乾信一郎のレビュー一覧

  • バートラム・ホテルにて

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    ホテルを舞台にした密室劇でミス・マープルが大活躍!…といったものを期待していたのだが…。
    リアル路線なのか当時の流行りか分からないけど今までのシリーズにない読後感の悪さ。ひょっとすると犯人たるキャラクターを今後も活かすつもりだったのかもしれないが…

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    2026年06月28日
  • 時計じかけのオレンジ〔完全版〕

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    『兄弟、彼らが何がいったい不良の"原因”かなんて考えこんでるのは、おれにいわせりゃ、まったくのお笑いだ。 "善良”の原因さえよくわかっていないくせに、その反対のことがわかるわけがないだろう?人々が善良だということが、その人々が善良を好むということだとすると、おれは絶対その楽しみを妨害しようなどとは思わないし、また同じことが反対側の場合にもいえる。そして、おれはその反対側を支持しているのだ。』 p62

    映画で有名すぎる『時計じかけのオレンジ』。
    わたしの中で、大好きな作品というわけではないけれど、強く印象に残り続けている映画には間違いない。
    初めてあのエログロバイオレンスな

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    2026年05月02日
  • 時計じかけのオレンジ〔完全版〕

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    ネタバレ

    人は自由意志で変われるのか、変われないのか。
    この問いに決着をつけるのは難しそうだが、本作と映画版での結末は異なっている。

    原作を読んで驚いたのは、アレックスの暴力の質だった。そこにやむを得なさはほとんどなく、ただ快楽のために行われているように見える。映画を観たときには、スタンリー・キューブリックの映像や演出の印象が強く、無理矢理矯正される彼をどこか可哀想に感じていたが、その見方が揺らいだ。

    小説では、最終的にアレックスは自らの意思で変化の兆しを見せる。だが、被害者にはそもそも選択肢がなかったのではないかと思うと、そのめでたし、的な結末にどこか納得しきれない。

    無理やり矯正された善よりも

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    2026年04月20日
  • 時計じかけのオレンジ〔完全版〕

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    善悪と自由意志、大人になること、若気の至りにしてはやってることが酷すぎて許されるものではないと思った。

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    2025年12月28日
  • 時計じかけのオレンジ〔完全版〕

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    ネタバレ

    ロシア語?版ルー大柴みたいなスラングで主人公アレックスが語る、暴力に満ちた荒れた雰囲気に圧倒されました。これがSF?と思っていたんですが、矯正院に入れられて以降は納得のSFで、前半の激しい暴力との対比が際立っていました。暴力を考えると気分が悪くなるように矯正されることで、結果的に選択の出来ない「善良」な人になってしまう…。アレックスが出院後大怪我を負うことで「元通り」に戻る展開は、人間の本質は変わらないということを表しているのかと考えさせられます。

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    2025年12月22日
  • バートラム・ホテルにて

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    前半は舞台となるバートラムホテルについての話で、後半になってたたみかけるように話が展開する。
    ぶっちゃけ後味の良い感じのラストではないけれども、出てくる登場人物がそれぞれに魅力的なのと、ところどころで丁寧に描写される食事や当時のロンドンの様子などがとても面白い。
    悪に対する矜持なんかも見え隠れてしていて、長く愛される作品の根っこみたいなものを感じる。あと、ポーチドエッグが食べたくなるねえ……

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    2025年11月18日
  • バートラム・ホテルにて

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    ポアロばっかり読んでたからか、舞台装置が出来上がってて警察も有能で、壮大でありながらもホテル内で完結し、割とあっさりしていた。
    ポアロの、論理的ってよりも人間関係にスポットを当てて詰めていく展開が好きだから、今作はイマイチ響かなかったかも。オチも独特

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    2025年11月12日
  • 復讐の女神

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    以前カリブ海の旅行先で知り合った大富豪からの依頼で、イギリスの邸宅や庭園を巡るバス旅行に参加することになったマープルさん。
    謎めいた依頼で、主人公も読者も五里霧中の中、旅行が進んでいきます。
    なんせ登場人物が多いし、少し記述に冗長な箇所が多いかなあという気もしましたが、最後まで犯人もわからなかったし、ミステリーとして楽しめました。

