鹿島田真希のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
一行読むつもりが二十行がするりと体に入ってくる、不思議な文体。清水アリカさんを突然思い出した。
小学校・中学校・高校・成人、という成長あるいは性徴の中に生まれる葛藤。きれいな言葉を通してきたないものの核心を剥き出しにしてしまったような、赤裸々な感覚。
穢いものをきれいな言葉で表現しようとして、色々がないまぜになって、結局単なる混濁になっている本を時折見かけるけど、この本は透明なものは透明なまま、成功しているように見えた。
一篇目の「天・地・チョコレート」が死ぬほど面白い。ここだけなら★★★★★。
あ、ミクロな新・旧約聖書のパロディという説もある。 -
Posted by ブクログ
<「青春。青く未熟な春と書く。しかし現実は冬そのものだ」―明と純一は幼なじみの落ちこぼれ男子高校生。何もできないがゆえに人気者の純一に明はやがて、聖痕を見出すようになるが…。“聖なる愚か者”を描き衝撃を与えた三島賞作家によるデビュー作&抱腹絶倒の第35回文藝賞受賞作。>帰省し書籍整理(マイホビー)をしていたら出てきたので再読。前回より随分楽しめた。「二匹」が出版されたのは1999年のことである。しかし読んでみると、「すごく新しいかんじ」がする小説である。当時「ジャンクな日本語」と言われた表現がまさに今現在のコトバとなっているのだろうか。「狂犬病」(明は「狂犬病」にかかっているのだ)の部