乾信一郎のレビュー一覧

  • バートラム・ホテルにて

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    ミスマープルシリーズ、初めて読みました。
    マープルさんが謎解きすると思いきや、違うことにびっくり(笑)
    そして終わり方がいささか唐突に感じたのもびっくり。

    話の展開としては「春に君を」を彷彿とさせるような淡々とした進み方なのに、それでもぐいぐいと読者を引き込むのはさすが。

    シリーズの他の作品も読みたい。

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    2021年09月04日
  • パーカー・パイン登場

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    ネタバレ

    幸せになりたい人は、パーカー・パインに相談を。

    新聞広告を見て、パーカー・パインのところに相談者がやってくる。この事務所のメンバーが個性的で、また八方よしに収めたりしれっと失敗してたりするのが面白い。パーカー・パインの武器は統計というのも面白い。しかし後半はパーカー・パインが旅先で、休暇中なのに事件に巻き込まれる展開になり、ちょっと不満。面白くないとは言わないが、パーカー・パインのキャラ付けとは。

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    2021年07月04日
  • 復讐の女神

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    正直、これを読むため『カリブ海』を読んだ。
    単品でも楽しめるし、実はつながりはない。
    でも、あの旅でマープルが感じた
    死生観のようなものが
    この作品にも漂っている気は少しする。

    この時代にイギリスではもう
    国内のパッケージツアーがあったのも驚き。
    亡き富豪の要望で参加したマープルさん。
    どうしても編み物セットは持ってくんですね(笑)
    そして、殺人の動機はおそらく…。
    さまざまな愛の形…クリスティーに垣根なし。

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    2021年06月30日
  • バートラム・ホテルにて

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    ミス・マープルもの。

    舞台はロンドンにある、クラシックな佇まいを保つバートラム・ホテル。
    この古き良き英国を彷彿させる高級ホテルに滞在中のマープルさん。ロンドンでのお買い物などを楽しみつつ、ホテル内外での人間観察も怠りません。
    一方、ロンドン警視庁では、最近頻発している大掛かりな列車強盗等の犯行グループを追っているのですが、これらの犯行とバートラム・ホテルとの関わりは・・?
    滞在客の牧師の失踪、霧の夜に起こった狙撃事件・・数々の点が終盤に見事に集約され、驚きの大仕掛けが明らかになるさまは圧巻です。
    今回、真相解明するのはデイビー主任警部で、マープルさんはその協力者のようなポジションでした。勿

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    2020年10月22日
  • 復讐の女神

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    ミス・マープルもの。

    『カリブ海の秘密』の続篇といえる本作。
    西インド諸島に滞在した時に知り合った、大金持ちのラフィール老人が死去し、彼の遺言にてミス・マープルに“ある犯罪調査をしてほしい”といった意味の依頼がされますが、具体的な内容は何も書かれていませんでした。何を調査するか不明なまま、ラフィール翁の手紙の指示に従ってバスツアーに参加するミス・マープル。
    途中までは暗中模索状態のマープルさんですが、ツアー中に起きた“事故”をきっかけに、徐々に物事が動き出します。
    そこで浮かび上がってきたのが、以前に起きた少女殺人事件と、ラフィール翁の息子との関わりについてで・・。
    今回は秀逸なミステリであ

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    2020年10月05日
  • バートラム・ホテルにて

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    ネタバレ

    英国式の古式ゆかしいホテルであえるバートラムホテルという舞台設定が魅力的です。
    表面上は昔のままに見えていたホテルの裏側が明かされていき
    後味のよい物語ではありません。
    明らかになった真相がかなり大きくリアリティに欠けるようにも感じます。
    ミス・マープルの活躍も本作ではそこまで大きなものではなかったのは残念でした。

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    2019年05月28日
  • バートラム・ホテルにて

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    事件に関してはいまいちで、マープルさんはたまたま情報をゲットした感じが多く、解決編も警察がやっていてつまらなかった。本書には、本物のシードケーキやマフィン等々気のなる食べ物が出てきます。そしてバートラムホテル。一度行ってみたいなと感じるところがいっぱいありました。

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    2018年07月02日
  • 北人伝説

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    最初から最後まで主人公バクダットの使者の紀行文、それも逸散した文献を寄せ集め、それに学者が解説をつけたという形式で語られる。それなりにリアリティを出そうとする試みなのだろうが、それほどの効果が得られたとは思えない。むしろ読みにくさを感じるほうが多かった。
    最後にアッと驚かせようという嗜好があるのだが、これもさほどの感動するようなものではありませんでした

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    2017年11月16日
  • バートラム・ホテルにて

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    古き良きエドワード王朝の面影を残すバートラム・ホテル。そのホテルでの偶然の再会が契機となって起きる殺人事件。殺人事件が起きるのは、小説の3分の2以上が過ぎてからであり、それまでは周辺で頻発する強盗事件、牧師の失踪事件、列車強盗事件の調査が中心となって、物語は展開される。
    本事件でのマープルの役割は探偵ではなく、事件の重要な証言者。強盗事件の謎を追うデイビー主任警部らの警察の調査が中心の話。最後まで読むと、マープルの役割が何とも皮肉なのが印象的。
    バートラム・ホテルという舞台やセジウィックという冒険好きの女性の人物造形は良くできているし、エルヴァイラが一時姿を隠して自分に関する謎を調査しようとし

