山際淳司のレビュー一覧
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昭和の野球界のスターであり、花形であり、球団の顔で
あり、指導者であった−衣笠祥雄・星野仙一・根本陸夫・
東尾修・荒木大輔・落合博満・田淵幸一・江夏豊−
の9人と同時代を生きた作家・山際淳司が著した
ノンフィクション集。
彼らが活躍したあの時代、各球団には衆目一致のスターが
いた。オールスターはまさしく吉例顔見世興行であり、
ベンチでは牢名主のごとく皆ふんぞり返っていた。
そのひとりであった星野仙一は本年年明けに急逝し、衣笠祥雄も先頃亡くなった。
本書で半分近くページを占める、衣笠祥雄の連続試合出場を追った「バットマンに栄冠を」は読み応えがあった。
引退の前年、泥沼のスランプにもがき苦し -
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山際淳司は、1948年神奈川県生まれのノンフィクション作家。
1980年に、本作品集に収められた『江夏の21球』を、文藝春秋の『Sports Graphic Number』の創刊号に発表して注目され、以後、さまざまなスポーツをテーマにした作品などを発表。本作品集は、1981年に角川書店日本ノンフィクション賞を受賞した。
その後、NHKの「サンデースポーツ」のメインキャスターなども務めたが、1995年に46歳で急逝。
私は、ノンフィクションやエッセイが好きで、沢木耕太郎はじめ、多数のノンフィクション作家、エッセイストの作品を読んできたが、遅ればせながら手にしたこの作品集は、山際氏の比類ない、主題 -
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衣笠選手が亡くなったと聞いて真っ先に思い出したのが、故 山際淳司氏の代表作、「江夏の21球」で、この本を見っけ出して購入した。最初に読んだのはいつだろう?書かれたのは昭和55年で、僕はこの作品が収録された「スローカーブをもう一球」という文庫本で読んだから、高校生か、大学生の頃じゃないだろうか。
「江夏の・・・」は単純な話だ。
恐らく当時の日本において、野球を見たことはなくても、スポーツニュースを見たことのある人なら、必ず日にしたことのある昭和54年の日本シリーズ第7戦の大詰め、スクイズバントが失敗するに至る江夏、そして彼のマウンドをとり囲む人々の話だ。そして、その中でマウンドに立つ江夏のただ一 -
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【本の内容】
たったの一球が、一瞬が、人生を変えてしまうことはあるのだろうか。
一度だけ打ったホームラン、九回裏の封じ込め。「ゲーム」―なんと面白い言葉だろう。
人生がゲームのようなものなのか、ゲームが人生の縮図なのか。
駆け引きと疲労の中、ドラマは突然始まり、時間は濃密に急回転する。勝つ者がいれば、負ける者がいる。
競技だけに邁進し、限界を超えようとするアスリートたちを活写した、不朽のスポーツ・ノンフィクション。
[ 目次 ]
八月のカクテル光線
江夏の21球
たった一人のオリンピック
背番号94
ザ・シティ・ボクサー
ジムナジウムのスーパーマン
スローカーブを、もう一球
ポール・