トム・デマルコのレビュー一覧
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2006年に一度読んだことがあるみたいだが記憶になかった。2016年に再読。プロジェクト管理をそこそこしてきた今だから納得できるし発見がある、読んでよかった。トムキンス、ラークサー、NNL、ベリンダ、無理矢理な導入と結末。
・正しい管理の本質、適切な人材を適所にあてはめ人々の士気を保ってチームの結束を強め維持する。
・リスクを管理することによってプロジェクトを管理せよ。
・プレッシャーをかけても思考は速くならない。
・管理者の怒りと侮辱は伝染する。
・管理者が部下を刺激するために侮辱を使うことは、部下ではなく管理者の能力不足のしるしである。
・入出力の完全なリストのない仕様書は、見込みなしである。
・理想の人数配分は、プロジェクト期間の大部分を少人数のコア・チームで行い、プロジェクトの終盤に人数を大幅に増やすというものである。
・会議は、重要ではない人物が出席しなくても心配のないように、小さくする必要がある。欠席者が安心するための最も簡単な方法は、議事予定表を発行し、それに厳密に従うことである。
・プロジェクトには儀式が必要である。
・病んだ政治を下から治療することはできない。
・倹約精神とは、失敗した企業の中で、その失敗の責任者が作った公式である。 -
Posted by ブクログ
以下、ポイント
マネージャーの役割は、人を働かせるのではなく、働く気にさせること。
精神集中状態、フロー状態になるには15分以上の精神集中過程が必要。電話が鳴る、誰かが話しかける職場では困難。
何カ月、何年の作業時間が、右脳のアハたいけアイデアにより解決する場合がある。音楽は右脳を占拠するので閃きを邪魔する。
人は基準から外れた人を恐れる。だから会社は同じような人を採用する。
チームの誇りはメンバーか成し遂げた成果。服装や髪型は関係しない。
リーダーシップとはサービス。自ら仕事を引き受け、準備をし、メンバーに価値を与える。ユーモアと善意の元に事にあたる。
結束したチームは、一体感がある。楽しい。給与、昇進は関係ない。
チーム殺し、チーム内の競争は互いの育成を不可能にする。何故なら教えた相手に追い抜かれるから。競争させるには、目標管理、表彰、能力評価。
仕事は煩わしいことという常識がある。楽しいならそれは仕事ではない。楽しんで金を貰ってはならない。楽しい場合は仕事らしい仕事、煩わしく、うんざりし、惨めな気持ちになるもの。仕事中に楽しくて笑ってしまうことは後ろめたい。
プロジェクトには触媒が必要。何か優れているわけではないがチームワークを醸成する人。
高品質が最終的にコスト低減をもたらす。
人間は混乱を秩序に変える本性がある。良いマネージャーは混乱を小さく配分する。そして混乱を秩序に変える快感を部下にもたらす。 -
Posted by ブクログ
備忘録。
部下に大きなプレッシャーをかければ、もっと働くようになる。
→違う。ヤル気をなくすだけだ。
フロー状態に入るのに15分の精神集中課程が必要なため、作業を中断する行為が継続的に発生する場合には、実質的な仕事はできない。
サービスとしてのリーダーシップ
自ら仕事を引き受ける
明らかにその仕事に向いている
あらかじめ必要な準備を済ませ、万全の態勢で仕事に向かう
全員に最大限の価値を与える
ユーモアと明らかな善意のもとに事にあたる
大変興味深い、そして、自分の職場がチーム殺しにあっていることを知る。大きな企業であるがゆえにうまくいかなくなっていることが多いのだろう。ペーパーワークや会議に時間を取られ、上司からの圧は、退職を考えたくなるような理不尽なことがある。
それを変える、あるいは、職場を変えるといったことを考えたときに、それを変える努力をするだけの価値があるのか考えてしまう。
まだまだプロジェクトのプの字を勉強中の私にも、色々思うところがある本でした。古い本にも関わらすです。それだけ、プロジェクトマネジメントが成熟していないのか、あるいは、それを学ぶ機会が無いのか、教育の仕組みが確立していないのか、まだまだ、自分は勉強不足なので、関連した本を読んでいこうと思います! -
Posted by ブクログ
ソフトウェア開発のマネジメントにおいて重要なのは、技術よりも人。という話。
そんなの当たり前だろ?おれもそう考えてるぜ。と、大部分のマネージャは言うだろうが、多くの場合それは思い込みだ。
こう考えてみるといい。
この仕事はこの人にしかできないといったことがあった場合、その手順を標準化して、急にその人が抜けても大丈夫なようにしよう。。。って発想になったらもう怪しい。
それじゃ、その人よりも標準化(という名の技術)のほうが価値があるってことになってしまう。そんなことで仕事が運ぶんだったらそりゃラクだけど、実際そうはいかない。その人しかできない仕事なんてものが、そう簡単に標準化なんてできるわけがない。
