山崎亮のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
コミュニティデザイナー・山﨑亮さんの新書をスルメをかじるように味わいながらじっくりと拝読しました。
スミス、マルクス、ケインズの経済思想。アートやデザインの視点から経済について考えたラスキン、トインビー、マリスの思想。ラスキンから影響を受けたアメリカのエマソン、ソローの超越主義思想。ヴェブレンやウェーバーの思想。日本の柳宗悦らによる民藝運動。ジェイコブス、イリイチ、シューマッハーによる1970年代の経済思想。コミュニティの概念が時代によってその意味するところが変遷している話し。
まとまった時間を読書に充てられる今だからこそ、じっくりと経済思想史の変遷を振り返れたことはとても良かったと思いました。というのも、コミュニティにおける「やりとり」で私自身が大切にしたいなぁとふわっと思っていたことが、山崎さんによって整理されていて、「そうそう!」と思いました。
少しネタバレになりますが、山崎さんは地域における経済活動を三つに整理してます。
①非面識者(見知らぬ人)との貨幣を介した経済活動
→ネット販売、量販店、コンビニ
②面識者(顔見知り)との貨幣を介した経済活動
→行きつけのお店お店
③面識者(仲の良い人)との貨幣を介さない経済活動
→近所の人や仕事の仲間が贈り物をくれたり、困りごとを解決してくれるもの
都市に生活しながらも、色々な人達との関係性を大切にしながら、なるべく②や③のやり取りで生活し安心して生きていけるようにしていきたいと思います。その方が健康的で文化的な生活を過ごせると思いますし。今のお仲間、そして、これからのお仲間との面識性を大事にしながら生きていきます。 -
Posted by ブクログ
好きなひとが書くと、おもしろい本がよりおもしろく読めちゃうわけで、大好きな山崎亮さんのコミュニティビジネス論は、さくさく読めました。
まちスポでは、久保と佐藤亜美がダブルで付箋をペタペタしとります。
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【本文より】
・「建築することの目的は、人間関係の確立だ」(P114)
・放置しておくと、誰も助けてくれないことを理解したコミュニティ自身が、自分たちの手で人間関係を修復し始める。(P194)
・多くの事例を組み合わせて、相手の意見に相槌を打ちながら、参加者が出したアイディアを瞬時に昇華させて、その人が言葉にできなかったアイディアを提示しなおす。こういうファシリテーションを心がけようとすると、引き出す人の頭の引き出しの数が求められる。(P201)
・計画された必然性―「好奇心」「持続性」「柔軟性」「楽観性」「冒険心」(P223)
・コミュニティデザインに求められる能力
基礎的な能力「その人がいるだけで場が明るくなる」「常に新しいことにチャレンジする」「睡眠時間がなくても生きていける」
①話す②書く③描く④調べる⑤引き出す⑥創る⑦作る⑧組織化する⑨まとまる⑩数える(P227) -
Posted by ブクログ
ネタバレ進学して地域活性化について学びたいとか言ってる子に、なんかアドバイスとかできたらいいなぁと思って手に取った本。ぜひその生徒に読ませたい。ふるさと、というものに関わらず「学びの姿勢」には共感しまくり。子どもがそういうことをできるようにしていかないといけない、できるように学校が頑張らないといけない。
自分が楽しめることで仕事を作って暮らしている人たちの話は励みになるが、どうしても自分にはできそうにないなぁとストッパーをかけてしまうところが私にはある。憧れで終わってしまう。さて、私は今の仕事を楽しめているのだろうか。楽しみ方を考えて実践していきたい。
以下、備忘録として
プランド・ハプンスタンス理論「計画された偶然性」
思い立ったら行動に移す、自分から人に会いに行く、新しいことに興味をもつ、そういう積極性が幸運な偶然に結びつく。セレンディピティ、課題への意識。
「学び」の姿勢
インプットした知識や経験を、自分の中で組み合わせたり加工したりして再構成(インテイク)して、新たな作品や成果としてアウトプットしていくプロセス。社会人の多くはそれを仕事として取り組み、報酬を得る。学生も同じだが、学生は失敗しても報酬が減るわけではなく(もともと学費を払っているわけなので)、むしろ成長の糧となる。そのプロセスを何度も繰り返すことで、学びの姿勢が習慣化されていく。
人には「強い絆」も「弱いつながり」も大切だ。
仕事は「稼ぎ」と「務め」がセットになっていて、さらに創造性が求められる仕事を続けていくためには、もう一つの要素「学び」が欠かせない。
「傍を楽にする」ことを通じて自分自身の価値を高めていくことこそ「働く」ことの意義。 -
Posted by ブクログ
コミュニティ活性化のアイデアが参考になる。
著者が実際にコミュニティデザインを行ってきた事例には、兵庫県の家島や、三田市の有馬富士公園など、僕の住む兵庫県内の事例があり、実際に現地に行ってみたくなった。
著者は「住民参加」だけでなく、市民が主体になるためのファシリテーションを実践している名ファシリテーターである。教師が読むと、子供主体の授業づくりの参考にもなる。「雰囲気について」の章では、かなり具体的なことにもふれられていて、面白い。(服装、話す言葉遣い、おやつの活用等)
過疎化・高齢化が進む村落での先行的な取り組みは、今後どの自治体でも参考になっていくのではないか。田舎暮らしをしてみたい人が読んでも、田舎でこれをすると好かれる、ということがわかり、いいかもしれない。 -
Posted by ブクログ
コミュニティデザインというと
ハコ(実際の町や特定の場所)を作るイメージが強いですが
つまりは、人と人の関係を作るわけで
その『コミュニティ』に参加するとは
人と人が繋がり合うこと
それが、どんなに一人一人を力づけることになるか
新しい何かを生み出すものになるかを
感じさせてくれる本です
<目次>
第1章 なぜいま「コミュニティ」なのか
自由と安心のバランス/まちが寂しくなった理由 ほか
第2章 つながりのデザイン
宣言について/まちの豊かさとは何か ほか
第3章 人が変わる、地域が変わる
人が育つ(中村さんの場合)
コミュニティ活動に参加する意義(小田川さんの場合) ほか
第4章 コミュニティデザインの方法
コミュニティデザインの進め方/ファシリテーションと事例について ほか -
Posted by ブクログ
人口減少社会の中、今後の地域作りを考えるためのヒントが満載の本であった。著者の経験と実践に裏打ちされた報告なので説得力がある。人口減少地域が今後の日本の地域作りの先進地になるという逆転の発想や著者いわく楽観性が成功に結びついているのだろう。一言で言えば、コミュニティデザインとはその地域の人と人のつながりをつなぎ直して地域作りをするという試みであり、コミュニティデザイナーはファシリテーターであるということ。最終章でノウハウを記載。地域を変えるというのは、その地域の人が行うことであり、その支えをいかに行うかがポイントだが、言葉で言うは簡単だが実践は知識と経験が必要である。最後は住民の人達に対する信頼から来る楽観性や根拠のない自信が結果を生み出すのだろうが、そこまで諦めない粘りも必要で、うまくいった事例を1つ1つ積み重ねていくことが次の地域実践にも生きるという。最後に著者の育ちを紹介されているが、その育ちから著者の発想や行動も理解できた。