントでも請求すれば、全く別の苦労して顧客をかき集めるビジネスの一つになる。
「無料はひとつの市場を形成し、いくらであろうと有料になると別の市場となる」
89/行動経済学は、フリーに対する我々の複雑な行動を「社会領域」おける意思決定と「金銭領域」における意思決定に分けて説明する。
95/有料のもの選ぶ理由は、目当のものがえられないリスクを下げるため。
有料には保証がつくが、フリーには保証がない。
102/コンピューターの情報処理能力、デジタル記憶容量、通信帯域幅は「安すぎて気にならないレベル」にある
104/★今日のコストをもとに決めるのではなく、明日に要するであろうコストから価格を決める。
110/半導体は、物質よりも智恵がはるかに重要となる製品。
アイデアは事実上コストを要せず、無制限に伝わっていく。
アイデアとは究極の潤沢な商品で、伝達のための限界費用はゼロなのだ。「ミーム」
169/「流動性」という言葉は金融用語だと思われているが、テクノロジーでは「規模」と呼ばれる。
「インターネットは誰もが自由、無料にアクセス出来る流動性のマシンだ」
174/ブリタニカ→WIKIPEDIA
価値収入という計測できる価値を縮小させて、我々の集合知という計測できない価値を増やした。
「冨は計測しにくい形で再分配される」
240/お金が市場での重要なメッセージではなくなり、「注目(トラフィック)経済」と「評判(リンク)経済」という、非貨幣要因が浮上する。
244/ページランクは、「評判を扱う金本位制なのだ」。
ラリー・ペイジはグーグル経済の中央銀行。
彼らは、通貨の価値を保つように、ページランクのアルゴリズムを微調整している。
307/(タダと闘う)フリーと戦うのは簡単。単純に無料のものよりよいもの、少なくとも無料版と違うものを提供すればよい。
(日本語訳解説)
343/「競争市場では、価格の限界費用まで落ちる」
「テクノロジー(情報処理能力、記憶容量、通信帯域幅)の限界費用は年々ゼロに近づく」130
「低い限界費用で複製、伝達できる情報は無料になりたがり、限界費用の高い情報は高価になりたがる」
「多くのアイデア商材の価格は、フリーの万有引力に引っ張られる。それは、抵抗するよりもむしろ生かす方法を模索せよ。」
「潤沢になってしまった商品の価値は他へ移るので、新たな稀少を探して、換金化すべき」
348/「潤沢さを価値にして伸びる企業」と
「新たな稀少を価値にして伸びる企業」