あらすじ
出張から帰ってみると、思い出がたくさんつまった自分の部屋がきれいさっぱり消えていた。そんな衝撃的な経験をした青年は、戸惑いながらも0(ゼロ)からの新しい生活をスタートする。恋人との別れ、コンビニで出会った女の子との同棲を経験し……。愛し方を忘れた恋人たちが織りなす、ちょっとせつない恋愛小説。
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Posted by ブクログ
思い出す
記憶の反芻
キャベツは死者
キウイは半死者
夏帆は生者
幽霊たちの、晩餐
小説世界は整合しすぎているかのように透明で、無菌室的な雰囲気
それが何か不安にさせる
不安定な雰囲気を醸す
これは恋愛小説ではない
生きる意味とは何なのか、その物語だと思う
自分の生きた意味なんて、死んだ後にしか解らないのかもしれない
Posted by ブクログ
うーん、とにかくびっくりしました。
おもしろかったけど、最後の最後にあんな結末になるとは思ってなくて、その衝撃ばかりが心に残りました。
でも終盤のキャベツの語りは感動したなぁ。
『愛されたこと、忘れる奴はいないよ。』
Posted by ブクログ
今読み終わったところ、解説を読んで評価出来なくなった。アパート焼失とか湾岸デザイナーズマンションで寝袋生活とかリアリティーがなくシラケながら読んでいたのは迂闊だった。
Posted by ブクログ
何年か前に読んだ本を改めて読んでみた。
最後の最後で、ああそうだったのかと思い、それなら、これまでの物語はどういうことだったのか、もう一度事実を分かった上で読み直すと、別の観点で面白いかもしれない。
Posted by ブクログ
最後がまさかそうきたか~って感じですね。
そして、読む前に解説を読まないでくださいという解説を読み終わった時に読んで、よかったなって思いました。
Posted by ブクログ
「覚えておかなくちゃ。キャベツのこの腕の感じ、私の顔のはまり具合、暖かさ、香り、ぜんぶぜんぶ覚えておかなくちゃ」
本を読むにあたってこんな注意はおかしいけれど。
一冊まるごと読むこと。
飛ばしたり、流したりしないで、きっちり一冊。
それがこの小説を愉しむために必要なこと。
最初に先ず、自分の住んでいるアパートがきれいになくなってしまった-という衝撃から物語は幕を開ける。
長い、これからもずっと続くかと思われた恋人との別離。
コンビニ店員の女性との出会い。彼女の恋愛。彼女との生活。
そして、ラストの大きな衝撃へとゆっくりと、でも、まっすぐに進んでいく。
自分の存在の証、他人の存在の証。
そういったものを明確に示すことは不可能なのかもしれない。
でも、確かに自分は存在しているし、“誰か”も確かに私の目の前にいる。
そういう当たり前のことに時々戸惑ったり、不安になったり。
決して激しい展開の物語ではないけれど、何かが“残る”本だった。
Posted by ブクログ
あれあれあれ、ってかんじだったけど、
なんだか伝わってくるなにかには共感するような。
さいごのほうの八木沼の人生観というか、自分とのつなぎかたという概念はとってもすき。
というか、そう思ってきたから、そう思いついた瞬間があったから、それが言葉になってて、うれしかった。
有吉玉青さんの考え方が、たぶん似ていてすきなんだとおもう。