木村泰子のレビュー一覧
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購入済み
本音で変えたくなる栄養
自分を見つめ、今までの自分をやり直そうと思いました。
子どもと子どものかかわり。教師はその潤滑油になるために、見ること。そんなことを感じました。 -
Posted by ブクログ
著者の講演会にて購入。
著者の真摯な思いを受けとった。
これを読んで、子どもたちに向けられて作られた、ある歌の歌詞を思い出した。
「届けて 受け止めて 思いを寄せ合う
そんな毎日が 新しい 明日を 連れてくるから」
(栂野知子「小さな勇気」より)
具体的な方法論としてもしっかりとしたものをされているし、目指すところをはっきりさせて、みんなで共有することもしておられる。しかし、そんなところよりもまず、現代の学校の多くが持つ、異質なものを排除する危険性に正面から向き合い、「私が言わなければ誰が言う」という思いで、率直にメッセージを語っておられるところに、非常に共感を覚えた。
真摯に受け止めたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレまず映画を見ました。
通常の配給は終わっていて、御茶ノ水の自主上映会の日にその場所にいた、という偶然が引き合わせてくれた素晴らしいドキュメンタリー映画でした。
上映場所で売られていた3種類の本から、一番映画のストーリーに近いということでこれを購入。
その通り、この本を読むと映画の登場人物たちの顔と声で台詞が再生されるようでした。
「みんなの学校」は、特別支援を必要とする子供に居場所を作る、それも普通学級に、という面が強調されすぎてしまっているのかもしれません。
私はもっと普遍的なこと、違いを認める、違いを受け止めるとはどういうことか、居場所を作るということはどういうことか、ということを教わりました。そして、アドラー心理学ではありませんが、どんな子も向上心を持っていること、「なぜ」じゃなくて「どうやって」を考えることが大事なんだとわかりました。
「こういう先生がいたら」とか「こういう学校だったら」という受け取り方はもったいない。確かに木村先生だからできたことだし、木村先生だからこそ「公立校だからこそ」と言えるんだとは思います。
でも、一人でも多くの人がこの映画を見て、「自分もこういう学校にしたい」って思えば、木村先生じゃなくても変えることはできるんじゃないかと。
同じ方向に歩いていくためにこそこの映画・本の価値があるんだと思います。
すばらしい映画、本す。 -
Posted by ブクログ
公立小学校なのに,公立小学校だから可能性がある…そんな気持ちになる学校の紹介です。
あたらしくできた小学校に,集まった教師たちと子どもたち。校長をはじめ,「学び合いと育ち合い」「どんな子も地域で学ぶ」をテーマに学校づくりに取り組んでいきます。
子どもへの圧倒的な信頼に裏打ちされて進められる学校運営。運営と言うと,何か,教師の圧倒的な指導が入っているように聞こえるが,実際は,「教師が子どもから学ぶ」という姿勢が一番だいじにされているようです。
地域とともに学校を作る…それは,地域におもねることではなく,地域も巻き込んでいっしょに子育てをすることです。
今の教育界でも,こんなことが可能なのだと分かるだけでも,貴重な記録です。
映画にもなった「みんなの学校」。その映画を文科省でも見たそうです。そのとき,木村校長は,当時の下村文科大臣から,
「校長のリーダーシップを,ぜひ全国の管理職を目指す人たちに伝授してください」
と言われたそうです。しかし…木村先生は次のように言います。
「校長がリーダーシップのとり方を間違えると,みんなの学校は実現しません」
ちまたには,リーダーシップの取り方を間違えている校長たちがうようよしています。そして,職員室の教師も子どもたちも萎縮し,自分を出さずに,目立たずに,控えめに過ごしているような気がしてなりません。
うちの学校はどうでしょう。まだまだ,子どもが主体的に動いているとは言えません。というか,ほど遠いです。
私も,少しずつ変えようとはしているけど…微力。ただ若い人たちの感性はなかなかいいです。この本にも出ていましたが,ベテラン教師たちは,これまでの姿勢をなかなか変えられません。
で,もしかしたら,今年から少しは変わるかもと期待しています。なんせ,この本を紹介したのは,新しい校長さんだから。 -
Posted by ブクログ
○私たちは、その子が「その子らしく」いられることを、まず優先順位の一番に置いて学校づくりをしてきました。「その子らしさの質を上げよう」と。それは、「その子の現状のままでいい」というのではありません。「その子の“ありのままの質”を上げよう」ということです。
