乾信一郎のレビュー一覧

  • 時計じかけのオレンジ〔完全版〕

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    高一!
    中二の時に、この本をリクエストして却下されたのが思い出!
    1984より、こっちのが好きかな!ラストが!

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    2024年06月11日
  • パーカー・パイン登場

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    『黄色いアイリス』ではじめましてだったパーカー・パインについてもっと知りたくて、短編集を手に取りました。

    前半は"パーカー・パイン劇団"が奮闘するお話、そして中盤からはパイン氏が旅先で出会う"不幸な人たち"の悩みを解決する構成に。
    単発ドラマとして発展できそうな形だけに、パイン氏の登場がこれ限りなのがなんとも残念。月曜20時のドラマでやってそうなのに……。
    個人的に好きだったのは「退屈している軍人の事件」。『ハロウィーン・パーティー』に登場したリンゴ好きのオリヴァ夫人の筋書きに、思わずニヤリ。こういう誰も傷つかない結末にはほっこりしてしまいますね。

    多くの活躍はありませんでしたが、パーカー・パイン氏(とその仲間たち)と「あなたは幸せ?」の新聞広告には、一度読んだら忘れられない印象を植え付けられたのでした。

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    2024年03月10日
  • 復讐の女神

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    殺人の動機、いわゆるホワイダニットが特殊というか異常でそこに物語のキモがあった。バスツアーというグランド・ホテル形式も作品に面白さを追加するいい要素だった。

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    2024年02月12日
  • バートラム・ホテルにて

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    ネタバレ

    犯人がそこそこカスな上に捕まっていないので、読後感がスッキリしない。ホテルの対応にホクホクしながらも、裏にある邪悪さを感じ取って少しづつテンションが下がっているマープルが可愛い。牧師さん生きてて良かった。

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    2024年02月03日
  • バートラム・ホテルにて

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    バートラム・ホテルという魅力的な場所で、様々な人物が錯綜する。そこにミス・マープルも絡んで。これまでのマープルものと比べて後味が悪い感じがした。それも今作の魅力だろう。

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    2024年01月31日
  • 時計じかけのオレンジ〔完全版〕

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    ネタバレ

    暴力が正当化されたと思ってしまうほどの超暴力讃歌。読み始めはクレイジーな文体に少々戸惑ったが、徐々に体が慣れていき、ついには自分もハラショーなロゴスが口をついて出てきてしまうまでになってしまった。内容に関しては深く考えさせらる。青春期特有の反抗心や無意味な暴力は自然状態であり、強制せずとも収まるものなのかもしれないが、かといって放置していいものか。個人の自由と公共の福祉を守るための法律。この二者の相克は人類永遠の課題であるように思われる。

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    2024年01月27日
  • バートラム・ホテルにて

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    推理小説としてのプロットはかなり緩いし、犯罪シンジゲートの描き方はかなり雑で現実味がない。しかし、ビートルズが登場し、古き時代の英国が失なわれていく中で、何とかしてかつての「雰囲気」を描こうとしたのか。全てに古色蒼然とした魅力をたたえるバートラムホテルと個性豊かな登場人物たちは健在。

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    2024年01月14日
  • バートラム・ホテルにて

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    ネタバレ

    クリスティの長編ミステリー。探偵役は(一応)マープル。
     推理小説の探偵物でよくある光景が警察官が無能であり、探偵の足を引っ張る構図だ。探偵を邪険に扱い(場合が場合なので仕方ない部分もあるが)、的外れな推理をしてんで真実に辿り着けない様な人物や事柄を重宝し、しまいには探偵が解き明かした真実を受け入れ犯人を我が物顔で逮捕し、探偵に笑顔を振り撒いて一件落着する。ある種のお約束だ。さて、では、もし探偵がいる中で警察官がとても優秀だったらどうなるのか。答えは「面白味に欠ける」だった。
     今作に出てくるオヤジさんこと主任警部のフレッドは優秀であり、完全にマープルが脇役になっている。読者は当然、探偵の活躍を見たい訳で、勿論、今まで上記の様な不平不満を言ってきた訳だがあくまで探偵役、真実を解き明かすのはマープルであり、警察官は彼女の推理に感嘆するというのが大好きだった事に気付いた。今回はバトル警視の様な形が良かったのではと感じてしまう。マープルの存在感が余りにも小さかった。
     事件発生までバックボーンにある強盗事件などが取り上げられ、どうやら登場人物達に関係がありそうだという事がわかる。更には昔の様式を現代に受け継いでいるバートラムホテルが舞台となり、マープルは子供の頃訪れたこのホテルを姪からのプレゼントで訪れる事になる。
     美しい秩序あるホテルが舞台であり楽しい印象を得る。荘厳ではありながらも何処か現実的ではない何かを感じるホテル。従業員達は一流であり、滞在客は昔の時代からやってきた様な年寄りと外国人達。そこで始まっていく事件。序盤中々何事もおきず、中盤からようやく物語が進行していく。
     今作の母娘は印象的で、娘についてはリドルストーリー的な雰囲気で幕を閉じる。後見人など、彼女の幸せん願っている事に間違いはないが、最後は何とも悲劇的な幕切れだった。改めてマープルの関わり方が不明。
     作中でマープルがロンドンを満喫している様子は滅多に見られない描写で嬉しく思った。しかし彼女は何処に行っても殺人と巡り遭う運命なのだろう。
     余りにも広範囲の事件になる為、やはりノンタイトルで整理されたら一級品だった様に思う。ドンデン返しの犯人は想像を超え、最終章だけならクリスティ作品の上位に挙げても良いくらいだ。

