【感想・ネタバレ】「みんなの学校」が教えてくれたこと~学び合いと育ち合いを見届けた3290日~のレビュー

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Posted by ブクログ 2022年12月01日

ステキな先生と学校、そして一番ステキなのは子供達!
本音で向き合うこと、チームで向き合うこと、子どもたちの場を作っていきたいというシンプルだけどとても大事な気持ちが、学校という場が子供たちの能動的な生活の場所に変わっていく大きな要因であると感じた。

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Posted by ブクログ 2022年06月16日

「特別支援」って何なんだろう。
「障がい」「虐待」とラベリングして、社会が決めた枠から飛び出た子どもを排除するのは、今の社会を反映してる。
本当に「みんな」が安心してありのままでいられるには、その子のことを「私たち」として捉え、歩み寄ろうという姿勢が大切。

大空小学校、見学してみたいな。
その前に...続きを読む、映画!早速稲美町の上映会に申し込みました!
楽しみだな~♪


・「支援を必要とする子」は日々変わる。学校は最初から「障がい」や「虐待」など、ひとりの子どもを「くくり」で決めつけて見てしまいがちだが、そうすると大人の手からこぼれ落ちる子が必ず出てくる。
・子どもの周りにいる大人が「通訳」をしていくなかで、目の前で起きている物事の本質に、子どもたちが気づき始める。
・一番大切なこと。それは、子どもの声を聴く、ということ。ただ、漠然と聞くのではなく、子どもの声に耳を傾けようという姿勢が、目の前の大人にあってほしい。
・明るいところから暗いところを見ようと思ったら、「見よう」としなきゃ見えない。
・「この大人は自分を裏切らない」という大人にしか、子どもは本当のことを言わない。
・この日「もう暴力はしません」と誓った気持ちは真実。だから、「どうせまた乱暴するやろ」ではなく、その一瞬一瞬は本物。
・気になる子を変えることに全精力を使い果たすのではなく、その子の周りの子どもたちを変える努力をするほうが、その子は変われる。これを大人と子どもの関係に置き換えるなら、大人がほんの少し変わろうとすれば、子どもは変わる。
・その子らしくいることは、「その子の現状のままでいい」というのではなく、「その子の“ありのままの質”をあげよう」ということ。
・排除するのではなく、「その子と一緒に学べるにはどうしたらいいか」を考える。
・大人のつくる空気を、子どもはいつも吸っている。
・大人同士が安心し合える場では、子ども同士も安心できる。
・子どもが分かっているのに、「わかったやろ、絶対せんときや」。これは余計。説教になるか、子ども自らのやり直しになるかの分かれ道。

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Posted by ブクログ 2021年08月12日

一つ一つのエピソードにまとまりがあって読んでいて心地よかった。子供ができたときや理解できない事があったときにもう一度読みたい

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Posted by ブクログ 2021年07月16日

大人も子どもも平等に、学び合い育ちあい、本当の意味での多様性を教育の場で実践している学校の話。どのエピソードも涙出る。

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Posted by ブクログ 2020年08月19日

教育、保育、子どもに関わるなら、
「必読すぎる本」。

大空小学校は、

「すべての子どもの学習権を保障する学校」
「多様な子が安心していられる学校」

であり、

そんな学校を創るための奔走する日々、木村先生の歩みが書かれている。

映画も素晴らしいが、映画はやはりごく一部の場面なので、

映画に...続きを読むプラスして読むと、木村先生や大空小学校の子どもたちから学ぶべきことが分かる。

オススメすぎる!