その質を上げるのは、子ども同士の学び合いです。そして、その子のおかげで、周りの子どもたちも、ものすごく育ちます。それこそが「学び合い、育ち合う」という教育の本質。教師の力量だけで補えるものではありません。むしろ大人は余計なことをしません。(p81)
○教師になくてはならない力は、子どもの話を聴く力。授業を上手に教える力ではないと思います。それなのに、ジャッジばかりして通訳しないと、子どもたちまでジャッジばかりするようになります。
大人のつくる空気を、子どもはいつも吸っているのですから。(p169)
○教師は全員、子どもに対しての「責務」があります。しかし、「責任」があるのは校長だけです。教職員には一切責任はないのです。(中略)さらに言えば、学校の中で職種の違いがあっても、子どもの前の大人はすべて対等です。対等でない場所に、学びは成立しません。(p171)
○目の前の子が今、何に困っているのか、今日一番困っているのは?ということを毎日、毎日大切にしてきました。困っている子は、ほうっておいたら集団のなかに入ってこられません。1日学校に来なかったら、次の日来にくくなる。1週間来なかったら、もうずっと来られなくなってしまう。
さらに、大空では「その日のことは、その日に」といった、言葉にはならない暗黙のルールのようなものがありました。その日に解決しないと、翌日は、みんなで学びを楽しめないからです。
「気づいたときに、気づいた人が動く」
それが大空のモットーでした。(p176)
○大空では、すべての教員が自らの授業を開いています。若い教師もベテランの教師もどんどん自分の授業をオープンにします。互いの授業を学び合える学びの宝庫です。大人が学び合う姿を、子どもは当たり前の空気として存分に吸っています。
つまり、大人同士が安心し合える場では、子ども同士も安心できる。大人が助け合う姿は、子どもも大好きです。大人が学び合う姿が、子どもの学ぶ意欲を大きく高めます。(p177)
○公立の学校は、伝統と校風があり方針が決められている私学とは違います。公立は、校長のフリーハンドで「子どものための学校づくり」におけるあらゆる実践が可能なのです。優先順位を間違えず、目的のためには手段を選ばないくらいの勇気と情熱があるか、ないか。それだけのことではないでしょうか。(p181) -
Posted by ブクログ
映画でもそうですが、読んでる間に何度も泣いてしまいました。声に出して驚いたり、笑ったり、読んでいる自分の反応に驚きました。
私は数多くいる、木村先生の教え子の一人でした。小学校5・6年を担任として受け持ってもらいました。今でも声を覚えています。(映画や本の中に出てくるような特別なクラスではありませんでしたが。)
さて、教え子ならではの泣き所は別にしても、誰しも心動かされる一冊ではないかと思います。
PBL(Project-Based Learning 課題解決型学習)とか、アクティブ・ラーニングとか、カタカナ言葉で難しく聞こえる事を当時から実践されていた事も分かります。誰もが分かる言葉でそれらが書かれているので、大阪弁のイントネーションを頭の片隅に置いて読むと、先生が話しているようです。
本の帯や、映画の告知編のキャッチーな印象よりも、生身の学校や生徒、先生などの人が見えて来ます。 -
Posted by ブクログ
まず、少しズレた感想だが、
学校のあり方から社会のあり方まで
様々な現代が抱える問題がギュっと
凝縮されていて、それが僅か47ページに
解決となる糸口まで綺麗に纏まっている
ところに驚いた。
「世の中の当たり前」や「今までの流れ」に
このまま流されてはいけないと立ち止まる
きっかけをくれた。
内容が濃く、感想を書ききれないが、
道徳の教科化を問題視している点は、
大いに納得。挨拶の仕方など、
教科書にこれが正解!的なことが
書かれていること自体ナンセンス。
型にはまったやり方で道徳の授業を
行うのではなく、対話形式で自由に
自分の意見を言えるような授業を
教職員にはして欲しい。
この世には正解のない多様な考えが
あることを子供たちに知って貰えるように。
【印象に残った箇所】
❶いまの日本の教育現場は、見えない圧力で
押さえつけられている面があるが、今の
日本社会にはその声を拾って変えようとする
空気ではない。子供の教育が軽視されている。
きちんと意見として声を上げるのが大切。
❷学校も社会もそこに存在するものではなく、
私たち一人ひとりが主体的につくるもの。
つまり、社会を変えるとは、そこに生きる
一人ひとりが自分を変えることの総和。
❸先生が正解を持って教えようとする行為はNG。
「先生がどう教えるか」ではなく、「子供たちが
どう学び納得するか」。
道徳に限らず、全ての授業はそこが原点。