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    2023年10月01日
  • バートラム・ホテルにて

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    ネタバレ

    これまで読んだアガサクリスティーの小説とは少し違った。人が死ぬのもかなり後半の方だし、牧師さんは生きてたし。でも比較的人物関係も整理しやすくはあったから理解はしやすかった。強盗事件が物語の軸ならもっとそこを深く掘り下げて書いて欲しかったかも。

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    2023年09月22日
  • 時計じかけのオレンジ〔完全版〕

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    20世紀の名作に選ばれてる本という事で読みましたが、時代や国の違いは感じるけど今の日本の若者にも通ずることだなぁと思った。最後の部分が切り取られてる物もあるらしいが、最後の章があるのは作者の優しさというか、自己満小説では無い所が読み続けられる秘訣なのかなと思った。何事も経験してみないとわからない事ばかりで、過ぎ去ればなんであんな事…と思う事もあるなぁと、若気の至りを思い出した。

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    2023年08月17日
  • 時計じかけのオレンジ〔完全版〕

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    ネタバレ

    スラング的な表現が多く、脳内混乱。物語の展開上、前段の非道なシーンは必要なのだと思うものの、読むのはちょっとしんどい。しかし、この混乱が狙いなのかもしれない。研究所の人たちが話す普通の言葉は、読みやすく理解しやすい一方で「平坦で面白味のない言葉」に思えたのも相対性のなせることなのか。

    主人公に対して最初は「すごくイヤダ~」という距離を置きたい感が強かったのが、研究対象にされてしまうあたりはちょっと同情する気持ちが出てくる。悪い人に対して、もっと悪い人や権力の強い人が出てくると、相対的に最初の悪い人に対しての感情が薄くなるような気がします。小説でも、ドラマや映画でも。 悪いことの事実は変わらないのに、不思議です。

    時計じかけのオレンジは、若者の事をさしているのかなと思いながらも本当に時計じかけになっちゃってんのは研究機関などの大人たちなのかもしれない。さらに言うと、上記の相対性のからくりに巻き込まれている読者とも言える。

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    2023年04月25日
  • パーカー・パイン登場

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    “身上相談探偵(?)”、パーカー・パインを主人公とした連作12話の短編集です。

    「あなたは幸せ?でないならパーカー・パイン氏に相談を。」
    ↑こちらの広告にホイホイされて、パーカー・パイン氏の事務所を訪れた人達のお悩みを、パイン氏の指示を受けた事務所のスタッフ達があの手この手で解決していく展開です。
    この、“チーム・パイン”のメンバーとして、ミス・レモンやオリヴァ夫人といった、ポアロものにもちょいちょい出てくるキャラが登場したりというサービス(?)も嬉しいですね。
    様々な立場の人々の、あらゆるお悩みを、“今度はどんな筋書きで解決するのかな~”と、何だか大掛かりなドッキリを思わせるような仕込みっぷりを楽しみながら読ませて頂きました。
    ただ、解説にもありましたが第七話「あなたは欲しいものをすべて手に入れましたか?」以降は、パイン氏が中東、エジプト、ギリシャ等に旅立ち、行く先々で事件に巻き込まれてそれを推理するという、トラベル・ミステリに方向転換しています。
    「“お悩み解決”では“ミステリ”が足りない!」と、クリスティーが思ったのかどうかは謎ですが、個人的にはもうちょい“チーム・パイン”(又は“パーカー・パイン劇団”・脚本オリヴァ夫人)路線を見てみたかった感じです。
    因みに、例の新聞広告“あなたは幸せ?・・”の隣に欄に記載されていた、
    「フローラ ─── いつまでも待つ ──── J」
    という広告も、“Jはフローラに会えたのか?”と、勝手に気になった私ですww。

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    2023年03月30日
  • 時計じかけのオレンジ〔完全版〕

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    大昔に映画で見て、なんだか訳がわからず、そのまま忘れてしまっていた。
    『ビブリア古書堂』で、この本には完全版とそうでないモノの2種類があると知り驚いた。
    たまたま知恩寺の古本市で見つけ、何か不思議な縁を感じ購入。
    私は、完全版の方がエンディングにはいいような気がする。