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Posted by ブクログ 2020年05月10日

一人一人がありのままの自分でいられる、ありのままを認めてもらえる場所、これは決して子どもたちだけじゃなくて地域の人も学校の先生も校長先生までもがそう。

「自分がされて嫌なことは、人にしない。言わない。」
この大空小学校のたった一つの約束は、すべての子ども、大人のためにあるもの。
この約束が、そして...続きを読むみんながこれを実行しようとしているからこそ、誰もが安心して学べる空間が作られているんだと思った。

そして、教師は「教える専門家」から「学びの専門家」に。
教師と児童という立場による関係性を排除し、誰もが平等、大人も子どもから学ぶ。

誰もが安心できる空間だからこそ、伸び伸びと自分らしさを発揮できるんだろうなあ、そして周りを大切にする余裕が生まれるからこそ、誰もが自分だけじゃなくて常に周りの人のことを考えて行動を取る雰囲気がある。
それは大人たちが実践しなければ子どもには伝わらないもの、まずは大人である先生たちが自分ができなくても絶対に誰かが支えてくれる助けてくれる、逆に誰かが困ってたら助けてあげるっていう相互協力の体制があることが前提なのだと思う。

この学校にはいろんな人の幸せな空気がたくさん漂っている気がした。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年03月22日

《2020.3.22》
三連休時間がゆっくりあったので再読。
やっぱりいいなぁ、これだなぁって実感する。

「子どものありのままの質を高める。」
子どもたち一人ひとりは力がある存在と本気で思えるからこそ
らしさを追求する。
力を高めるのではなくて、ありのままの質を高める。
その子がその子らしくその場...続きを読むにおれるって
どれだけ尊いことか。
この当たり前のことがなかなかできていないと反省。

木村先生のやり直しをいとわず、自分の気持ちに嘘をつかず
正直に生きるその姿勢こそが
周りの人に大きな影響を与えてるなぁって。
影響力与えようなんて思ってなくて
子どもから学ぶ、自分が変わることを貫いてることが
本当にすごい。

学ぶことが多すぎる‼️
本から伝わる学校の空気がすごく好き。


《7.25 再読》
子どもと関わる上でいかに対等でなく
上からの指示で子どもを動かそうとしていたかと
自分を振り返る。

一番大事なのは
「子どもの声を聴くこと」という言葉。
声っていうのは言葉だけじゃなくて
行動、表情、しぐさとかすべてを含むのではないか。
それを大人として聴こうとしてるか、理解しようとしてるか。
目に見える事実だけじゃなくて、子どもの想いをつかもうとしてるか。

んー、これから何回も読みたいと思える本

《2021.5.8 再読》
木村先生の他者への信頼の姿勢が貫かれてる。
他者とは子どもだけでなく、大人である。
対話ができるのも、問いかけられるのも、
通訳できるのも、本音を語れるのも
すべて“信頼”という言葉に凝縮されるように思う。

「人に信頼してほしかったら自分がまず人を信頼せなあかんやろ?」
って言葉が本を読み終わった後に聞こえてくるぐらい。

信頼は尊重にも置き換えられるかもしれないけど
なんやろうなー
読んでて大笑いできるし、大真面目に考えられるし
スカッとする。

『2022.2.20再読』
何回読んでも面白い!
子どもがいっつも本音なのはやっぱり安心してるから。
木村先生が本音を語るから。
対等に関わろうとしているから。
そんな空気やったらどれだけでも自分が出せて
本当にいきいきできるやろうなぁと思う。

大空小学校いいなぁじゃなくて
いつでも自分には大空と一緒の空気をつくれるチャンスがある。
結局するか、しないか。
すべて自分次第。

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Posted by ブクログ 2019年11月29日

大阪に実在する公立の小学校で、自分の子にもし障害があれば、引っ越してでもぜひ入れたいと思う小学校です。
障害がある子もない子も分け隔てなく、同じ空間で学校生活を送り、難しい問題を抱えた子にはできる子がお手伝いして、一緒に成長していく。
社会はこうあるべきだというモデルがここにあります。
この校長先生...続きを読むのような情熱を学校の先生方皆さんに持っていて欲しい。

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Posted by ブクログ 2019年09月15日

最近の先生を見ていると、ほんとに
大変だなと思う。
普通に見えていても、学校にクレーム
いれてる保護者がいたり
参観日に保護者同士でぺちゃくちゃ
喋っていたり、そういう保護者対応、
保護者に神経をつかっている感じがする。
先生方に余裕がない。
こういう頼りがい?安心感のある
トップが学校にいるだけで...続きを読む
先生方の気持ちやモチベーションも
かわってくると思う。
そのことが子供が行きたくなる学校に
繋がっていくと思う。

