住滝良のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
前作から、チーム内恋愛(?)の様子にちょっとこれまでとは違う何かの芽生えが感じられたが、ここでドカンと一発目の恋の花火があがっちゃいましたよ。恋の行方は。ほかのメンバーの反応は。アーヤはKZの活動と恋愛とを両立できるのか。そんな葛藤が読みどころ。
かゆくなるくらいのご都合主義ではあるが、八方丸く収まったし、ちゃんと今後もわちゃわちゃとシリーズは続きそうだし、藤本ひとみさんさすがの手腕。「心の友」ポジションを勝ち取った彼のサポートぶりも、残りの「お兄さん」たちも、みんな大人・・・。アーヤはそんな恵まれた環境の中で悩みながら、人生とは選択だというひとつの真理を身をもって経験した。かゆくなったり -
Posted by ブクログ
ちょっと前から登場していた美門翼(みかどたすく)君もドサクサながら晴れてKZ正式入団。どんな匂いも嗅ぎ分けられる嗅覚、そして一度見たものは忘れない抜群の記憶力を持つ翼の加入により、探偵チームはさらにパワーアップ。砂原君は十三歳にして社長だし、怪盗ルパンみたいな人も出てくるし、もはや心置きなくファンタジー。
リアリティからの浮遊具合が良い感じだったのか、読み手の私のコンディションの問題もあるのかわからないけど、この巻ではあまり滅入ったりも白けたりもせず、冒険活劇を楽しめた。豪華クルーザーへの突入シーンでアーヤが“武器”を装備したときなんか、これで自分も強くなったような、なんでもできるような、 -
Posted by ブクログ
今回の事件名は「若武初恋事件」。いつも通りれっきとした「犯罪」も起こり、その捜査と解決もするのだが、それよりは主人公アーヤの気持ちの方に焦点が合っていて、一作目を読んだ時に感じたこのシリーズの魅力を再確認できた。
アーヤを通してストレートに語られる、この年頃の女の子の心の内。天才少年たちに囲まれてすごい事件に巻き込まれて大人顔負けの捜査をすることにリアリティはないが、アーヤの気持ちには「わかるわかる」。アーヤがまた憧れちゃうような素敵なヒロインでないところも絶妙。
以下、備忘メモ。
・どうしたらいいかわからなくなったときは、白いノートに書いて気持ちを整理。
・「私の生きがい」であるK -
Posted by ブクログ
中学受験のための塾に通っている六年生の女の子、彩と、その塾の成績優秀者の中からさらに選抜して作られたサッカーチーム(強い)KZのメンバーを中心とした男の子たちが、身近な事件の謎を解くミステリー小説シリーズの第一作。KZは「カッズ」と読み、文武両道で地域の女の子たちの憧れの的といえる集団。『花より男子』のF4みたいなものだと思う。
彩の一人称で物語は綴られる。学校の友だちとは話が合わない、嫌われないように気を使いすぎて疲れることがある、パパは仕事で忙しいし、ママはパパと高校生のお兄ちゃんの機嫌ばかり気にしている、小学一年生の妹は可愛いけどその天使っぷりがたまに鼻につく、そんなふうに思ってしま