山田ルイ53世のレビュー一覧
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ネタバレ一発も当てることなく芸人の世界を去る人たちも多いのだから、一発あてたこと自体がすごいことのはず。
だけど世間は、一発しか当てられなかったやつという目で彼らを見る。
ブームの時はちやほやして、ブームが去ると見向きもしない。
「あいつら、どこいった?」「死んだらしいよ」
無責任なうわさが飛び交う。
「あいつら、どこいった?」
――ここにいるよ
「死んだらしいよ」
――生きてるよ
ネット上を走るうわさに一つ一つ答えたのはジョイマンのラップの方(高木晋哉)だが、答えようと答えまいと、テレビに出なくなっても生きていかなければならないのだ。
どっこい生きている一発屋たちのその後を、髭男爵の山田ルイ53 -
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ネタバレとても面白かった。単なる仲間内の褒め合い、傷のなめ合いではなく、非常に分析的で、かつ仲間への愛がしっかり伝わって、文章としても読みやすく、男爵様の筆力は相当なものだと感じた。
これからこの本に登場した一発屋芸人の皆さんをテレビで見かけた時、彼らの芸の鑑賞ポイントが良い意味で確実に変わると思う。芸についての分析で、私が特に唸ってしまったのは、とにかく明るい安村とアキラ100%の裸芸の比較についてだった。たかが裸芸と侮るなかれ。こういう解説を、他の芸人さんについても読んでみたい。また、男爵様は自身の学生時代やお子さんとの関係についても本を書いているので、それらも読ませてもらおうと思う。 -
Posted by ブクログ
気が早いが来年小学生になる子どもがひきこもりになったときの参考にと拝読。
ひきこもり当事者によるひきこもり当時の気持ち、その後から現在の気持ちが赤裸々に書かれておりとても参考になった。ひきこもりから脱して身も心も立身出世する話ではないところがとてもよい。そんなことが出来るのは例外的なごく一部だと思うので。
また筆者はひきこもり中も、それ脱して大学生、芸人見習いになってからも未来を見据えない刹那的な生き方をしており(学習性無力感によるもの?)なかなか壮絶だった。
子どもには未来に希望を持って生きてほしいと思う一方、日々少し楽しいと感じることがあるくらいの期待感の方がよいのかなとも思った。
な -
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何者にもなれず、これ以上の盛り上がりは期待できそうもないな…と感じ始めた男性が、どうやって生きていくのか、ライトな語り口で綴られている本。
「主役でなくてもいい」という考えは、今置かれている状況を満足してを楽しむということに繋がる。マイドフルネスではないけど、そういう考え方はここ最近のトレンドなのかもしれない。
ところで、語り部2人は「中年男」だけど、読み手の私は独身女。30代半ばに入ろうとしていて、目下、「何者=妻、母」と考えている。(そういう考えの同年代の女性は多いはず。多分)
でも、彼らは夫であり、父であって、女の私に置き換えれば「何者」になれている。まだまだ、男と女にとって「何者」 -
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著者が引きこもりになったきっかけとなった中学時代のエピソードに登場する子どもらしい悪意のいやらしさ。私も記憶にある。読んでいて、思い出して、胃がキリキリした。子どもって残酷。
私もかつては優等生だったし、引きこもり状態になったこともある。私も、子ども時代の全能感と比較したら、大人時代になってからのほうが、ちっともうまくいってない。だから、ここまで弱さをさらけだせる著者の強さがすごいなと思った。
賢い子特有の、感じやすさ、神経質さ、潔癖さみたいなもの。それがネガティブに現れてしまうこともあるけど、ポジティブにはたらくことだっていっぱいあるんだよ・・・なんて人はかんたんにいうけど、この本を読む -
Posted by ブクログ
テレビの中で髭男爵が話題を振られたとき、目を見開き戸惑いの表情が見て取れた。その時この人は社交的じゃないんだろうなと思っていて、ちょうどこの本を発見。
ウンコ漏らして人生狂ったという、そしてかなり苦しい人生を歩いてきたという、髭男爵の中身はこれほどハードだったのかとキリキリします。
そこまで自分を追い込める所はある意味凄いし、でもそんなハードな経験が今の糧になってるかといえば微妙かもしれないし。
社会がかなり刺激的でしんどいと思っている人には是非読んで欲しい、そしてそんなしんどい社会で生き続けている人がとりあえず1人はいるということを声を大にして伝えたい。エセこじらせなんて蹴散らして、