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    2022年11月03日
  • バートラム・ホテルにて

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    他の巻と比べたら、なかなか死体が転がらないし、事件というより奇妙な状況が二つ三つと重なるだけ……と思っていたのに、ラスト二十ページくらいから怒涛の急展開過ぎて、さすがにびっくりした。とりわけ、エルヴォイラにまつわる真相のあれこれがあまりにも想定外で、色々と無慈悲に思えて、呆然とせずにはいられなかった。

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    2022年10月30日
  • バートラム・ホテルにて

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    アガサクリスティー。ミスマープルシリーズ。
    古き良きバートラムホテルにて神父の失踪事件がおこり
    ついでドアマンが殺され事件が起こる。
    ミスマープルはあくまで宿泊客のひとりという立ち位置で
    物語はデイビー刑事が引っ張っていく
    マープルの出番が少なく、いつものセントメアリ・リードの推理方法が見受けられないのでマープル好きには物足りないと思った

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    2022年07月01日
  • バートラム・ホテルにて

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    ミスマープルシリーズ、初めて読みました。
    マープルさんが謎解きすると思いきや、違うことにびっくり(笑)
    そして終わり方がいささか唐突に感じたのもびっくり。

    話の展開としては「春に君を」を彷彿とさせるような淡々とした進み方なのに、それでもぐいぐいと読者を引き込むのはさすが。

    シリーズの他の作品も読みたい。

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    2021年09月04日
  • パーカー・パイン登場

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    ネタバレ

    幸せになりたい人は、パーカー・パインに相談を。

    新聞広告を見て、パーカー・パインのところに相談者がやってくる。この事務所のメンバーが個性的で、また八方よしに収めたりしれっと失敗してたりするのが面白い。パーカー・パインの武器は統計というのも面白い。しかし後半はパーカー・パインが旅先で、休暇中なのに事件に巻き込まれる展開になり、ちょっと不満。面白くないとは言わないが、パーカー・パインのキャラ付けとは。

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    2021年07月04日
  • 復讐の女神

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    正直、これを読むため『カリブ海』を読んだ。
    単品でも楽しめるし、実はつながりはない。
    でも、あの旅でマープルが感じた
    死生観のようなものが
    この作品にも漂っている気は少しする。

    この時代にイギリスではもう
    国内のパッケージツアーがあったのも驚き。
    亡き富豪の要望で参加したマープルさん。
    どうしても編み物セットは持ってくんですね(笑)
    そして、殺人の動機はおそらく…。
    さまざまな愛の形…クリスティーに垣根なし。

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    2021年06月30日
  • バートラム・ホテルにて

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    ミス・マープルもの。

    舞台はロンドンにある、クラシックな佇まいを保つバートラム・ホテル。
    この古き良き英国を彷彿させる高級ホテルに滞在中のマープルさん。ロンドンでのお買い物などを楽しみつつ、ホテル内外での人間観察も怠りません。
    一方、ロンドン警視庁では、最近頻発している大掛かりな列車強盗等の犯行グループを追っているのですが、これらの犯行とバートラム・ホテルとの関わりは・・?
    滞在客の牧師の失踪、霧の夜に起こった狙撃事件・・数々の点が終盤に見事に集約され、驚きの大仕掛けが明らかになるさまは圧巻です。
    今回、真相解明するのはデイビー主任警部で、マープルさんはその協力者のようなポジションでした。勿論マープルさんも真相にたどりついていましたし、彼女の観察力あってこその証言により捜査が大きく進展したのですけどね。
    狙撃事件の真犯人の処遇について、結局どうするのか曖昧なままだったのですが、それが却って余韻が残る終わり方だなと思いました。

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    2020年10月22日
  • 復讐の女神

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    ミス・マープルもの。

    『カリブ海の秘密』の続篇といえる本作。
    西インド諸島に滞在した時に知り合った、大金持ちのラフィール老人が死去し、彼の遺言にてミス・マープルに“ある犯罪調査をしてほしい”といった意味の依頼がされますが、具体的な内容は何も書かれていませんでした。何を調査するか不明なまま、ラフィール翁の手紙の指示に従ってバスツアーに参加するミス・マープル。
    途中までは暗中模索状態のマープルさんですが、ツアー中に起きた“事故”をきっかけに、徐々に物事が動き出します。
    そこで浮かび上がってきたのが、以前に起きた少女殺人事件と、ラフィール翁の息子との関わりについてで・・。
    今回は秀逸なミステリであることは勿論なのですが、それ以上に“愛憎劇”といえる内容です。まさに“愛が過ぎた”故の悲劇でした。
    犯人については、割と予想しやすかったと思いますが、“守護天使”は完全にやられました。ドッキリ(?)に引っかかったような気持ちです。
    と、いう訳で今回もクリスティーにあんぐりさせられました。流石ですねー。

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    2020年10月05日