妹尾武治のレビュー一覧

  • 漫画 人間とは何か?

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    漫画だから読みやすかった。

    人間は機械であるという主張、その理由は
    ・満足したいという機械的な心だけで人間は動いている。家族の愛や社会的称賛や自己犠牲をする人も結局はそのひとが何を優先してるかが違うだけで自己満足の奴隷である。
    ・人間の心は自分でコントロールできていると思いがちだが、実は経験したイメージを勝手に結合するだけの機械である。
    ・「私」とは私が全てを支配してると思いがちだが、実際は教育気質や環境の外的要因からプログラムを設計する内なる主人の満足を満たす自動作用である。

    良心を持ってやったことも自動作用だが、逆に、苦しみや悲しみ、他人と比べたりプライドなども全ては自己満足であり設計通りに作用しているだけだと思えば他人にも自分にも寛容になれると言って最後を締めているのは救いがあるなと思った。

    つい先日読んだ種の起源と同じような主張をしてるることも興味深かった。種の起源では人間は遺伝子の奴隷、この本では自己満足の奴隷。

    時折で良いので、この考え方の引き出しを開けて世界を眺めてみることでより広い視点でモノを考えるできるのではないかと感じた。

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    2022年03月27日
  • 漫画 人間とは何か?

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    『トム・ソーヤーの冒険』でお馴染みのマーク・トウェインさんの原作である『人間とは何か』を漫画化したもの。
    九州大学准教授の妹尾武治さんの寄稿文が読める。妹尾さんは『未来は決まっており、自分の意志など存在しない。心理学的決定論』という書籍を書いているお方。
    本書と併せて、読むことをお薦めする。妹尾さんの書籍の内容の一部は、本書の寄稿文でも知ることができる。最初に読んだ時には衝撃を受ける人もいるかと思う。ただ、同様の内容の書籍はいくつかあるので、気になる人は学びを深めることができる。
    さて、本書では著者の卓越した人間観察眼と哲学から、人間は設計図通りに環境からの刺激で反応する機械であるという考えを知ることができる。この主張に反論したくなる人もいるだろうが、果たして著者を論破できるのだろうか?それほどにも説得力ある主張になっている。科学的にも、マーク・トウェインさんの思想を補強する実験結果が示されたりしている。
    人間は機械だとしても、どう生きていけばよいかを考え行動できるのではないか?
    というのが、本書のテーマだ。漫画は気軽に読めて、初心者にとってとっつきやすいものだ。岩波文庫の『人間とは何か』も読んでみたいと思った。

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    2022年02月13日
  • 未来は決まっており、自分の意志など存在しない。~心理学的決定論~

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    『トゥルーマン・ショー』を観たことがなくとも、自分だけが世界の主役なのでは?という問い。存在や実存の不可知性。心理学、脳科学、哲学など学際的な知見を横断しつつ、本著が提示する「意識とは情報である」との結論は説得的であり、脳みそがぐらっぐらする。

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    2021年09月08日
  • 未来は決まっており、自分の意志など存在しない。~心理学的決定論~

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    心理学博士妹尾武治さん著。まだまだわからないことだらけの脳と心の関係性を科学的には100%正しいとは言えないが心理学、生理学、脳科学、仏教、哲学、アート、文学を通して考える。心の重さを数量的に測ることは難問ですね。

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    2021年09月07日
  • 未来は決まっており、自分の意志など存在しない。~心理学的決定論~

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    結局、自分の意識の外のことは何も確かめようがない。映画マトリックスやトゥルーマンショーが好きな人(私も含めて)にお薦め。妹尾先生が発狂されないことをお祈りします。

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    2021年08月04日
  • 未来は決まっており、自分の意志など存在しない。~心理学的決定論~

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    真面目な内容ながら、著者自身が「トンデモ本」と称する攻めた本。
    帯の「あなたが本書を手にすることは、138億年前から決まっていた」が効いており、決定論の話をすると「じゃあ何?あれもこれも決まってたって言うの?」と反論する人がいるが、それをすごく先回りして答えた形で、最初からここまで断言されたら、読むしかない。

