有吉玉青のレビュー一覧

  • 恋するフェルメール 37作品への旅

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    フェルメール版の「三国志男」といったら失礼にあたるだろうか.
    私自身にはそういう位置づけの書籍である.

    フェルメール愛する著者がフェルメールを求めて旅をする.その旅で起こった出来事,感じたことをつづったエッセイです.

    フェルメールを観に最初に訪れた美術館では,絵は盗難されていてフェルメール作品に会うことはできなかった.フェルメールを求めて旅を開始して,その最初から会えないの?なんかこの出だしに引き込まれてしまい,時間を忘れて読みふけってしまった.

    ネタバレなので書きませんが,この旅の最後はステキな出会いで終わります.果たしてどんなステキな出会いが待っているのでしょうか.
    ぜひ,読んでみて

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    2010年12月16日
  • ルコネサンス

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    有吉佐和子の娘・有吉玉青による、おそらく自伝的要素もある小説。
    産まれて間もなく両親が離婚し父親を知らなかった主人公の珠絵が、祖母と母亡きあと、26年の時を経て父親と再会する。
    ただそれは父娘としての再会ではなく珠絵が図ったもので、珠絵は父親(=陣さん)に恋心にも似た感情を抱く。
    長く交際してきた同い年の恋人・征太郎との結婚が決まった珠絵は、今度は父娘として父親との再会を果たし、父娘としての時間を取り戻し始める。

    作中で珠絵は大学院生兼作家という立場。
    院ではサルトルの研究をしていて、サルトルの思想も作中には度々あらわれる。
    短期間の勢いで書いた自伝的小説が、賞は逃したもののとある女性編集者

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    2022年11月24日
  • 月とシャンパン

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    ネタバレ

    そうか、人生はやり直しがきくというのは、過去を取り戻せるのではなく1から始められるということなのか…というのに気付けた短編集でした。
    恋愛小説だし、ほとんど不倫や浮気…それも過去の恋人と、というお話が多い中で思うことじゃないのかもしれないけれど。
    自ら辞める女性もいれば、男性がブレーキかけるお話もあって、それも良かったです。いつでもまた始められるのだ、新しく。皆さん強くて良いです。
    「よかった、自分が自分でなくなりかけてるところで踏みとどまれて」。こうでなくちゃ、と。

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    2022年10月22日
  • ルコネサンス

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    28年会わなかった父親との再会を軸に家族というものを読み解き、創造する物語。
    主人公の中でどんどん塗り替えられる父親像が、家族の関係性の変化とともに面白かった。最後まで父親が母のもとに戻らなかった理由が明かされないのが少々残念。

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    2022年07月12日
  • 美しき一日の終わり

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    タイトルに惹かれて読んだ。
    異母姉弟として出会い、お互いが家庭を持ちそれでもなおずっと想い合っている。
    何十年という時を越えて、最後に一緒に過ごす1日。早起きしてお弁当を作る描写が、美味しそうだし、文章が綺麗で好きな作品。

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    2020年04月24日
  • お茶席の冒険

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    読み終わりました。
    やはり、お茶のエッセイと言うものは、色々と共感できることがたくさんある。
    所謂、お茶の先生の書いたものとは違った親しみ感がある。
    森下さんのエッセイと続けて読んだのだけれど、私は森下さんの方に近い心境。
    有吉さんは、色々と普通の人とは違った世界や感覚をお持ちなのだろう。
    簡単に言えば、育ちが違う。持って生まれたDNAが違うと言ったところ。
    陰と陽の様な感じだ。

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    2018年12月08日
  • 恋するフェルメール 37作品への旅

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    特にフェルメールに興味があったわけではないが、西洋美術に興味があるので本書を手に取った。
    期待以上に面白く、フェルメールについてなにも知らなくても十分に楽しめる。
    著者のフェルメール愛に、こちらまで顔がほころぶ。
    有吉佐和子氏の娘というだけあって、とても読みやすい文章で、素敵なエピソードが綴られている。
    フェルメール好き、美術好きでなくとも、恋人(フェルメールの絵)に会いに、著者と一緒に旅に出るのも面白いと思う。

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    2017年10月21日
  • 美しき一日の終わり

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    読み終わるまで有吉佐和子の娘の作品と気づきませんでした。びっくり。

