西澤明洋のレビュー一覧
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建築をバックグランドとしながら、建築ではないクリエイティブな仕事をされている人へのインタビューを中心に進む一冊。他のクリエイティブに従事しながらも根底には建築を考える際のアプローチを活かしながら今の仕事をしている、というのが筆者の伝えようとしているポイント。モノそれ自体に固執するのではなく、取り巻く周辺から本質を構造化して進めていく。建築的アプローチと筆者は言うが、建築含めたデザインという活動はもともとそういうものではないだろうか。デザインという言葉を広義で解釈すると自ずとそうなるような気がする。プロセスを変えることがアーキテクチャアル・シンキングであるという点は、隈研吾さんの建築のプロセスの
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■ブランディングの3条件
1トップの熱い思い
2良いモノ(サービス)
3コミュニケーションチーム
・「つくる」と「伝える」の両輪体制を自社で持つことが必要
=自前の「コミュニケーションチーム」を持つことがブランディングの条件
■「か・かた・かたち」
「か」:本質論的段階(思考や原理、構想)
「かた」:実体論的段階(理解や法則性、技術)
「かたち」:現象論的段階(感覚や現象、形態)
■ブランディングデザインの3段階
「M」マネジメントのデザイン
「C」コンテンツのデザイン
「C」コミュニケーションのデザイン
■MCCの3階層分類
・Cコミュニケーションはブランドの表現。顧客とのタッチポイ -
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ブランドとは一貫性であり、古くならない、時間に耐えられるものである。そういったものから、消費者は安心を感じる。
その時その時の流行りを追ってしまうと、一貫性はなくなる。消費者は安心ではなく興奮を感じているに過ぎない。そして流行り廃れという言葉通り、いつかは飽きられる。時間に耐えることはできない。
目先の利益のために「モノを売る」ことよりも、
長期的な目線で「ブランドを育てる」ことが重要。
「ブランドを育てる」=「会社を育てる」
商品開発、パッケージ、店舗の外装、内装、雰囲気、さらにはそこで働く人や売り方までも。
経営リソースの全てにおいて、一貫性を感じるかどうか。
あらゆる仕事を自社で -
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クラフトビール「COEDO」、キリン「生茶」等多数のブランド開発、商品開発、店舗開発など幅広いジャンルでのデザイン活動を行う著者が、クリエイティブ業界で注目するクリエイターをゲストにして開催されたセミナーを書籍化したもの。
田川欣也氏
「NTTドコモの最初のプロジェクトを手掛けたのもそんなときです。アプリケーションの開発はまず企画や仕様書があり、それに従ってソフトを作るのが通常のプロセスです。しかし、それではどんな感じで出来上がってくるかが完成するまで分からないし、修正するには時間もかかる。そこで僕らは、仕様書を書く前にプロトタイプで画面の動きや仕上がり、質感などを実際に見てプログラミングし -
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経営とデザインの融合。
最近こういうブランディングの本よく読んでます。
この本では5つの企業の経営とデザインのケースを紹介しながらわかりやすくまとめてあります。
5つの企業のケースはそもそもジャンルが違う話なのですが共通してるところが多いです。
ブランディングという言葉で考え方は本によってももちろん違うと思いますがここでは
ブランディング=差別化
差別化はフォーカスから生まれるとしています。
何にフォーカスするか、どこから差別化するのか
そのフォーカスの周りにはRPCD
Rはリサーチ
Pはプラン
Cはコンセプト
Dはデザイン
周りを調べ、予定を立て、目標を立て、それに向けてデザイン、考えてい -
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ブランドのそだてかたというタイトルより、デザインちっくな内容かなと思ってましたが、企業トップへのインタビューから「ブランド」をどう構築していくかという、企業経営目線の書籍である。
個人的に会社としての「六花亭」が元々好きなので、そこだけでも価値があると思う(僕だけかも)。
六花亭の「人材ありきで事業を展開する」という部分は、凄いとしか言えない。「ヒト」が大切であるという経営者の言葉は溢れてますが、それをかなり極端に実施され、成功している。企業として人気が出るのもうなずけます。
「デザイン」と「経営者」という2つの目線からのインタビューは新鮮であり、この本が伝えたい、複合感も伝わってくる。 -
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最初から、重要箇所に黄緑の蛍光マーカーで印をつけたような印刷になっている。
現在の成熟した市場では、CIによる「変わらないイメージ」と同じくらい
「変化するイメージ」が求められている。
ブランディングとは、
ある一定の方向性を作り出すことで他者と差別化すること。
差別化の第一歩は、「良いところ探し」と「違うところ探し」。
この二つの重なるところにフォーカスポイントがある。
価値あるものしかブランドにできない。
差別化のポイントに一点集中するこそがすべてのフェーズの基本。
他社が出したコンセプトを後追いしてもブランドは作れない。
その市場における「らしさ」という「コード」から離れすぎず