ジェイムズ・エルロイのレビュー一覧

  • ブラック・ダリア

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    当時のこのミス3位。1位がウンベルトエーコの薔薇の名前、2位がアンドリューバクスのブルーベル。
    芳醇な年だったのだと思います。
    最近はエルロイを知らないという方も増えたかと思いますが、この本は読んでほしい。次作のビッグノーウェアと、その以前の血まみれの月も読んでいただけたらと思います。伏線あり、生き方を考えさせてくれるところありの読まずに死ねるか本です。

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    2025年09月15日
  • ブラック・ダリア

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    ジェイムズ・エルロイによる暗黒のL.A.(ロス・アンジェルス)四部作の第1作にあたる。第二次大戦後まもないロスを舞台に、実際に起きた事件を題材にしたミステリー。

    語り手はロス市警の巡査で元ボクサーのバッキー・ブライチャート。 バッキーはやはり市警に勤める元ボクサーのリー・ブランチャードと、ボクシングの試合を通して知り合い、やがて仕事のパートナーとなった。 バッキーとリー、リーのガールフレンドのケイの三人には、奇妙な友情が育まれていった。しかし、1947年1月に起きたブラック・ダリア事件が三人の運命を狂わせてゆく。胴体を二つに切断された惨殺死体で発見された、ブラック・ダリアことエリザベス・ショ

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    2021年11月02日
  • LAコンフィデンシャル(下)

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    映画を見てのけぞったのが遠い過去の記憶。
    ホワイトジャズを読んで、「もうお腹いっぱい」という気分で数年経過して、ようやく読んでみようかと。
    再びそのエネルギッシュな何者かへのほとばしる憎悪と自己爆破とでもいうべき執拗な露悪的な「抉る」筆致に、土下座して詫びたい気分になるのに疾走する巨大エンターテイメント。
    こういうのを読むとアメリカの作家魂というか、もはや体力的に何かが完全に異なると思えてしまいます。

    これは暴力的な権力批判でありつつも、男と男と(時折女性の)超絶に遠回りするふれなば切られそうな熱い友情ものでもあるところが、サイコー。

    しかし、疲れた。

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    2021年02月28日
  • ブラック・ダリア

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    ネタバレ

    実際にあこった未解決事件ということで、読者は想像を掻き立てられ妄想を膨らませ充実した読書タイムを味わえることとなった。真実は闇の中とはいえ、ストーリーを追ううちにこれはフィクションとは思いつつもストンと腑に落ちる解決の技に納得。

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    2018年10月15日
  • LAコンフィデンシャル(上)

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    悪徳と陰謀渦巻く五十年代のLAを舞台に、それぞれ立場も性格も異なる三人の警官と三つの事件を軸に時代のうねりを描く大作。

    まず三人の警官の対比がいい。
    上昇志向が強く潔癖なエリート警官エクスリーと少年期のトラウマから女への暴力を憎むバド、誤って市民を射殺した過去をもつゴミ缶ジャック。血のクリスマス事件で出世の明暗を分け反目しあう三人がそれぞれの譲れないものを胸に共闘に至る過程に引き込まれる。
    特にエクスリーの人間的弱さに惹かれる。
    父親へのコンプレックスを払拭しきれず、「完全なる正義」の有り方について苦悩し続けた彼の終盤の選択に胸が熱くなる。
    互いに憎み合っていたバドとの間に芽生える同志として

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    2017年08月25日
  • LAコンフィデンシャル(下)

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    以前映画を見て、はて、何でこんなに注目されてるんだろう、そんなに面白いか?と疑問だったけど、これ読んで驚いた。全く別物。こんなLAの裏社会クロニクルみたいな代物をたった2時間の映画になんてできるものか。執念と呼べるような執拗な書き込みを最初から最後までテンションを落とさずに描き切った大作。圧巻。

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    2017年07月23日
  • ホワイト・ジャズ

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    LAコンフィデンシャル、ブラックダリアの記憶をほじくりかえす。様々な人物と思惑が螺旋になり、それはしぼむどころか大きな竜巻となって、周囲を巻き込み蹂躙しながら昇華していく。
    疲れ/毒気にあたられ、でも不思議な活力をもらう。 抗えない魅力。

    自分を嘆くだけの害のない引きこもり気質の人間より、精力的な害のある悪人を好む自分を再発見。 人生に意味を求める=他力本願、人生に意味を見いだす=能動的。エネルギーに溢れた一作。

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    2016年11月19日
  • 背信の都(下)

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    ネタバレ

    4人ともまずは着地できた。なんだか爽やかな読後感。次巻以降彼等がどう変質するのか、行く末を見守りたい。

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    2016年08月20日
  • 背信の都(上)

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    あの人もこの人もいるー!エルロイ好きにはたまらない。あと、アシダかわいいよアシダってなる。上巻は楽しすぎた。