    内容はかなり好き嫌いが分かれると思うけど、最初から万人受けすることを放棄して入ればこその、この読み応え。
    著者はサブカルにも詳しく、なにかと難儀な経験をしてこられた方のようだが、文章も読みやすく「この作品が判りやすい」と示される映画や本がいちいち見たり読んだりしたくなるオマケ付。
    人生のいろいろな場面で読み返したいと思う。

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    2021年07月11日
  • 売れる広告 7つの法則~九州発、テレビ通販が生んだ「勝ちパターン」~

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    前半は通販番組に隠されている「売るための」法則を解き明かすだけの本かと思いましたが、さにあらず!
    確かにそういった側面はあるのですが、タイトルにもある7つの法則について、事後的ではあるものの”心電図”を用いて購買者心理の動きを解析した結果をエビデンスとして用い、なぜその法則が有効であるのか、丁寧に解説されています。各セクションの後半にあるコラムもそのセクションでとりあげた法則に関連した心理実験の数々が紹介されており、前半の説明に対する納得感を高めるはたらきがあると思います。
    また、本作後半では7つの法則は通販番組のみならず、それ以外の”モノを売る”シーンに広く適用可能であるとの説明もなされており、その際にも前半で提示された数々のエビデンスが有効な論拠として機能しています。
    タイトルからは広告に関する話しであると想像してしまいますが、”モノの売り方”に関するノウハウが詰まった一冊だと思います。

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    2020年01月29日
  • 脳は、なぜあなたをだますのか ──知覚心理学入門

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    武田鉄矢の「今朝の三枚おろし」でとりあげていて、面白そうなので読んだ。自分の意思で自分は動いたいるものと思っていたが、実はその前に脳が動いていたなんて話は面白いですね。
    「赤の赤さについて、言葉に置き換えることはできない」
    「本当に自分の意思で行動しているのか。動かそうと思った時にはすでに指は動いている。」
    「お金持ちと貧乏人、どちらがモラルが高いのか」
    「何かに集中していると他に注意を払えなくなる。」
    「単純接触効果」
    「日常にある洗脳 アンカリング効果」
    どれも面白い。

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    2020年01月12日
  • 脳は、なぜあなたをだますのか ──知覚心理学入門

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    知覚心理学の入門書で、自由意思、クオリア、行動経済学、注意資源など「心」に関するトピックを広く扱っている。

    リベットの実験やアンカリングなどの例を出して、脳がいかにだまされるのかの面白い事例が挙げられている。リベットの自由意思の存在を疑う二つの有名な実験の説明はコンパクトでわかりやすい。特にこの辺りの話を知らない人には、入門書としてかなり好奇心を刺激されて楽しく読めるのではないだろうか。

    「環境からの刺激を受けて、それに対応した行動がなされる。行動を制御するのは、意思ではなく、刺激なのである」というのは、色々と関連する本を読んだが、現在ではすっかり共通理解になっているように思う。例えば行動だけでなく、情動もその構造に従うということが最近出された『情動はこうしてつくられる』にも書かれている。

    「自由意思を否定して日常を送るには、二十一世紀の社会は自由意思を前提に仕組みが作られすぎているのだ。...ダーウィンの進化論がキリスト教社会と激しい戦いをしたように、リベットの自由意思の否定は、二十一世紀の法治社会という概念と激しい戦いをするのかもしれない」