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Posted by ブクログ 2019年04月22日

インクルーシブ教育、という言葉もまだない時代から、子供の個性をよく見て、大人も子供も、共に育っていくことを目指した小学校。
公立の小学校で、ここまでできるのは本当に素晴らしい。大人たちが管理したり、効率をよくするために区分けしたラベルではなく教育が進められていることは驚き。
とくに、間違ったらやり直...続きを読むしをする、ということが徹底されているのがよい。間違ってもオッケーだし、何回でもチャレンジできる。

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Posted by ブクログ 2017年05月02日

『流れる水の如く、流されるのはいとも容易く、逆らうことは困難を極める、』
『(大人と子どもが)対等でない場所に、学びは成立しない』
『「大変」とは、大きく変わるとき』
『教師は「教える専門家」から「学びの専門家に」』
『学びは楽しい』

すばらしい!

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年02月26日

まず映画を見ました。
通常の配給は終わっていて、御茶ノ水の自主上映会の日にその場所にいた、という偶然が引き合わせてくれた素晴らしいドキュメンタリー映画でした。
上映場所で売られていた3種類の本から、一番映画のストーリーに近いということでこれを購入。
その通り、この本を読むと映画の登場人物たちの顔と声...続きを読むで台詞が再生されるようでした。
「みんなの学校」は、特別支援を必要とする子供に居場所を作る、それも普通学級に、という面が強調されすぎてしまっているのかもしれません。
私はもっと普遍的なこと、違いを認める、違いを受け止めるとはどういうことか、居場所を作るということはどういうことか、ということを教わりました。そして、アドラー心理学ではありませんが、どんな子も向上心を持っていること、「なぜ」じゃなくて「どうやって」を考えることが大事なんだとわかりました。

「こういう先生がいたら」とか「こういう学校だったら」という受け取り方はもったいない。確かに木村先生だからできたことだし、木村先生だからこそ「公立校だからこそ」と言えるんだとは思います。
でも、一人でも多くの人がこの映画を見て、「自分もこういう学校にしたい」って思えば、木村先生じゃなくても変えることはできるんじゃないかと。
同じ方向に歩いていくためにこそこの映画・本の価値があるんだと思います。
すばらしい映画、本す。

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Posted by ブクログ 2017年02月02日

公立学校だから校長判断で可能性が広がる。
それを実践した記録である。
それには校長がある程度長く学校を指揮できないとだめだとも思った。
このような学校が広がると日本の未来も明るくなるのにと思った。

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Posted by ブクログ 2016年10月08日

これほどストレートに本質を突いている実践はなかなかないと思う。
「子どもが育つ」とはどういうことか、「学校を作る」とはどういうことか。
映画で目の当たりにした子供たちの姿、学校の姿に重ねて、強烈に印象を残す。

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Posted by ブクログ 2016年06月09日

TVドキュメンタリーとともに、木村先生の講演を聞きました。
はつらつとした姿と言葉に勇気づけられました。

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Posted by ブクログ 2016年05月14日

 公立小学校なのに,公立小学校だから可能性がある…そんな気持ちになる学校の紹介です。
 あたらしくできた小学校に,集まった教師たちと子どもたち。校長をはじめ,「学び合いと育ち合い」「どんな子も地域で学ぶ」をテーマに学校づくりに取り組んでいきます。
 子どもへの圧倒的な信頼に裏打ちされて進められる学校...続きを読む運営。運営と言うと,何か,教師の圧倒的な指導が入っているように聞こえるが,実際は,「教師が子どもから学ぶ」という姿勢が一番だいじにされているようです。
 地域とともに学校を作る…それは,地域におもねることではなく,地域も巻き込んでいっしょに子育てをすることです。
 今の教育界でも,こんなことが可能なのだと分かるだけでも,貴重な記録です。
 映画にもなった「みんなの学校」。その映画を文科省でも見たそうです。そのとき,木村校長は,当時の下村文科大臣から,
「校長のリーダーシップを,ぜひ全国の管理職を目指す人たちに伝授してください」
と言われたそうです。しかし…木村先生は次のように言います。
「校長がリーダーシップのとり方を間違えると,みんなの学校は実現しません」

