篠森ゆりこのレビュー一覧

  • ハウスキーピング

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    米国の湖畔の町に両親を亡くしたルースと妹のルシールは、祖母と暮らしていた。やがて祖母が亡くなり、母の妹である叔母のシルヴィがやって来て、姉妹と暮らすようになる。しかし、シルヴィは流れ者とみられ姉妹の保護者としての資質には疑問が持たれる。姉妹は、半年もの間学校へ行かなかった。湖畔の自然の中で自由に暮らしていた。やがて妹のルシールは、自分たちの生活の異端さを意識するようになり、みずから家を出て学校の女教師の家に転がり込む。ルシールは、ラテン語の授業に打ち込むことで学校での居場所を見つけるが、シルヴィの誘いで学校を休んで湖へと向かっていく。シルヴィの奔放さに危惧を感じた住民たちは二人の生活に干渉するようになっていき、シルヴィとルシールは自分らしさを求めて家を出る。

    ハウスキーピングとは、家事という事ではなく家を守るというような意味合い。祖母・叔母・ルシールと続く家(家族)のつながりを、湖を中心とした清らかな田舎の景色の中でつづる。

    状況を理解するのに、ちょっと読む時間を要するかも。

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    2018年06月24日
  • ハウスキーピング

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    ネタバレ

    ハウスキーピング=家を維持すること
    家という言葉にはもちろん、家族、家系も含まれる…

    大きな湖のそばの一軒の家
    湖に落ちた列車の車掌だった祖父。病気でなくなった祖母。湖に車ごと飛び込んだ母。流れの労働者になった叔母。ルースとルーシー

    聖書の引用。耳馴れない言葉。長いワンセンテンス。
    とても美しい英語の小説と言われていますが、読むには味わう余裕が必要かも。

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    2018年06月11日
  • 独りでいるより優しくて

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    急速に発展する中国と豊かなアメリカの二つの大国を舞台に、ある事件に関わった3人は、それぞれ孤独であることを選ぶ。
    どこまで行っても、3人はずっと事件に縛られているが、事件にあった女性の21年後の死により、彼らは少しずつ変わっていく。
    でもやっぱり、事件から完全に逃れることはできないのではないか。
    誰には決して嘘がつけず、誰には嘘がつけるのか、難しい。

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    2016年01月29日
  • 独りでいるより優しくて

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    ネタバレ

    なんとも不思議な読後感があった。話はある女性の服毒による死から始まる。それに関わる三人の男女が21年に亘り、その事件を引きづり、人生の舞台から降りて自分の人生を謳歌することを回避し、孤独であることを選びとって生きている。
    その3人の人生も女性の死によって変化が起き、”独りでいるより優しい”方へと流れてゆく。
    作者の巧みな心理描写が主人公たちの猜疑心や悲しみ、孤独を描き出し、服毒事件というスリリングな設定であるにもかかわらず、人の心の葛藤を説得的に描いている。読み始めると手放すことができない魅力を持っている。

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    2015年11月02日