あらすじ
ボストンではじめてフェルメールを見ようと訪ねた美術館では、<合奏>は盗まれていた! 1990年に始まった世界各地の作品を訪ね歩く旅に、新たにフェルメール作と認定された<ヴァージナルの前に座る若い女>が加わった。絵の具によって描かれた光に魅了され、絵と向き合う歓びがあふれるエッセイ集。
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Posted by ブクログ
フェルメール版の「三国志男」といったら失礼にあたるだろうか.
私自身にはそういう位置づけの書籍である.
フェルメール愛する著者がフェルメールを求めて旅をする.その旅で起こった出来事,感じたことをつづったエッセイです.
フェルメールを観に最初に訪れた美術館では,絵は盗難されていてフェルメール作品に会うことはできなかった.フェルメールを求めて旅を開始して,その最初から会えないの?なんかこの出だしに引き込まれてしまい,時間を忘れて読みふけってしまった.
ネタバレなので書きませんが,この旅の最後はステキな出会いで終わります.果たしてどんなステキな出会いが待っているのでしょうか.
ぜひ,読んでみてもらいたいと思います.
Posted by ブクログ
特にフェルメールに興味があったわけではないが、西洋美術に興味があるので本書を手に取った。
期待以上に面白く、フェルメールについてなにも知らなくても十分に楽しめる。
著者のフェルメール愛に、こちらまで顔がほころぶ。
有吉佐和子氏の娘というだけあって、とても読みやすい文章で、素敵なエピソードが綴られている。
フェルメール好き、美術好きでなくとも、恋人(フェルメールの絵)に会いに、著者と一緒に旅に出るのも面白いと思う。
Posted by ブクログ
フェルメール展を観にいく前に読んだ一冊。
この本で私のフェルメールを見る目は大きく変わった。
フェルメールの全作品を見るために世界を旅する人々がいる。作者もその1人。
フェルメールへの溢れんばかりの愛をこの1冊から感じることができる。
Posted by ブクログ
フェルメールと言えば、真珠の耳飾りの少女(著者も言うようにあの瞳!)と、レースを編む女(やっぱりあの小ささに最初はびっくり)しか知らなかったのですが、著者のフェルメール愛にやられてしまいました。これを読んだ直後、今年地理学者とデフルト展があることを知り、ぜひ行ってみようと思いました。
絵の写真が中ほどに載っていたのも良かった。
Posted by ブクログ
フェルメールが大好きなんだなぁと思う気持ちと、贅沢な過ごし方で、羨ましいなぁという気持ち。
私自身はそこまでフェルメール好きではないのですがフェルメールブルーを思い出して見たくなりました。
Posted by ブクログ
フェルメール作品が好きで古本屋で手に取りました。
フェルメール作品を愛しつつも自然な構えで、正直に楽しんでいる著者の様子が伺えて楽しいエッセイだと思います。
Posted by ブクログ
まさしくフェルメール絵画への想いの詰まった作品。結局「芸術について語った」訳ではなく、そこに源泉を発する様々な、そして行き着く所は熱い感情の素直な吐露です。
それくらい愛を感じる対象があるっていうのは羨ましいもんですし、まぁお父上の願いそのままを具現化した愛娘のエッセイではないでしょうかね。
Posted by ブクログ
旅の記憶を辿って読み始めた本。
作者のフェルメールへの深い愛が感じられて好感が持てる。
少し暑苦しい気もするけど、作者自身がフェルメールへの逢瀬を重ねるうちに、考え方も変化して行くのを見て取れて「好きになるってそういうことだよなぁ」と感じさせられる。
それにしても、ハーグに行ったのにフェルメールに「会わなかった」事に改めて後悔。
アムステルダムで「牛乳を注ぐ女」を見て、強く惹かれたのに。
その時はフェルメールを見るのがなんだかミーハーな気がしたし、「真珠の耳飾りの少女」が日本に来ていたばかりで、見てもいないのに十分な感じがしていた。
本物を見ると見ないでは、天と地ほどの差があるし、一枚の絵を見るためだけに美術館に入る事も素晴らしいだろうと、この本を読んで思った。