    という辺りは、著者がもっとも言いたいことのひとつなのではないだろうか。

    行動経済学についてもさすがにこの分量では丁寧な説明は難しいが、アンカリングやプロスペクト理論についてわかりやすい説明になっていると思う。

    「脳にだまされるだけでなく、積極的に脳をだまそう。この本はそのための心の理解の方法論が詰まっている」

    というのは主に行動経済学に関する話などはその通りだろう。首を縦に振らせるだけで、肯定的な感情を生ませることができるとか、空腹時には人は無意識に厳しくなるというのを裁判所の有罪率から導いたというところも意識的に役に立たせることができるものかもしれない。
    また、脳の注意資源の話も、加齢とともに衰えているというのは正に実感をしているところなので、よくわかるが少し寂しくなる。注意資源の量がいわゆる頭のよさにつながっているというのは肌感覚としても納得できるので、何とか衰えを遅らせたりカバーしたりできないものかと思う。

    小さな話になるが、原島先生の平均顔が取り上げられていたのは懐かしい。学生のときにはすでにこの研究がされていたので、もう30年くらい前の話だ。今の機械学習とは違ったやり方での合成なのだろうが、比較的先を走っていたんだなと思う。紹介されているリンク先のサイトがChromeで正しく表示できないのは言った方がいいのだろうか。

    人間も混乱するモンティ・ホール問題を鳩が正しくみつけるようになるというちょっと驚きの小話も挟まれていて、割と知識がある人にとってもそれなりに楽しめる。繰り返しだが、網羅性や説明のわかりやすさからも入門書としての役割をきっちりと果たす優れた新書。

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    2020年01月04日
  • 売れる広告 7つの法則~九州発、テレビ通販が生んだ「勝ちパターン」~

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    ・感覚と論理の掛け合わせ方で広告の効果は変わる
    ・課題提起→前後比較による商品理解→同時ではなく積み上げる形でのCTA
    ・接触頻度や繰り返し頻度は3回推奨でそれ以上は費用対が落ちる
    ・視聴者の答え合わせをするために街頭インタビュー
    ・特徴は比喩表現でわかりやすく
    ・ビジュアルのイメージに合わせてBGMとテロップは変えることが内容理解と購買促進に繋がる

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    2020年01月02日
  • 脳は、なぜあなたをだますのか ──知覚心理学入門

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    吊り橋効果とか単純接触効果とか日頃から心理学的な言葉が会話に出てくることがある。
    なんとなく説明できても実際にそれらの効果を正確に説明できないことが多かった。
    考えてみると当たり前なのだが、「心理学」も学問なので論文がある。論文があるということは、なんらかの実験をして得られた結果をもとに「〇〇効果」と論理的に結論づけられている。

    今みであいまいに捉えてた〇〇効果について、原著論文を紹介しながら説明がされていて面白かった。

    ベクション
    クオリア
    アンカリング効果

    知らなかったキーワードもあり、実験の組み方も含めてより心理学に興味が湧いた。

    この実験の組み方の面白さを著者は切に説いており、ぼくがこのように感じたのも「アンカリング効果」なのだろうww

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    2019年11月21日
  • おどろきの心理学~人生を成功に導く「無意識を整える」技術~

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    心理学者が綴る、アヤしい心理学への警鐘と、先行研究を人生に活用するヒント。非常に示唆に富み、一般に見かける、この手の本とは一線を画す。
    著者が、サブカルとプロレス好きというのが、またよい。その手の表現をちょいちょい使ってくるのが、たまらない。

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    2018年07月23日
  • 使ってはいけないエセ心理学 使ってもいい心理学

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    吊り橋効果、フットインザドア、ドアインザフェイス、ピグマリオン効果、ハロー効果、ミラーリング、プラセボ効果、単純接触効果、ツァイガルニク効果など。
    午前中のほうがより倫理的・道徳的にふるまう。
    テストは長期的な記憶の保存を考えたときに極めて効果的。
    覚えた時と思い出すときの状況が似ているほど思い出しやすい。
    スーパーマリオ3Dで空間把握能力が向上する。
    20代と80代で脳細胞の数はほとんど同一。
    親の経験はDNAを介さず子に伝わる。エピジェネティクス。
    空腹であることで自分の欲求に素直になる。逆に満腹になると他者に寛容になる。
    アイディアの3段階=様々な情報のインプット、忘れる、アイディアが生まれる。
    人生の満足度を上げるには自己肯定感を高める。
    無意識を数値化する試み。

