板垣巴留のレビュー一覧
-
購入済み
面白い
深いような、深くないような。よくある話のような、見たこともない話のような。でも既刊一気買いして読んでしまったので、面白いってことなんだろうな。でもやっぱりレゴシよりもルイ先輩に惹かれます
-
Posted by ブクログ
レゴシは、大人への階段を登ろうとしていると言うより、自分の肉食獣としての正体は十二分に解っていても抗いたいが為に「知る」事へ進んでいる。レゴシの性格上、その歩みは慎重に見えながら冒険心に満ちている。彼は根っからの男の子なんだろう。
ルイ先輩は闇落ちしたのだろうか、否。彼は矛盾を体現する事で現実を逆手に取ろうとしている。本能だ、と言い切ってしまえば簡単な事にNOを突きつけようとしている。一見、所詮は本能が勝つのだと諦観している様にも見えるが、彼が諦めたとは到底思えない。
ルイの身を案じるイブキ…のような存在は、カネキくんには居なかったんだよなぁ。協力者は居ても。この差がデカい気がする。カネキくんの性質に因って「王に仕える部下」として、誰も扱えなかったと言うのが。周囲が「どうせ自分で考えて何とかしようとするし」となってしまうよなぁ。
ルイ先輩の立ち居振る舞いが矢代に見えて来た…世の中に嫌気がさして自暴自棄になり、堕ちて行くだけじゃなく、ルイも現実を見据える覚悟をしてんだなぁ。学園の長のルイも好きだったんだけど、一気に男前度が上がったよな。サバイバーが生き残ってる様見ると、無性に嬉しくなる。
ジャックとレゴシの友情も好き。イヌ科同士だけど、同じじゃなくて…コミュ力高いジャックが、ともすれば自分の世界にこもりがちになって、それが全然苦じゃないレゴシと、大きく開けているが険しい世界との接点になってた。でもレゴシは狼で、オオカミの自分が出来る道標を探す旅に出る事を選んでる… -
ネタバレ 購入済み
好き(食べたい(可愛い(美味そ
彼女が好きなのか食べたいのかもわからないまま、雌ウサギをライオンのヤクザ事務所から救出するために、武闘派パンダ(草食)とともに乗り込む若きオオカミ。
オオカミに生まれたものの、周囲から肉食獣として見られることに傷つき、でも傷ついてないふりをして生きてきた優しいオオカミが、雌ウサギを食い殺そうとする敵と戦うことにオオカミとして生きる意味を見つける。
草食獣と肉食獣が共存する街は一見すると平和だが、肉食獣の本能は街の恥部である裏市場で解消されていることは公然の秘密。矛盾は決して表に出ることはなく、草食獣殺し事件は闇に葬られることもしばしばである。
市長のライオンは肉食獣としての自分を全身整形で抹殺して愛されるキャラクターを演じているが、凶暴な手だけはライオンのままだ。それはそのまま、街の平穏のためには些末な犠牲を握りつぶす暴力性の象徴でもある。
雌ウサギの恋人のアカシカは、こどものころ裏市場で生き餌として売られ、食われる運命にあったことが明かされる。草食獣が主導権を持つ社会の構築を目指して学園でリーダーシップを発揮してきたが、雌ウサギの事件が表に出ると街の秩序が失われることを恐れる市長に籠絡されてしまい、救出を訴えるオオカミを突き放してしまう。
自分の目指すもののために恋人を見捨てたアカシカは。何も考えずに衝き動かされるまま雌ウサギ救出に向かったオオカミは。生まれたときから非捕食者としての処世術を身に着け、刹那的で奔放(ウサギだから)な雌ウサギが全裸で食われようとするときにとった行動は。怒涛の5巻。 -
Posted by ブクログ
『BEASTARS』3巻の、レゴシのこの言葉「大人になるってそういうことなのかよ…ッ!!」が、青臭いのは青臭いんだけど、完全に大人な年齢の自分にも響くんだよな…大人と言う言葉でしかこの年のレゴシには表現しようがなかっただけで、こう言う気持ちは年関係なく諦めきれずに持っていたりするもんだ…
無論の事、作者のミスリードも含まれているのだが、レゴシがテムを殺したのではないとは思うが、彼が自分の本能を自覚してないからこそ、無意識で殺した可能性もある。だから3巻で頑なにビルを否定したのも、裏返せば自分の本能を肯定する事になるからかもしれん、と言う読み方も出来るミステリ…
レゴシの、俺はそっち側へは行かないんだ!!と言い切ってしまえるピュアさ、そんなのは偽善だと言うモノもいるだろうけど、しょうがないんだ、と諦め手放してしまう必要はない。世界がどんなに残酷だとしても、それに「慣れない」気持ちを持ち続けようとする事は無駄じゃないと思うんだ…