竹村猛のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
下巻では主人公であるダルタニャンと三銃士はほとんど活躍しない。その代わり下巻で一気存在を輝かすのが世紀の悪女ミラディー。
作者の気持ちも三銃士よりミラディー傾いているんじゃないか?と思える程の大活躍。とにかく魅力的な悪役として描かれている。この妖女ミラディーは今で言うとマインドコントロールの天才とでも言うべき女性である。天性の美貌と天使のような歌声に加え、勝利と敗北とを同時に予測し、戦機を見て進退いずれにも備えができる天才戦略家なのである。こんなキャラの立ってる悪役出しちゃったらもうダルタニャンじゃ歯が立たない。実際ラストは女性1人に対して大の男が10人がかりで制圧するという情けない結果になっ -
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Posted by ブクログ
人形劇化に伴い新装版ができて一気読みしました。NHKのアニメを見た世代なので懐かしくて。どうしてもアニメとの比較をしてしまうのですが、違うところを含めて楽しく読みました。三銃士とは剣の腕だけでなくどんなに人間的にも優れているかと思いきや。酒に女、何かと言えばすぐに決闘、宵越しの金はもたないとばかりの散在、ゴシップの宝庫になりそうな連中です。そんなとこから起こる騒動と、イギリスへの旅や戦争など、度重なる難問に次々と向かっていく冒険譚にワクワクします。ミレディーの謀略にもさすが悪女と手に汗握りました。ラストはちょっとさみしくもありますが続編もできているのだし。何をしてても彼らはあんな調子で行くのだ
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Posted by ブクログ
ネタバレオリジナルは1844−46年。新聞連載。
子供のころ、親世代の本で読んだ「巌窟王」。
再読しようとまずは岩波少年文庫で手に取った。
いずれはオリジナルを読みたい。
(ちなみに、子供のころ、ほぼ同時期に同シリーズで「鉄仮面」を読んだ。こちらはデュマではなく、ボアゴベ→黒岩涙香原案バージョンだったようだが、未来ある青年が全てを奪われて投獄される、青年には婚約者がいた、という点で、巌窟王と鉄仮面は似たイメージがあった。実際は舞台となった時代にけっこう開きがあり、鉄仮面はルイ14世で17世紀、一方のこちらはナポレオン以後で19世紀の物語だった。)
さて。
巌窟王の物語は前半のドラマが凄まじくて、私