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    2017年01月02日
  • 復讐の女神

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    本作品では、マープルと犯人が直接対決する危機一髪の場面があり、興味深い(しかし、あの場面で登場する二人も真相に気づいていたのではないだろうか)。
    マープルの推理は、ロジックではなく、人間観察と直観に基づくものであり、本格的な妙味は薄い。
    人間の持つ複雑な感情に根差した犯行動機や、殺人偽装とそれを行った理由は面白い。
    しかし、なぜ、依頼者のラフィール氏は、マープルに依頼目的を具体的に示さなかったのだろうか。バス旅行に参加し、旧領主邸に宿泊するように指示したのはなぜか。ラフィール氏は真相がどこまでわかっていたのだろうか。最後まで読んでもわからなかった。

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    2016年03月28日
  • パーカー・パイン登場

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    「あなたは幸せ? でないならパーカー・パイン氏に相談を」そんな広告を頼りにやってくる依頼者の問題を解決していくパーカー・パインの活躍を描く連作短編。

     前半に収録されている短編と後半に収録されている短編で大きく趣向が変わっています。前半は様々な不幸せな依頼人がやってきてパーカー・パインはそれを、コンゲーム的な趣向で解決していきます。この趣向の中では「大金持ちの夫人の事件」と「不満な夫の事件」がお気に入り。「不満な夫の事件」は夫にいろんな意味で同情してしまう短編ですね(笑)

     後半からはパーカー・パインが旅行先での事件に巻き込まれるというもの。この中では「デルフォイの神託」が意外などんでん返

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    2015年10月10日
  • パーカー・パイン登場

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    前半の依頼人が訪ねに来るパターンのほうが好きかな。
    しれっとオリヴァ夫人が登場していたりするので、
    ポアロを読んでいるとニヤっとできる。

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    2015年08月26日
  • バートラム・ホテルにて

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    ミス・マープル第十作。
    もしかしたら訳のせいなのかもしれないが、
    これまでのシリーズとは少し雰囲気が違う。

    タイトルのバートラム・ホテルを中心に話が進む。
    マープルが推理するという立場ではないのが、
    異色に思えるポイントなのかもしれない。

    過去に想いを馳せるマープルがどこか切なく感じる。

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    2015年05月27日
  • バートラム・ホテルにて

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    これは、ミス・マープルシリーズの最後、もしくはそれの一つ前、と呼ばれるものらしい。
    本当のところは知らない。
    最初の頃より随分とお年を召されたミス・マープルは、既に自分が意欲的に犯罪解決に乗り出すのではなく、解決される過程を傍から見ている、というスタンスでこの事件に関わっている。
    こう……元来の主役とは違った形でのかかわり方。
    どちらかというと、刑事が主流に話を進め、ミス・マープルはそれに思考的に寄り添う程度。
    だからか、多少話がもったりしているところもあり。

    だが、なんだろうなぁ……この話、ちょっと話があっちこっち飛びすぎて、構成的にとっちらかっているようにも見える。
    話の進め方がそうだか

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    2014年12月12日
  • 復讐の女神

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    ミス・マープルシリーズを、全て読破したわけではないが、しかしながらその中でも、この復讐の女神は意外なものだったと思われる。
    というのも、マープルシリーズのこれまで読破したもと比べて、最初から最後までミス・マープルが主体で物語が進むものが初めてだったからだ。
    大抵は他の誰か――事件に主要に関わっている人物がまず動き、マープルはサポート的に活躍するのが主だったから。
    非常に珍しい。かつ……何となく矛盾に溢れていた物語だと思った。

    因みに、ここまでのマープルシリーズを見るのに、現代的なわけのわからない殺人動機については語られず、その主な原因としては、『愛』と『金』である、と語られている。

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    2014年11月09日
  • 北人伝説

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    内容(「BOOK」データベースより)
    バグダッドの使節イブン・ファドランは、旅の途上で屈強の一団と遭遇した。彼らこそ勇猛で知られる北人―。バイキングであった。彼らの客となったイブン・ファドランは、北方のロスガール王国の救援に馳せ参じる北人の勇士十二人に同行することになる。王国は邪悪な死者常食族ウェンドルによって危機に瀕していた。かくして北人とウェンドルの激烈な闘いが幕を開ける。十世紀の北欧に展開する血湧き肉躍る伝奇ロマン。

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    2014年10月30日
  • バートラム・ホテルにて

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    クリスティーの中では普通のほう。ファンなので高く評価したいのですが。でも二つの話が同時進行して読者を惑わせるところはさすが。

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    2013年04月11日
  • バートラム・ホテルにて

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    やっぱり性格悪いよ、マープルおばあちゃん‥笑。
    刑事コロンボにも通じる悪さ。まぁ名探偵とはそういうものか。
    ホテルの豪華な描写がステキ。わたしもノコノコ行ってお茶したい!
    肝心のミステリー的には、殺人もあまり起らないし、期待するクリスティではないのかも。

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    2013年03月13日
  • 北人伝説

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    ネタバレ

    バグダットの使節イブンがバイキング(北人)の客となり、遠方の王国へ救援に向かう勇士に同行する、という異文化見聞録の物語です。10世紀に実在した人物、イブン・ファドラーンが記した見聞録をベースに、マイケル・クライトンが冒険活劇のドラマに仕立てています。さらっと読める面白い小説でした。

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    2012年09月01日
  • パーカー・パイン登場

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    新潮文庫版の短編集で昔読んだことのあるパーカー・パインもの。クリスティー文庫で再読しました。幸せを求めてパイン氏のもとを訪れる客たちの問題は、少し皮肉で温かい終幕を迎えます。こちらの文庫は訳がちょっと現代語すぎるかなと思ったけれども。

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    2012年06月17日