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    2016年08月19日
  • LAコンフィデンシャル(下)

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    圧倒された。
    世にジェイムズ・エルロイのエピゴーネン数多けれど、この凄まじい情念の噴出を真似る事など不可能だろう。登場する人物殆どがまともではない。主人公は、考え方も生き方も違う三人の警官。憎しみ合いながらも、根源的なところで繋がり、最後には結び付く。正義と悪に境目など元から存在せず、本能の命ずるままに、眼前に立ちはだかる、己らよりも卑しい巨悪を粉砕するのみ。後ろに積み上げられた屍の山こそが正義の証しだと言わんばかりに。
    虚無的な終焉は、次の始まりを予感させるものだ。先に待ち受けるものとは、血と暴力の官能的世界、ホワイト・ジャズに他ならない。

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    2015年05月20日
  • LAコンフィデンシャル(上)

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    上下巻読み終わった。
    すんげぇ面白かった。
    下巻はずいぶん映画とは違うんね。
    登場人物も増えてだいぶ頭混乱したわぁ。
    ロロ・トマシは出てこないのね…

    あとビッグ・ノーウェアのが執筆年早かったのね。
    そっち先に読めばよかった。

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    2014年04月25日
  • LAコンフィデンシャル(下)

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    映画「LAコンフィデンシャル」の原作。プロットは非常に複雑で途中で何度も戻らなければならなかった。だが、結末へ向けたまとめ方はすばらしい。次作へ続く終わり方もいい。

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    2012年04月22日
  • LAコンフィデンシャル(上)

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    「暗黒のLA4部作」の3作目。これが一番面白い。深夜の大量殺人、ポルノ雑誌、クスリなどを発端に、警察官3人のそれぞれの人生が絡み合う。

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    2012年04月22日
  • ビッグ・ノーウェア(下)

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    複雑な人間関係と残虐な事件が結末へ一気に集束していく。まとめ方がうまい。全編を貫く鬱屈したアメリカ、腐敗したアメリカの姿は心に残る。

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    2012年04月21日
  • ブラック・ダリア

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    実際にあった事件を基にした話。主人公たちが追いつめられていく、暗い話。後半は謎解き、どんでん返しが続き、ミステリーとして秀逸。

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    2012年04月20日
  • ブラック・ダリア

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    これからは簡単に感想を書いていこうと思う。「ダリア」によって人生が狂ってしまった人々の話。勝者はいないが、ラストに救いがあるのがいい。初期作品だからか、文体はエルロイにしては大人しい。

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    2010年10月24日
  • ブラック・ダリア

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    1947年ロス市内の空地で若い女性の2つに切断された死体が見つかった。彼女は黒い髪に黒いドレスの姿で「ブラック・ダリア」と呼ばれた。女優に憧れ娼婦のような生活をしていた彼女を殺したのは誰なのか。元ボクサーでもあるロス巡査バッキーは複雑な人間関係に惑わされながら事件を追っていく。

    『ロス暗黒史』4部作の第1册目。登場人物も多くて悲惨で暗い話なんだけど、すごいおもしろかった。事件を追っていく過程も容疑者が出ては消えていく過程も、元ボクサーのパートナーの過去と失踪、その恋人との関係とか。『フロスト』シリーズの重くて暗い版みたいな感じ。映画がおもしろ過ぎたからかもしれないけど、『LAコンフィデンシャ

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    2010年08月15日
  • ブラック・ダリア

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    ハードボイルド小説にはまっていた頃に、
    読み漁ったなかの一冊。
    エルロイ氏は作品はもちろん、自身の人生もかなりのもの。。。

    肝心の作品はグィグィ惹きこまれる感じがたまらない。
    もちろん、映画も見ましたよ!
    かなりイマイチでしたが。。。

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    2010年06月10日
  • ブラック・ダリア

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    なかなか本題の「ダリア」が出てこなくて少々いらつくかもしれない。
    強引じゃないのと引っかかるくらい最後のまとめあげ方が凄い。
    挿絵がなくて本当によかったと思う刺激の強い内容なので、エロ、グロ勘弁な人は読まないこと。

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    2009年10月04日
  • LAコンフィデンシャル(上)

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    今更レビュー書かなくても…と思うほど売れてるし読まれているエルロイの代表作。映画化もされたけど、映画はまた別の魅力があって良かった。
    エルロイについても書き尽された感があるけれども、主人公たちに共通する暴力性と破壊願望と哀しいような女性への優しさは、やっぱり彼特有のものなんだろうかなーと思う。

    個人的にはアメリカでテレビシリーズ化された『L.A.コンフィデンシャル』が見たい。
    ビッグV役のキーファー・サザーランドが見たい……。でも、映画版のケビン・スペイシーは一番好きな俳優です。

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    2009年10月04日