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    2017年08月06日
  • おどろきの心理学~人生を成功に導く「無意識を整える」技術~

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    ネタバレ

    心理学の関するトピックを、分かりやすく解説した本です。実験心理学に関するもので、臨床的な内容はありません。科学的に信頼性が高い内容を解説していて、かつ、分かりやすく解説しています。赤い服は本当にもてるのか?など興味が惹かれる内容が多いので、とっつきやすいでしょう。しかし、平均値で出てくる論文を個人へ適用することが難しいことの難しさを解説しており、正確な内容を理解してもらおうとの努力が見えます。個人的には「無意識を整える」の部分を興味深く読みました。全てを自分の意思で行っているようだが、実は周りの環境により大きく作用されていることが研究でわかっている。攻撃的なイメージのブランドで塗装された車で、レースのゲームをすると、自然に攻めすぎる運転をするらしい。人は太陽が眩しいと攻撃的になるらしい。冷静な話し合いをするなら、太陽の日差しが強くない所がいいだろう。ダイエットをするなら、グルメ番組を見ない。男らしくなりたかったら、クロムハーツなどを身に着けるなどで、意思の力ではなく、ものごとを達成できるかもしれない。

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    2016年03月31日
  • おどろきの心理学~人生を成功に導く「無意識を整える」技術~

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    <目次>
    はじめに
    序章   赤い服は本当にモテるのか?~真の心理学の凄み     とワンフレーズ心理学
    第1章  合コン必勝法はなぜ失敗したのか?
    第2章  かならず相手に好かれる方法
    第3章  賢くなりたければ、脳を活性化させるな
    第4章  ポジティブ・シンキングで人生が変わる?
    第5章  サブリミナル効果はウソ?ホント?
    第6章  血液型診断という亡霊
    第7章  スポーツに「流れ」は存在するか?
    第8章  人の記憶はアテにならない
    第9章  人は無意識に支配されている
    第10章  心理学は科学なのか?

    <内容>
    心理学者による心理学の紹介本。海外のサイエンスもののように、実際の論文をわかりやすく説明しながら、心理学にまつわるいろいろな話題をまとめている。筆致がフレンドリーだし、例えもキャッチーなので、あまり本を読んでいない人にもおすすめ。
    第9、10章はなかなかドッキリ系。我々は意識が働く前に無意識、しかも外部に操作された形で動いているとか、心理学は自然科学に比べて実験の再現性が低い(それはサンプリングバイアスとポジティブバイアスがかかるから)とか、「う~む」となってしまった。

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    2016年03月04日
  • おどろきの心理学~人生を成功に導く「無意識を整える」技術~

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    非常に読みやすい。目次に目を通しただけで概要は推測できる。あとは本文斜め読みでOK。
    世の通説に対して、その反論を実験結果を交えて展開する。たとえばポジティブシンキングは万能か?いや、デメリットもあるしネガティブシンキングのよさもある、という話。でも、そもそもどちらの何がいいか悪いかの二元論の発想を捨てれば、議論自体が不要と思うんだけどね。
    ネイマールの脳がプレイ中活性化していないことはおもしろい。でも、日本のプロ選手は練習を積んでも活性化させている。ということは、プロほど練習しても活性化せずプレイすることはできないということでは? 活性化させないといったって、どうすればよいのか?
    「無意識」を整えるいう意味では、「9章 人は無意識に支配されている」を読めば充分かも。
    ただ、意思の前に無意識が動き出すという実験結果はどうなのかな。手を動かそうと意思を持った瞬間に時計を見るという実験。脳波の動きの方が、時計を見るよりも早いという話。
    意思は、持ったあとに頭の中で意識化されるから、本当に意思を持った瞬間と自分が意思を持ったと思った瞬間にはタイムラグがあるように思うんだけど。