 ちまたには,リーダーシップの取り方を間違えている校長たちがうようよしています。そして,職員室の教師も子どもたちも萎縮し,自分を出さずに,目立たずに,控えめに過ごしているような気がしてなりません。
 うちの学校はどうでしょう。まだまだ,子どもが主体的に動いているとは言えません。というか,ほど遠いです。
 私も,少しずつ変えようとはしているけど…微力。ただ若い人たちの感性はなかなかいいです。この本にも出ていましたが,ベテラン教師たちは,これまでの姿勢をなかなか変えられません。
 で,もしかしたら,今年から少しは変わるかもと期待しています。なんせ,この本を紹介したのは,新しい校長さんだから。

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Posted by ブクログ 2016年03月30日

映画を上映会で観ていたので、すごくスッと読めた。映画観てからがオススメ。映画の中で起きていたことの本質が何なのか再確認できる。
大空小学校がすごいのは、発達障害のある子が一緒に学んでいることではなくて、学校が地域を巻き込んで子ども一人ひとりをそのままに受け止めて育んでいこうという姿勢を、学校全体で共...続きを読む有しているということ。そして、それはパブリックの学校が本来持つべき姿。

学びの多い本。

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Posted by ブクログ 2016年03月16日

○私たちは、その子が「その子らしく」いられることを、まず優先順位の一番に置いて学校づくりをしてきました。「その子らしさの質を上げよう」と。それは、「その子の現状のままでいい」というのではありません。「その子の“ありのままの質”を上げよう」ということです。
 その質を上げるのは、子ども同士の学び合いで...続きを読むす。そして、その子のおかげで、周りの子どもたちも、ものすごく育ちます。それこそが「学び合い、育ち合う」という教育の本質。教師の力量だけで補えるものではありません。むしろ大人は余計なことをしません。(p81)

○教師になくてはならない力は、子どもの話を聴く力。授業を上手に教える力ではないと思います。それなのに、ジャッジばかりして通訳しないと、子どもたちまでジャッジばかりするようになります。
 大人のつくる空気を、子どもはいつも吸っているのですから。(p169)

○教師は全員、子どもに対しての「責務」があります。しかし、「責任」があるのは校長だけです。教職員には一切責任はないのです。(中略)さらに言えば、学校の中で職種の違いがあっても、子どもの前の大人はすべて対等です。対等でない場所に、学びは成立しません。(p171)

○目の前の子が今、何に困っているのか、今日一番困っているのは?ということを毎日、毎日大切にしてきました。困っている子は、ほうっておいたら集団のなかに入ってこられません。1日学校に来なかったら、次の日来にくくなる。1週間来なかったら、もうずっと来られなくなってしまう。
 さらに、大空では「その日のことは、その日に」といった、言葉にはならない暗黙のルールのようなものがありました。その日に解決しないと、翌日は、みんなで学びを楽しめないからです。
「気づいたときに、気づいた人が動く」
 それが大空のモットーでした。(p176)

○大空では、すべての教員が自らの授業を開いています。若い教師もベテランの教師もどんどん自分の授業をオープンにします。互いの授業を学び合える学びの宝庫です。大人が学び合う姿を、子どもは当たり前の空気として存分に吸っています。
 つまり、大人同士が安心し合える場では、子ども同士も安心できる。大人が助け合う姿は、子どもも大好きです。大人が学び合う姿が、子どもの学ぶ意欲を大きく高めます。(p177)

○公立の学校は、伝統と校風があり方針が決められている私学とは違います。公立は、校長のフリーハンドで「子どものための学校づくり」におけるあらゆる実践が可能なのです。優先順位を間違えず、目的のためには手段を選ばないくらいの勇気と情熱があるか、ないか。それだけのことではないでしょうか。(p181)