    ビクトリア朝のお作法では~、とか出てくるのに、実は70年代学生運動サイケデリックの時代の話でイギリスの文化的、歴史的な変遷なども背景に感じられたのも面白かったです。

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    2025年10月02日
  • 復讐の女神

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    あなたにお勧め、次の本にどうぞと薦められた一冊なんだけれども、けれども……続編やないかーいっっ
    この話は『カリブ海の秘密』の続編で、この話でミス・マープルが出会った人物が亡くなったことから始まる。お話の時々にその前作に登場していた人物の人となりやらなんやらが出てくるので、『うっわーっ読みにくい』という気持ちになってしまった。とはいえ話の進行の妨げになるようなものではない。そのあたりはきちっとフォローされていて、その人となりがちゃんと描写されているので、前作が未読だったからといってなんの障碍もない。充分に面白い。
    トリック的なものはすごくシンプルで、そこまで複雑ではない。途中から、なんとなく読め

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    2025年09月30日
  • バートラム・ホテルにて

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    このところ私生活がバタバタしていて、なかなか腰を据えて本を読む時間が取れなかったのですが、そんな状況でも没頭できるのがクリスティー。
    ミス・マープルシリーズも9冊目となり、ポアロさんと共に終わりが見えてきました……さみしい(´・ω・`)

    さて今作は、「バートラム・ホテル」というなんとも素敵なホテルが舞台です。
    ”まるでほんもの”の給仕頭やメイドがいて、バターたっぷりのマフィンやドーナツを暖炉が据えられたラウンジで食べられる……なんて素敵!
    ネタバレを踏むのが怖くて詳しく調べられてはないのですが、クリスティーがお気に入りだったホテルがモデルなんだとか。いいなぁいつか行ってみたいなぁ……と夢を膨

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    2025年09月13日
  • バートラム・ホテルにて

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    ネタバレ

    なぜ私が、このアガサ・クリスティーをこよなく愛する私が、☆3評価にしたか。それは簡単な話である。

    マープルさんがほとんど出てこないんだもの!!

    マープルシリーズでなければ良いんですよ、気にならないし寧ろ面白いと思う。でもマープルさん出てきてるじゃん! マープルさんの活躍見たかったんだけど!!
    というファン心理である。

    とはいえ話自体はそれなりに面白かった。
    犯人を考えながら読み進め、バートラム・ホテルの意外な素顔に「なるほど?」となり、まぁ途中で女流冒険家ベス・セジウィックとエルヴァイラが母娘であることはすぐにわかったのだけれども。
    元軍人のドアマン、マイケル・ゴーマンとエルヴァイラの関

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    2025年05月28日
  • 時計じかけのオレンジ〔完全版〕

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    有名なキューブリック映画の原作小説。実はまだ読んでなかった。

    自由意志のお話し。

    悪人には悪事をはたらく自由があるのか?

    意見が分かれる最終章だけど、個人的には無くてもいいかな、と思う。

    ハラショーな小説だったわ

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    2025年04月14日
  • 復讐の女神

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    大好きなミス・マープルシリーズ。全13作の中の最後の作品。
    カリブ海の秘密、からの続編となっている。
    とはいえ、カリブ海の秘密を未読でも楽しめます。

    前作、「カリブ海の秘密」で、旅行先で出会った老富豪ラフィール氏とミスマープルは協力して旅先で起こった殺人事件を解決した。
    あれからさらに時が経ち、ミスマープルは新聞の死亡記事でラフィール氏が亡くなったことを知る。
    ところが、死んだラフィール氏からミスマープルにある事件を調べてほしいという依頼があった。なんのヒントも手がかりもないまま、ラフィール氏の手配で、イギリス国内の邸宅と庭のツアーに参加することになったミスマープルに待ち受ける事件とは…