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    2025年12月03日
  • 未来は決まっており、自分の意志など存在しない。~心理学的決定論~

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    意識は人間だけでなく万物にある。全ては事前に決まっており未来は変えられない。というのが本書の主張。後者については、そんなはずないよね、なぜそう言い切れる?と疑問に思いながらその答えを探すために読み進めた。最後まで読んで思ったのは、本書は半分哲学の本なので、証拠を見つけるために読むというより、こういった事を真剣に考えている方達が大勢いるという、自分の考えの幅を広げるための本だった、という事。

    本書(筆者)の結論は、意識とは情報であり、生命とはその情報を増やすために配置された「なにがしか」である。以下、トピック。

    意識とは何かをきちんと定義できるか?意識が一体なぜ生じているか?をきちんと説明できる人はいない。この問題は100年以上にわたって解答が出ていない。
    ベンジャミン・リベットの実験により、意志が生じるよりも前に、脳が無意識に動き出していることがわかった。スポーツの世界では、剣道で面を打つ、野球で来た球を打つなどの動作は意識してからでは間に合わないことがわかっていた。意志を伴わず、勝手に体と脳が先に動く。打った後に、打とうと思ったという意志が幻影のように生まれる。

    アイオワギャンブリング課題。被験者は4つの山から自由にカード(賞金または罰金)を引いていく。2つはハイリスクハイリターンで総合すると損をする山、残る2つはローリスクローリターンだが総合すると得をする山。80回も引くと意識レベルで安全または危険な山がわかってくる。50回引いたあたりから「勘」でそれが分かってくる事が、その後の被験者への調査で分かった。おもしろいのが、実際に危険な山からカードを引くという行動が減っていたのは40回を超えた頃で、さらにおもしろいのが、20回の段階で精神性発汗が危険な山の方が有意に多くなっていた。つまり、意識するよりも前に、体は緊張を示していた。

    動物虐待や小児性愛などの全体で見れば少数派に属する人たちは、自分でもそれを制御する事ができない。その行動の結果が社会にとって不利益であれば、ただ除外するのではなく治療や矯正などの措置をとる事が必要ではないか?

    心理的決定論は人間だけでなく自然界のあらゆるものに当てはまるので、AIも意識を待ちうるというのが筆者の主張。
    ニューロン一つを取れば、その働きは明確になっている。今では同時に数万個のニューロンの動きを同時に測定できるが、膨大なデータの解析方法やまとめ方がわからない状態。脳科学者たちは脳のブラックボックスの前でたちつくしているじょうたいだが、AIのブラックボックス化についても同様に理解できていない。

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    2025年10月14日
  • 未来は決まっており、自分の意志など存在しない。~心理学的決定論~

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    我々の自由意志とは錯覚で有り、幻想であるという事実。我々の行動は全て事前に決まっている。

    著者はかなりこれを「心理学的決定論」と呼ぶ。

    我々は意志の力では生きていない。
    我々は行動を意志で作っているように見えても、全ての行動は環境からの刺激に対する、反射なのである。

    我々の自由意志とは錯覚で有り、幻想である。

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    2025年05月22日
  • 未来は決まっており、自分の意志など存在しない。~心理学的決定論~

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    後半、というかあと少しで読み終わるくらいの所から専門的な内容や耳に新しい単語が増える。作者から「面白おかしく読んでほしい」のようなニュアンスを受け取っている手前、そうしたニヒリズムを感じられなくなっていき手が止まった。また挑戦したい。

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    2025年05月15日
  • 未来は決まっており、自分の意志など存在しない。~心理学的決定論~

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    おもしろかった。

    環境と自己との相互作用による心理学的決定論。

    自分の意志で決定していると思っても全ては決まっていること。

    自分がこれに反発して努力してもあーそうなんだなと思って努力しなくても、それすらも決まっていること。

    んー、痛快でした。

    決まっているのであれば、どうか人と人が争わないで済む世界にしてくれんかね、と思わずにはいられない。

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    2023年10月08日