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Posted by ブクログ 2015年11月14日

映画に出ていた子どもたちのその後や、木村先生がどうしてこういう子どもたちとの向き合い方をするようになったのか、がとても伝わってきて、読みながらまた涙ぐんでしまった。映画を見た後に読んだから、余計に伝わるものがあるのかもしれない。

もう退職されて現場から離れられたというのが本当に残念だけれど、この教...続きを読むえがあちこちの先生、学校、そして保護者の間に共有されていくといいな。

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Posted by ブクログ 2015年09月29日

映画でもそうですが、読んでる間に何度も泣いてしまいました。声に出して驚いたり、笑ったり、読んでいる自分の反応に驚きました。
私は数多くいる、木村先生の教え子の一人でした。小学校5・6年を担任として受け持ってもらいました。今でも声を覚えています。(映画や本の中に出てくるような特別なクラスではありません...続きを読むでしたが。)
さて、教え子ならではの泣き所は別にしても、誰しも心動かされる一冊ではないかと思います。
PBL(Project-Based Learning 課題解決型学習)とか、アクティブ・ラーニングとか、カタカナ言葉で難しく聞こえる事を当時から実践されていた事も分かります。誰もが分かる言葉でそれらが書かれているので、大阪弁のイントネーションを頭の片隅に置いて読むと、先生が話しているようです。
本の帯や、映画の告知編のキャッチーな印象よりも、生身の学校や生徒、先生などの人が見えて来ます。

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Posted by ブクログ 2019年07月15日

みんなの学校が教えてくれたこと 
木村泰子 小学館

大空と言う公立小学校の初代校長になった著者の
教師と言う人生を思い返した3290日の記録

こんな型破りな授業が
公立の義務教育で出来るのかと
驚くような話である
面白く思ったのは
第三章の「私の原点」である
中学の教師を目指していたのに
...続きを読む学校に魅入られてしまい
かなりの頑固者らしく
分離教育に逆らい
あらゆる児童が同じ場で学ぶことの多様性を大事にする
自説をまげずに押し通しているうちに
仲間ができ学級解体を始めとする
全クラス合同授業を広い講堂を使って
各担任を説き伏せ
それぞれが専門分野を受け持つという
異例の教育方針を打ち出す

その延長線で新設の小学校を任されて
校長に抜擢され
定年までを存分に運営し
職員全員で児童全員を見守るというユニークさと
子どもたちの自律した成長ぶりが評価されて
テレビやドキュメント映画となっていく過程を経て
退官するまでの話である

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年01月05日

子どもたちは自分たちで整列する力を持っているのに、教師が手を出してしまうから、子どもは教師がやってくれると思って責任を放棄してしまう。「その子を排除することは、かけがえのない学びを捨てるのといっしょ」という言葉は、これからのすべての学校が肝に銘じないといけない。

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Posted by ブクログ 2017年12月23日

映画「みんなの学校」を観て、どうしたらこんな学校ができるのだろうと考えた。木村さんの講演を聴きに行き、この本も手に取った。
そのなかで、大空小学校のすばらしいところは校長のカリスマ性というよりも、その教育理念と教育システムが見事に一致し、徹底して「子どもの声を聴く」ことを大切にしていることだと次第に...続きを読む理解できてきた。

地域と保護者を「サポーター」として学校に巻き込むこと。そのために、教員は学校を開き、保護者や地域と対等な関係を作る。文句は受け付けないが意見は歓迎する。保護者や地域も、学校をつくる主体になる。
最近、コミュニティスクールということがよく言われるが、地域が学校を評価し、ご意見番になることばかりが強調されていて違和感を覚える。地域と一緒に学校をつくってきた大空小学校の教育こそがコミュニティスクールそのものだと思うし、こういう形でコミュニティスクールが全国で実施されれば教員も子どもも歓迎するのに、と思った。

また、教員が子どもに対して上から指導せず、たったひとつの約束「自分がされていやなことはしない、言わない」だけを大切にしているという点についても、「画期的」だと言わざるを得ない。(こんな本質的な実践が「画期的」に見えること自体、公教育の、教員の反省すべきところなのだが。)

