西村健のレビュー一覧

  • 地の底のヤマ(上)

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    5月-1。4.0点。
    炭鉱の街大牟田の警官。幼馴染みたちや、地元住民との色んな関係を描く。
    70年代の炭鉱での労働争議の中、発生する殺人。
    時代ごとの部構成で、一つずつ事件を解決し、その周囲の移り変わりを描く。
    労働争議の中、警官の父が殺害されたことも追っていく。

    時代背景を丁寧に描写。面白い。下巻も期待。

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    2018年05月08日
  • 地の底のヤマ(上)

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    昭和の九州大牟田を舞台にして描かれる長編小説。

    主人公の猿渡鉄男は亡き父親と同じ、警察官の道を歩む。炭鉱を巡る労働争議、炭塵爆発事故の中、様々な事件を追う猿渡…

    猿渡鉄男の警察官だった父親の死の真相に迫るミステリーなのか、猿渡鉄男の原罪に迫る大河小説なのか、先が読めないまま、上巻を読み終える。この先、どういう展開になるのだろうか。

    第33回吉川英治文学新人賞受賞作にして、第30回日本冒険小説協会大賞受賞作なのだが…

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    2015年03月07日
  • ヤマの疾風

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    最近では、なかなかお目に掛からなくなった骨太の任侠アクション小説。炭鉱が衰退する昭和40年代の筑豊を舞台に4人の若者たちの血が滾り、疾走する。

    主人公の菱谷松次は仲間と共に賭場荒らしを決行するが…少しずつ義理と人情の世界に足を踏み入れていく、菱谷ら…

    高度経済成長期の北九州のヤクザ抗争を背景にあくまでも真っ直ぐに時代を疾走する若者たちの姿が眩しい。

    第十六回大藪春彦賞受賞作。

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    2015年02月08日
  • 地の底のヤマ(下)

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    漁業と炭鉱の街を大牟田を体現するのが「ヒカっしゃん」らしい。「ヒカっしゃん」の身体が弱ってきたことと、漁業と炭鉱の街であった大牟田の衰退と重なる。しかし、その中でも次の世代の人たちによる新しい大牟田の息吹も伝わる。
    長大だが読み応えがあり、中だるみせずに最後まで読める。
    しかし、黒煙の向こうに衝撃の事実を見た主人公は、なにもかも飲み込んで、新しい大牟田をどこまで見守っていけるのだろうか?

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    2014年11月30日
  • 地の底のヤマ(上)

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    炭鉱の街、大牟田の現代史。
    炭鉱があるがゆえに集まった人々が、炭鉱だったが故に引き起こされた事件・事故に翻弄される。
    三池炭鉱の大規模爆発事故のさなかに、殺された警察官の息子が、ずっと悪夢の中に見る黒煙。
    すこしづつ、黒煙の向こうで起きた事件が明らかにされていく。
    感想は下巻で。

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    2014年11月30日
  • 〈博多探偵ゆげ福〉 はしご

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    『地の底』の作者の短編集。帯に「麺固」と書いてハードボイルドと読ませているように、博多のとんこつラーメンの紹介も兼ねている。
    シリーズものだった。1作目「ゆげ福」も読んでみたい。

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    2013年02月16日
  • 残火

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    日本冒険小説協会大賞受賞作。

    白昼、議員会館から闇献金一億円を強奪した元ヤクザの花田秀次。一体、その目的は…仙台から海岸部を北上、岩手県の田老にたどり着く。そして、下北半島、北海道へと…

    昔の任侠映画の世界…或いはスティーヴン・ハンターの『四十七番目の男』の世界だな。

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    2012年07月22日
  • 霞が関残酷物語 さまよえる官僚たち

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    とりあえず斜め読み。主に官僚のこれまでの人事(どんな人が偉くなりやすいか)について書かれている。内部構造について詳しく、数字を踏まえた具体的な話が多く参考になった。読んでいて辛かった。

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    2012年01月06日
  • 劫火(3) 突破再び

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    シリーズ第3弾の本作は一徹の西日本グルメツアーがメインとなっており、いつものアクションが殆どない。主役3人の脇を固めるレギュラー陣だけでなく、少しだけ登場するエキストラレベルのオッサン達が皆あっけらかんと人生を楽しんでいて、とても魅力的。
    次作はとうとう最終回。勧善懲悪で終わるのは間違いないでしょうが、主役3人がどのようにからんでいくのか楽しみです。

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    2011年10月23日
  • 劫火(2) 大脱出

