【感想・ネタバレ】ゼロの王国(下)のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

 神様みたいな主人公と、それを取り巻く個性的な人々。この、神様みたいな主人公が、「人間」っぽくなっていく姿にドキドキ。
 太宰あたりの日本の純文学がスキな人、ドストエフスキーがスキな人に読んでみてもらいたい。

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2012年07月09日

Posted by ブクログ

演劇を観てるような錯覚に囚われる本だった。

「飽くことを知り、足ることを知る」、滑稽なまでに清い主人公•吉田青年。

不思議な魅了を持つ彼が色んな人と関わっていくお話、後半。


登場人物のキャラが割と極端なのに(自虐の人、外交的な人、妬む人、鈍感な人…)、不思議と誰にでも共感できた気がする。

非現実的で観念的で理屈っぽくて、吸い込まれる様に前後編読み切ってしまった。

多分好き嫌いが分かれそうな作品だけど、私は好きだ。
読むたびに新たな気付きがありそう。


ラストの、
「それは、単なる宛名書きではなく、吉田青年が愛してる人の、リストのようなものになった。
(中略)
愛してる人のリストであると同時に、愛してほしいと思っている人のリストでもあったのだ」
は思わず感動してしまった。

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2012年06月23日

Posted by ブクログ

本当に、主人公はゼロに経ち帰ったのだなと言う印象。
不倫だろうと純愛!みたいな話はよくあるけれど、相手がいるなら相手との決着を付けない限りは、他人から見れば不倫だと言う事を主人公と共に思い知らされた。

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2013年02月20日

Posted by ブクログ

これ絶対一年前は読めなかった。
滑稽、ばかみたいって一蹴してたと思う。

読みにくいし難しいのに手が進む。
吉田青年の聖人君子ぶり、面白かったなあ。
彼みたいな人はいないんだよね。
だからラストは個人的に好きでした。
恋愛は見返りあってこそなんだと思う。
愛したいし愛されたいのが人間の本能で本望でしょう。

愛している人のリストであると同時に、
愛してほしいと思っている人のリストでもあったのだ。

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2012年07月13日

Posted by ブクログ

愚かなまでに心の清い青年への憧れから、人々は彼を中心としたサークル活動を始める。
ある者は名前を書き続け、ある者は椅子を磨き続ける。
過酷な「繰り返しの作業」の果てに、平等な社会(ユートピア)は生まれるか。
世にも滑稽な“聖なる愚か者”吉田青年の、恋のゆくえは。

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2016年11月07日

Posted by ブクログ

なんとか最後まで読み切ったという感じ。
しかし最後にロシア文学者の解説を読んで、いろいろ腑に落ちた。
描きたいことは分かるけどもう少しまとめられなかったのか…などと思いながら読んでいたけれど、ドストエフスキーの現代日本版ということで納得。
『白痴』を過去に読んでいれば、また面白かったのかも。

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2013年04月26日

Posted by ブクログ

繰り返される古典戯曲のような問答は前半のまま、はやり突拍子も無い行動をとる登場人物たち。リアルさがないのは確かだが、喋るセリフと行動がマッチしているので妙な感覚に陥る。
そして恋愛というよりは愛がテーマ。主人公は聖人君子というよりは愚か者である。
何か読むにつれ既読感が増していく感じがしたが、なるほどロシアの名作が基となっているのか。
タロットカードのゼロ(愚者)のイメージが浮かぶ。

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2012年07月08日

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