職員室が子どもを守る場所、校長室が子どものやり直しの場所になっていること。大人が子どもの声から学び、自分を過信しないこと。学級単位ではなく常に学校単位で考えること。子どもたちを温かく見守る大人がたくさんいること。

それら一つ一つに子どもを中心に据えた教育の理念が根付いていること。

大空小学校が公教育の「理想」ではなく、「当たり前」になるべきだと改めて感じた一冊でした。

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Posted by ブクログ 2015年12月19日

学習では、「主体的に」といいながら、
その他の学校生活では、「○○しなさい、さもないと…」と指導する矛盾。
どうすべきかは、子どもが一番よくわかってる。
2歳の子でも。
わかってるのにできない子にこそ寄り添う。

子どもの言葉をジャッジせず、通訳する。
子どもを見る。声を聴く。
わかったつもりになら...続きを読むない。

学びの共同体のいう「学び方」をもう少し知りたい。

前半の構成がわかりにくいので☆−1

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Posted by ブクログ 2015年10月17日

観たのは映画『みんなの学校』。
始まって五分で隣りに座っていた姉は泣き、後ろの席の年配の女性達は笑ったり感嘆の声をあげたり……。
公立小学校でここまで! と驚きました。
私は、教師時代のことをいろいろと思いだしました。

なんにせよ、全てつながっているんだなということ。
それから、この大空小学校のよ...続きを読むうな学校が増えていってほしいなと思いました。

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Posted by ブクログ 2015年09月23日

ドキュメンタリー映画『みんなの学校』を観る機会があり、非常に感銘を受けた。ちょうど本書発刊のタイミングもあったので、さっそく読んでみた。

映画では実名だった子どもたちが仮名になり、本筋を変えない程度にエピソードが少し変更されていることを除けば、半分はほぼ映画に収録のままだ。もちろん、本書には取り上...続きを読むげられなかった映像、映像にはなかったエピソード部分もある。また、木村氏の教師としての原点部分に触れた箇所もあり、内容のすべてが大空小学校での取り組み実例かと、勝手に期待していたのとは若干違っていた。
だがそのどちらでも同じように、教育における主体は子どもで、子どもも大人もあるべき姿は学び合い育ち合いだ、という一貫した姿勢は繰り返し語られていて、木村氏が教育実習生の当初から変わらないものである。

いつもこれでいいのかと迷い続けている、正解はない、という言葉に勇気をもらった。
今目の前にあることを一生懸命やる、変えたいならば自分が変わる、そして今そこにいてくれる人に感謝する。
木村氏も、自分と同じように日々向き合っていることを知り、また明日から頑張れる気がした。

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Posted by ブクログ 2024年03月21日

子どもと大人。教育する上で大切なのは尊重と待ちだと思う。ありのままをその子を1人の人間として受け止め、変化を促しその変化を待つことができるか。

それを極限まで極めた学校がこのみんなの学校だと思う。
これは非常に難しいことだと思う。失敗、子どもから教わることも多いかと感じる。
その中で一人一人の教員...続きを読むがこれを日々の生活の忙しさの中取り組めたのがすごい。
慣れであったり疲労であったり、常に子ども達と向き合うのは難しい。頭が回らないと自分の中で納得できない問いかけや語りかけをできない。
多くのことを学んだ。

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Posted by ブクログ 2015年09月19日

「すべての子どもの学習権を保障する学校をつくる」そんな理念をもつ大阪市立大空小学校のドキュメンタリー映画『みんなの学校』。初代校長の木村泰子さんの言葉がぎゅっと詰まった初著。映画ではわからない現場の葛藤と、子どもたちのその後、そして木村さんの原点では尼崎でのエピソードも。パブリックの学校ストーリーは...続きを読むしばしば「奇跡」という冠をつけたがるけれど、決して真似できない妙技の結晶ではなく、子どもと子どもの周りの地域やオトナに向き合い関わり合った結果。木村さんもいっぱい失敗してるんだ。

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