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    全くあり得ない設定がてんこ盛り、しかも各作品がボリュームたっぷりなのに一気に最後まで読めるエンターテイメント・アクション小説です。各作品で主人公が異なるのに登場人物全体はほぼ同じという「オダケン・シリーズ」独特のスタイルは、どの作品から最初に読んでも楽しめますが、やっぱり最初の「ビンゴ」から順番に読むことをお勧めします。

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    2011年05月26日
  • 劫火(1) ビンゴR

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    「劫火」シリーズの一作目。登場人物が多いので、慣れるのに少しかかる。
    前の「ビンゴ」に同じく、「ビンゴ・R」ではバーのマスター、オダケンを中心に書かれている。
    こういう冒険小説もなかなかいい。

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    2010年06月05日
  • 劫火(4) 激突

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    本自体の厚さにややビビるも、読み始めたら一気に読んでしまった。最終決戦ですからね。この劫火しか読んでいない人間は、やっと大文字の強さを読むことができるわけだし。読み終わって思うのは、短かったということ。それだけ詰まってたんでしょう。

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    2009年10月04日
  • 劫火(3) 突破再び

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    突破…か? 飲み食い道楽極まった三巻の主人公。まぁ、そこらじゅうに寄り道して食うわ食うわ。裏で悪が暗躍し仲間たちが阻止せんと動いている時に、まぁ美味そうに食うわ。そしてこの巻にはアクションがほとんどない。大丈夫なのか大文字。相当な馬鹿力だとは書いてあるのだけど。

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    2009年10月04日
  • 劫火(2) 大脱出

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    まさに大脱出。これでもかこれでもかと危機迫る展開を、持ち前の野性的な運動能力と勘でからくもかわす伝説の男。主役なんだから死なないだろうと思いつつも手に汗握ってしまう。自衛隊にミサイルを撃たれたりと、ド派手なのも爽快です。

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    2009年10月04日
  • 劫火(1) ビンゴR

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    冒険小説大賞受賞の文字に惹かれて購入。計算された荒削りな文章につられて一気に読む。小樽から始まり、やがて日本全土を巻き込む大活劇の序章。やくざも警察も探偵もジャーナリストも巻き込んで、手に汗握る展開。合間に挟まる酒飲み食い道楽の部分がまた美味そうで。美味い日本酒を飲みながら冒険活劇を読むのも一興かと思わされる不思議な小説。

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    2009年10月04日
  • 激震

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    1995年という年はまさに激動の年だったんだな。
    フィクション混じりのドキュメント本のような感じの1冊。

    ネットの普及によってマスコミの形も大きく変化したんだろう。
    今でも何日も張り込みとかあるんだろうか。

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    2025年11月02日
  • 不死鳥

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    ☆3にはしたけど、2.8位の気分。骨太でしっかりした構成と人物像が魅力的に感じていた過去作品とは違い、全体的にまとまりがなく、キャラもお互いが消し合っていて寂しい出来上がりだった。東京の道にしても、春日通りから小石川への小路や都営地下鉄等、知っている人しかつまらないだろうなとは思い、そこまでのリアルさが他には生かされてないようだった。

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    2024年07月29日
  • バスに集う人々

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    シリーズ3作目で最終作らしい。前の2作より推理色が濃くなってるように感じて、私的にはその方がいい。バスには拘らないが、こうしたちょっとしたところを回るのは好きだな。推理の組み立ても悪くない

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    2024年04月14日
  • バスへ誘う男

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    シリーズ2作目とのことだが、初めて読んだ。東京に住んでた頃なら面白かったかな。いまや、どうでもいい感じ・・・。東京のバスオタクには面白そう

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    2024年01月06日
  • バスに集う人々

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    あ、これシリーズものなのか!
    と途中で気がついたけれど
    おもしろいので最後まで読んでみた。
    各話の主役が違う連作短編なので
    ぜんぜん大丈夫でした(^ ^)

    バス旅コーディネーターの須賀田と
    あえてバスを乗り継いで都内をめぐる
    バス愛好家の人たちが
    ちょっとした謎に行き当たる。

    謎を解くのは、同好の士、元刑事の炭野さん
    …の、奥さん( ̄∀ ̄)
    みんなの頭を悩ます「謎」を
    家にいながらにして解き明かす
    安楽椅子探偵なのです。
    顧客データが盗まれた事件とか
    犬が同じところをグルグル回る謎とか
    おもしろかった。

    都内だけじゃなく
    東北や博多で起こった「謎」もあって
    旅のミステリとしても楽しめます

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    2023年07月12日