竹村猛のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ2004年頃、巷では「岩窟王」やモンテ・クリスト伯」が大人気でした。
ある俳優さんが舞台でやれば見に行った友人がいましたし
アニメ化されて話題になっているというではありませんか!
そして他方向からは、職場の本好きな人が「改めて読むとすごく面白いのよ」と熱烈支持!
これは読まなくてはならないのか!と思いようやく読み始めたのが今月(笑)
子どもの頃にさんざん読んだり、見たりしているから今更感があったのだけど
職場の人の勧めにより、岩波ジュニアにしてみた。(文庫は長いし字が細かいから)
面白い!ザッツエンタテイメント!デュマはもちろん「三銃士」を愛好しているし、どんな作家か
わかっていましたが、こ -
-
Posted by ブクログ
ピリッと効いた戦略が名高いと噂の、ラクロ『危険な関係』
やっと読み終わった
長かった。。。
マルコヴィッチが出てる映画版が結構好きで何回か見たから流れは分かっていたけど、ああこうやってこうなってそういくのかと思った
バルモンもメルトゥイユも普通に暇人なんだよな
というか法院長夫人とかそのほかみんなも。
本当に18世紀のフランス貴族がこんなくだらないことにうつつ抜かしてたとしたなら、革命も待ったなしだわと思ってしまうくらいしょうもないことに時間かけてるこの人たち。
自分が何をしたわけでもなく、先祖の名前だけで多額の年金が入って働かずとも好き放題できたらこうなるのも致し方なしかしら?
メル -
Posted by ブクログ
通常版は読みきれるか自信がなかったので、岩波少年文庫版を。
め、メチャメチャ面白い…!一気読みしてしまった。
ミステリ要素もあって、伏線を追うのも楽しい。
似た名前が多いので冒頭の「おもな登場人物」と行き来しながらだったけど、そこにかなりのネタバレが…なのに、文中でも律儀に驚いてしまう。
終盤、復讐相手にモンテ・クリスト伯爵が正体を明かすシーンでは、つい頭の中で笑ゥせぇるすまんが「ドーン!」をやってしまう。
本作がもちろん面白いのだけど、それにしても少ししか読めてないけど岩波少年文庫はどれも面白いなあ。
昔は青い鳥文庫を手に取っていたので、勿体なかったかもしれない… -
Posted by ブクログ
ネタバレモンテ・クリスト伯はメルセデスに生きているか死んでいるかも分からん男のために一生涯禊を立てろとでもいうのか……
確かにフェルナンの手を取ったことは納得できないまでもそれでもモルセール夫人ではなくメルセデスとして絵を描かせたり正体を見破ったりと、生きるためにフェルナンの手を取っただけで心の中にはエドモン・ダンテスがいることは分かるのに、そんな健気なメルセデスに対して許す許さないだの言ってるのはとても傲慢だなと感じてしまう。
エデが伯爵を愛しているのは一種のグルーミングだと思うのだけど、伯爵は父として愛していた筈なのに最後にエデを恋人として愛することについての伯爵の心の変化の描写が少くて少しモ -
-
Posted by ブクログ
18世紀の仏文学。軍人!だったラクロの作品。300年前、人間の筆力や言語能力は今以上だったか。金や物的欲望にまみれた話ではないからこそ、かえって、精神的欲望と人間の性に底知れない闇を見る思いがする。
人間とはなんと優れて、そして愚かしいことか。200年前には、同じフランスで、彗星のようにガロアが現れた。ガロアと群論の出現は、奇跡だろう。(私は数学が大好きなのだ。)
いくら知性が進んでも、人間の情念は何百年前と変わらないということだ。自らを振り返り、身を弁え、分相応であるべきとはよく言ったものだが、愚かさがわかっていない人間が力を得て、あたかも偉人のように見なされる現代に行き着いたのは不思議 -
Posted by ブクログ
" アンドレアはとぶようにして部屋へはいると、カドルスの手紙に火をつけて燃やし、灰のあとまで消してしまった。" P.76
"「いやだ」とカドルスはいった。「いやだ。神さまなんていやしない、摂理なんてありゃしない、ただ偶然があるだけなんだ」" P.105
読中、ちょっとぐぐったりすると「モンテ・クリスト伯はラノベ」だとか「モンテ・クリスト伯はなろう」とかヒットしたりする。
この作品に限らず、他の文学作品にもそう思うことはある。「名作、古典、文学」というラベルは、「ラノベ、なろう」などのラベルと競合しないということに気付かされる。『はつ恋』なんて、タイト -
-
Posted by ブクログ
"「ねえ」と、伯爵夫人はいった。「バイロンはわたくしに、自分は吸血鬼はいると信じているといいましたわ。自分でも見たといって、その顔を説明してくれましたわ。それがまったくあの方とおんなじなのです。あの黒い髪、あのふしぎな炎で燃えているような目、あのすさまじいまでの青白さ。それに、いっしょにいる女の人がまた、ふつうの女の人じゃありませんのよ。ギリシアの女……きっと、あの方とおなじに魔法使いの女かもしれませんわ」" P.329
作品解説によれば、二年間、新聞紙上で連載された作品だそうで、連載が途切れると騒ぎになるほどの人気を博したそうである。
なるほど、随分と悠長な復讐物語であ -
Posted by ブクログ
(あらすじ)
プレイボールとして浮名が立っているヴァルモン子爵宛にメルトルイユ侯爵夫人からのある提案が書かれた手紙から物語は始まる。ある男が最近修道院を出たばかりの若い娘と婚約した。その男に夫人は恨みを持っていて、その婚約者を誘惑してほしいというものだった。
ヴァルモンは目下貞淑なツールヴェル法院長夫人を落とす事にやっきななっているので、それどころではないと一旦は断る。しかし法院長夫人との事がなかなか進展しないのとメルトルイユ夫人にそそのかされ、かの少女セシルと恋人ダンスニーの相談に乗るように見せかけて、彼女を騙して自分のものにする。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
全編誰かが誰かに宛てた -
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ古典文学の名作の1つです。
できれば岩波文庫でしっかり読みたいところではありますが、時間もなかなか取れそうにないので、少年文庫版にて。
とはいえ、少年文庫でもしっかりとした読み応えのある作品です。
好青年エドモン・ダンテスが、欲望のままに陥れられ、婚約者を奪われ長く地下牢に閉じ込められるところから物語は始まります。
獄中で出会った神父から隠し財宝の在り処を聞き、その島の名前から「モンテ・クリスト伯」と名乗り、ローマでアルベールとフランツという2人のフランス青年貴族と親交を深めるところまでが上巻で描かれます。
中巻からの、物語の展開(壮大な復讐劇?)にも期待が高まります。