竹村猛のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
もはや半世紀以上前になるでしょうか。その頃、世界文学全集を持っていて、その中に同じ題名の本・・確か厚い本で3巻に分かれていたと思います。
それを読み始めてから気になって夜もろくに眠れなかったくらい。
そして読み終わってからしばらくほかの本を読めなかった‥‥
もっと子供の頃はラジオで、巌窟王 として放送されていて、
♫牢屋の石の壁は俺の心を知っている 虚しく過ぎた14年 忘れられないこの恨み♫
多分誰も知らないと思いましたが、私は鮮やかに思い出してしまい、読み始めました。少年文庫というのを複数の中から選びました。
そして「上」を読み終えました。
薄い記憶の底にあったものが少しづつ浮かんできま -
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Posted by ブクログ
勧善懲悪の復讐劇。
冒頭のエドモンが嵌められるところで、もう腸が煮えくり返っていたということで、この作品の読者を引き込む力は相当なものだと思います。きっとエドモンがなんの汚れもない無垢な好青年として完璧に描かれているからでしょう。
登場人物は多いようだけれど、それぞれ性格がはっきり分けられているのであまり混乱はしません。(とはいっても、私はダングラールとヴィルフォールが中巻まで混ざっていました。まあ名前が似ているからということで)
読者としてはばっさばっさと悪者を血祭にあげて復讐を完遂させることを期待するのですが、途中でエドモンが迷い始めるところで若干イライラします。でも読み終わる頃には、その -
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Posted by ブクログ
ネタバレ銃士隊に入ろうとフランスの片田舎からパリにやって来た若者、ダルタニャンが、友人となった三銃士と波瀾万丈の生活を送りつつ、やがて銃士隊長になるまでのお話。それ以降の続編は、また別の物語として語られる。
個人的に今まで読んだ中で一番好きな冒険活劇小説。発生する事件はいちいち突拍子もないのに、最後の最後にはきちんと収まりが付くのが凄い。ダルタニャンと三銃士のアトス、ポルトス、アラミスはそれぞれかなり違うタイプのキャラクターなので、読者にはそれぞれの贔屓が出来そうだが、私は落ち着いた雰囲気のアトスが纏め役と思いきや、単体では相当の無茶をやらかす辺りに惚れた口。
差し当たって冒険活劇が好きなら、余程 -
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Posted by ブクログ
モンテ・クリスト伯は「岩窟王」という書名でもその名を広く知られている。岩波少年文庫で読んだので、本来よりコンパクトにまとまっているが、それでもモンテ・クリスト伯の魅力は十分に把握することができる。今までで一番面白い本に出会ってしまったかもしれない。上・中・下巻とあるが、下巻では泣き通しだった。エドモン・ダンテスは友人らにはめられ、婚約披露宴中に逮捕され、14年間の牢獄生活となる。出獄した彼はモンテ・クリスト伯という名で社交界に進出し、次々と友人らに復讐していく。
14年間の牢獄生活の間に、婚約者は自分をはめた友人と結婚。父は飢え死に。復讐するには十分な理由があった。そして、牢獄での老神父との -