    美妙と秋雨は異母兄弟として出会った。辛い幼少期を送る秋雨を哀れに思う美妙は、なにくれと秋雨の世話をするが、いつしか姉弟としての感情以上のものを抱くようになる。お互い姉弟としての領分を超えることなく年を重ねて行った。
    55年の年月が流れ、2人の育った家は取り壊される事となった。
    年老いた二人は家族に内緒で、出会った日にあの家で待ち合わせをしようと約束をするのであった。

    二人の自分を律しながらも惹かれあってしまうのがなんとも切なく、そしてその抑制の効いた底に燃える愛情がとても美しいです。物心つくかどうかの時期に出会って、唯一優

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    2016年04月07日
  • 美しき一日の終わり

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    時に無力と無知は、残酷。
    あの時代女性にはなんの力もないのだけど。
    互いに思慕の情を抱き、儚い一日を淡い想いが交差する。
    「美しき一日の終わり」
    タイトル通り、美しい余韻が残る。

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    2015年06月22日
  • 月とシャンパン

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    20代から40代の女性を主人公にした6編の短編集。
    相手役の造形にまったく感情移入出来ず。
    そういう意味で新鮮で面白かった。

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    2015年02月02日
  • お茶席の冒険

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    お茶のたて方が詳しく載っているいるのかな、と思いきや作者のお茶への思いがほんわかと語られている本でした。
    お茶を始める理由が人それぞれとのこと。和菓子が好きで始める人もいるらしいので、私も一瞬やってみようかと思いましたが、きっと無理だなぁー。

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    2015年01月25日
  • 恋するフェルメール 37作品への旅

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    玉青さんのフェルメールへの愛がひしひしと伝わってきます。美術に関してなんの知識も無くても、美術館に行っても良いんだよ、と思わせてくれました。

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    2012年11月07日
  • 恋するフェルメール 37作品への旅

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    フェルメールと言えば、真珠の耳飾りの少女(著者も言うようにあの瞳!)と、レースを編む女(やっぱりあの小ささに最初はびっくり)しか知らなかったのですが、著者のフェルメール愛にやられてしまいました。これを読んだ直後、今年地理学者とデフルト展があることを知り、ぜひ行ってみようと思いました。
    絵の写真が中ほどに載っていたのも良かった。

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    2011年01月02日
  • お茶席の冒険

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    茶道を習っていたので、読んでいてとても楽しかった。
    玉青さんの軽やかで爽やかな語り口も大好き。
    また茶道を始めたくなった。

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    2010年09月05日
  • 車掌さんの恋

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    電車にまつわる短編5作。
    ふんわりとした中にピリッとした味わいが程よい感じ。
    中でも「あみだなの上」はなんとも切なく、ああ、そうなんだよねとまだ人生の終焉をっ迎えるには早いのだけど、しみじみ痛切に感じてしまった。

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    2009年10月07日
  • キャベツの新生活

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    思い出す
    記憶の反芻

    キャベツは死者
    キウイは半死者
    夏帆は生者
    幽霊たちの、晩餐

    小説世界は整合しすぎているかのように透明で、無菌室的な雰囲気
    それが何か不安にさせる
    不安定な雰囲気を醸す

    これは恋愛小説ではない
    生きる意味とは何なのか、その物語だと思う

    自分の生きた意味なんて、死んだ後にしか解らないのかもしれない

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    2010年10月03日
  • 車掌さんの恋

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    初めて読む人だしハズレも覚悟してましたが、
    不思議な感じで流れていく話が多くて好きでした。
    短編集だと話によって好き嫌い分かれたりもしますが、
    私はどれも好きでした。
    全て電車に関するお話で、
    日頃何気なく乗ってる電車にストーリーを感じました。

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    2009年10月04日
  • キャベツの新生活

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    うーん、とにかくびっくりしました。
    おもしろかったけど、最後の最後にあんな結末になるとは思ってなくて、その衝撃ばかりが心に残りました。
    でも終盤のキャベツの語りは感動したなぁ。

    『愛されたこと、忘れる奴はいないよ。』

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    2009年10月04日
  • キャベツの新生活

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    この本は結構好きです☆何もない部屋に、物を増やそうとする男女の物語と思いきや、最後にびっくりなしかけがあってびっくりしました(*^_^*)

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    2009年10月04日
  • 恋するフェルメール 37作品への旅

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    フェルメールが大好きなんだなぁと思う気持ちと、贅沢な過ごし方で、羨ましいなぁという気持ち。
    私自身はそこまでフェルメール好きではないのですがフェルメールブルーを思い出して見たくなりました。

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    2024年05月31日