谷本真由美のレビュー一覧
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芸能人のスキャンダル追及や不倫バッシングといった日本の不寛容な風潮を、集団主義的価値観として分析し、英米の個人主義と対比させる構成。興味深いのは、イタリアやスペインなど南欧諸国が日本と似た傾向を示す点で、単純な「東洋vs西洋」という二項対立では捉えきれない文化的多様性が浮かび上がる。
国際機関での実務経験を持ち、メタルミュージックという意外な趣味も持つ著者の視点は、アカデミックな堅苦しさがなく、ストレートで読みやすい。ただし、国民性はあくまで統計的傾向であり、個人差は大きい。本書のようにエピソード中心で描かれると、ステレオタイプ的に「その国の人はみんなこう」という印象を与えかねない点は注意が必 -
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ズバズバとわかりやすく書かれていて、読みやすかった。
自分商店となり、会社に依存せずスキルを売って働くスタイルが勧められている。スキルは需要を予測してロボットに置き換わらないものを選ぶことが勧められていた。
データサイエンティストや統計専門家、あるいは医療専門家などの理系のものが挙げられており、文系の自分には正直どうしたらいいかわからなかった…。
やりたい仕事ではなく、求められる仕事をやることが大事とのこと。
リモートワークの成功法則は参考になった。
常時その場所に縛りつけるのでは意味がないという点、首肯するしかない。
最後に書かれていたライフスタイルジョブという考え方を取り入れたいと -
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2025.07.27
2025.07.20の参院選にて参政党は14議席も獲得した。
この結果はこの本からも推察できる。
「日本人ファースト」は耳障りの良いことをいいたいだけで、「聞きたいことを聞く」人の心情にマッチした結果だとも思う。
参院選というのは後から振り返ると「面白く」て、たった3年前の参院選ではあの「ガーシー」を当選させているわたくしたち「日本人」。
この本を読んで、改めて「マスメディア」の危機を感じる。
マスメディアは、参政党は「海外では極右と呼ばれている」とかいう表現で逃げ腰の批判をしている。そんなスタンスだから、若者に相手にされなくなっているのではないだろうか。マスメディアは旗 -
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とても面白かった。
留学に行くと違う世界が見えるのは本当で、日本から見ている世界ってやっぱり意識していても無意識のうちに偏ってしまうんだったということを思い出した。
仕事で海外に行くのもそうだけど、仕事以外の人との接点も大事にし続けたいと思った。
* 日本人は世界のニュースを何も知らないっていう本を読んで、海外の企業ほど実力主義であり、日本の企業はぬるま湯とわかった。そう言われた時、今の自分は数字で測った時に何か会社に利益を与えられているのだろうか、会社に貢献できているのだろうかと思い、なんでそんな自分が福利厚生とか考えちゃってるんだろうと思った。日本の会社では、なんとなく出社しているだけで -
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世界は日々動いている。だが島国・日本にいるとその鼓動、世界の今を届けないニュース番組ばかりである。メディアが伝えぬ国際情勢を鋭く切り取る。表面の平穏の裏に潜む混乱や変化を知ることで私たちは初めて「自国の立ち位置」に気づく。情報の選別に頼りすぎれば視野は狭まり判断を誤る。
コロナ禍以降世界は音もなく激変した。パリ五輪が終わり、ウクライナ戦争も続いたままである。華やかさの裏で欧州は極右の台頭に揺れている。移民問題や経済不安が火種となりかつての「自由と寛容」は後退した。
情報に無関心であれば世界のうねりから取り残される。外の声に耳を澄ますべきだ。世界は黙って待ってはくれない。
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元国連職員の著者が世界的視野・客観的視点で「世界でバカにされている日本人」の現状を紹介している。大枠で「考え方」「働き方」「マスコミ」「政治」「社会」「文化」「行動」などの要素で世界から見てバカにされていると主張。
たしかに「忖度社会」や「仕事での無駄な資料・無駄な会議」「過剰なサービス」「謎の縦社会・肩書き社会」「自己主張のなさ」「男女差別」などなど、理解・共感できるものも少なくなかった。
一方で日本人の「モラル」「教育レベル・範囲、学習意欲」「治安の良さ」などのマインド面や、絵画、マンガ・アニメ・日本映画、料理など芸術・文化面での特色など、著者が『日本スゴイ』と捉えているものもあげている -
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日本人がいかに平和ボケをしているのか、思い知らされた。
『日本のトップニュースに外国人は驚いている』
海外の先進国では、自国の通貨や生活、ビジネスに大きく影響する情勢を、メディアで大々的に取り上げるのが当たり前。
しかし日本のニュース番組を賑わせているのは、煽り運転だとか、ある事件の犯人や被害者を執拗に詮索するだとか、芸能人のゴシップだとか…知っていたところで、有益な使い方ができないような情報ばかり。
国内の個人による事件ばかりに関心が集中すると、世界で起こっている重大な情勢に疎くなり、世論が偏っていく。
もっと世界情勢に目を向け、取り入れるべき情報と不必要な情報を、取捨選択していくことが大事 -
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谷本さんの本シリーズを読むと、「世界ってすごく荒んでいるんだな、、呑気に平和ボケしていられないよね、、」と背筋が寒くなってしまいますね、
自分もアジア中心に海外には非常に多く行きました。
人口が増加している地域であり、格差や競争が激しい環境で、自己中心的、自分が金儲けすれば後は全てどうだっていい的な、マナーや倫理に欠ける人達を多く見てきていて「なんて信用できない人達だ」と落胆したことが多くあります。
谷本さんの文章を読むと、自分が経験したことすら「まだまだ、そんなもんじゃないよ!」と驚愕することばかり。
その中で「確かに、これは分かる!」と思ったのは「ステルスウェルス」の一節。
品の無い富裕層