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    2025年01月02日
  • バートラム・ホテルにて

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    イギリスの作家アガサ・クリスティの長篇ミステリ作品『バートラム・ホテルにて(原題:At Bertram's Hotel)』を読みました。
    『愛の探偵たち』、『フランクフルトへの乗客』に続き、アガサ・クリスティの作品です。

    -----story-------------
    姪のジョーンが、気分転換に旅行をすすめてくれたとき、ミス・マープルはロンドンのバートラム・ホテルを選んだ。
    14のとき、叔父と叔母が一度連れていってくれたことがある。
    落着いた雰囲気のうちに、目立たぬぜいたくがあるホテルだった。
    が、なにしろはるか昔のことである。
    どんなに変ってしまったか、心配でもあった。

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    2024年12月21日
  • アガサ・クリスティー自伝(下)

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    ネタバレ

    75歳のアガサ、人生を振り返って。

    下巻は英国博覧会の使節としての世界一周旅行から始まる。戦争と作家人生の始まり。そして離婚と再婚。有名な失踪事件には何も触れられてはいないけど、ふたつの戦争中の生活については興味深かった。どのタイミングで、有名な作品が書かれたのかも面白い。また『さあ、あなたの暮らしぶりを話して』にも語られていた遺跡発掘調査に同行した際の、中東での生活も。全体的に大時代なものを感じる。ミステリ作品には時代を感じない人間の強さや弱さを感じるのに。それもなんだか面白い。

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    2024年10月27日
  • アガサ・クリスティー自伝(上)

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    ネタバレ

    ミステリの女王が誕生するまで。

    アガサ・クリスティーが、自身の幼少期から結婚して最初のいくつかの小説を出すまでがここに書かれている。その間には第一次世界大戦がある。大戦前と大戦後の時代の変化が感じられる。それはもちろんクリスティー自身が幼少期、学生時代、大人になって、結婚・出産して、と人生の大きな変化を経ていることもあるが、それ以上に時代の変化が大きく感じられる。でも変わらないものもある。

    空想の友だちと遊んで時間が経つ少女時代。父や母の病気に抱く不安。結婚する予感と、結局しない相手と、運命的な出会い。看護師や薬剤師として出会う患者や医師、そして職場。老いていく祖母の姿。クリスティーの観察

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    2024年10月19日
  • 時計じかけのオレンジ〔完全版〕

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     毎日が退屈な十五歳のアレックスの唯一の気晴らしは暴力だった。しかし、アレックスは警察に捕まってしまいます。そこでアレックスはある話を持ちかけられます。大幅な刑期の短縮の代わりにある実験の被験者となることです。
     一時期は放送禁止となった映画の原作ということで過激な表現が多かったですがユニークで実にハラショーでした!

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    2024年10月03日
  • 時計じかけのオレンジ〔完全版〕

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    高一!
    中二の時に、この本をリクエストして却下されたのが思い出!
    1984より、こっちのが好きかな!ラストが!

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    2024年06月11日
  • パーカー・パイン登場

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    『黄色いアイリス』ではじめましてだったパーカー・パインについてもっと知りたくて、短編集を手に取りました。

    前半は"パーカー・パイン劇団"が奮闘するお話、そして中盤からはパイン氏が旅先で出会う"不幸な人たち"の悩みを解決する構成に。
    単発ドラマとして発展できそうな形だけに、パイン氏の登場がこれ限りなのがなんとも残念。月曜20時のドラマでやってそうなのに……。
    個人的に好きだったのは「退屈している軍人の事件」。『ハロウィーン・パーティー』に登場したリンゴ好きのオリヴァ夫人の筋書きに、思わずニヤリ。こういう誰も傷つかない結末にはほっこりしてしまいますね。

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    2024年03月10日
  • 復讐の女神

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    殺人の動機、いわゆるホワイダニットが特殊というか異常でそこに物語のキモがあった。バスツアーというグランド・ホテル形式も作品に面白さを追加するいい要素だった。

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    2024年02月12日