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Posted by ブクログ 2015年03月06日
鹿島田真希の原点(デビュー作は『二匹』だが以降の著作の方向性はこの作品で決定づけられている)と思う。無力さ、孤立感、絶望と呼ぶことすらできない絶望、名まえを失くす閉塞感と名まえを手放す開放感、徹底した無個性の特異さ、愚者の聖性、抑圧された性欲の虚構化、それが、この世で唯一真実とされる虚構である「聖書...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
わたしはわりと、深読みしすぎて過大評価をしてしまうことがおおいのだけれどこれにかんしてもそうではないことを祈る。本をよんでいる、ということを実感できる本、あとあとも思い返してみてもやっぱりその文章をよんでいるときのあの感覚は文章をよんでいるときにしか感じられなくて読みたくなる できるのならばふわふわ...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年07月22日
聖書の創世や受難の物語と現代の教室や男女関係の物語を重ね合わせて、そこに古代から現代にいたるまでかわることのない人間の不安を、やや神秘的な雰囲気で浮かび上がらせようとしている、ような気がする。聖書についても女子の世界についても、実生活の中で体感することのないので、何かありそうだけどよくわからなかった...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年10月29日
一行読むつもりが二十行がするりと体に入ってくる、不思議な文体。清水アリカさんを突然思い出した。
小学校・中学校・高校・成人、という成長あるいは性徴の中に生まれる葛藤。きれいな言葉を通してきたないものの核心を剥き出しにしてしまったような、赤裸々な感覚。
穢いものをきれいな言葉で表現しようとして、色々が...続きを読む
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