やるべきなのは、その人を大切にすること。それは組織が個人に依存することになってしまうからマズイって思うかもしれないけど、何しろ人が大事なんだから、それは受け入れるべき現実なのだ。もしその現実から目をそらすというならば、あなたのやっていることは全て「仕事ごっこ」に成り下がる。
代えのいない人なんて、その人自身にとっても不幸なんじゃない?という考えはもちろんあると思う。だが、その人の持つ技術は、彼に敬意となんらかのコストを払った者だけが受け継ぐことができるものだ。
人を大切にする、というのは決して甘やかすということではない。「甘やかす」と「大切にする」は似ているようでぜんぜん違う。人を大切にするためには、誠実さが必要であり、その人に自分の弱みを握らせるということを意味する。だからこそ目を背けたくなるのだが。
そしてもちろん、その前に「大切にするに値する人」を見つけ出してチームに引き入れるという、これまた目を背けたくなるような困難な仕事をこなさなくてはならない。
この本、優しいことが書かれているようで、実はえげつない。 -
Posted by ブクログ
計画に対する乖離を早い段階で把握し、手遅れになる前に適切な対策を打てるかどうかが、プロジェクトの成否に大きく関わってきます。そのために、プロジェクト・マネージャーはプロジェクトのQCDに関するデータを収集して現状を分析しようとします。(監視・コントロール)
しかしながら、こうしたQCDデータに現れない事象がプロジェクトを思わぬ方向に導くことも少なくありません。
本書は、こうしたプロジェクトの「兆候」を86のパターンに抽象化してユーモラスな名前を付けて紹介しています。
中には自分の身に覚えのあるパターンも沢山あって耳が痛い限りですが、ありがちなものをピックアップして目に見えるところに書き出しておくだけでも役に立つのではないでしょうか。独特のネーミングも相まって、印象に残るトッピクスが多いと思います。
内容としては、チームビルディングやファシリテーションなど「人」に関する教訓めいたものが多い印象です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ[読んだ理由]==================
「100人のプロが選んだソフトウェア開発の名著」にあった。PM、特にリスク管理って全然わからないので一度読んでみたいと思った。
[読んだ後の感想]==============
主なポイントは下記かなぁ、と思った。
・プロジェクト着手前に、想定しうる最悪のリスクまで徹底的に出しきっておく。
・「やらなければならない」作業だけでなく「やらなければならないかもしれない」作業も予想しておくべき。
・「コスト」と同様に「効果」も数量化すべき。でないとプロジェクトの「効果」が測れない。
・プロジェクトの最短だけでなく最遅の完成期日も予測し、その両方の結果から現実的な期日を予想する。
・リスクの大きな作業は極力先に済ませる事で、プロジェクトの柔軟性を極力確保する。
[読書録]======================
■第一部:なぜリスクを管理するのか
リスクのないプロジェクトには手を付けるな。全くリスクのないプロジェクトに手を出すのは負け組だ。必ずといっていいほど、何もえるものはない。そうでなければ、とっくの昔に誰かが片づけているはずだ。
■第二部:なぜリスクを管理しないのか
リスク管理をすべきでない理由の一つ:はっきり不確定幅を決めると、出来の悪い仕事を許すことになる。
⇒SWマネージャは「予測と目標は同じである」という標準ルールに従う傾向がある。しかしリスク管理のルールによれば、マネージャはいつも部下が最高の仕事を目指して努力するように目標を設定すべきである。その一方、クライアントや上層部に約束をする時には、目標とは全く別の予想を使うべきである。
「間違えるのは構わないが、不確かなのは駄目だ」と言うルールが自分の会社に当てはまったら、おしまい。このルールの意味は、約束した納期に間に合わなくても良い、大幅に遅れても構わないが、その日までの間、期日に間に合いそうもないといってはならないということだ。
「近づく電車が見えない症候群」「選択的近視」:
⇒これを避けるには、リスク管理をはじめる時点で、思いつく限りの破滅的な結果を並べて見ること。
つまらない心配事より、悪夢を攻撃せよ。
SWプロジェクトでは概して、且つために特別なことをするより、負けの程度を抑えるほうが大事なのだ。この仕事では、どんな組織も負けることがある。他の時に勝ったことがあろうがあるまいが、負けた時に最も痛手を受けたものが本当の負である。
■第三部:リスク管理の方法
SWプロジェクトマネージャの殆どは、「やらなければならない」作業についてはほぼ正確に予想できるが、「やらなければならないかもしれない」作業は正しく予想できない。
この業界は、予定より早く終わるという第三の結果を事実上不当なものとみなすことで、期日通りに完成する可能性をほぼゼロにしているのだ。いい加減なスケジュールを許さないがために、むしろいい加減なスケジュールが例外ではなく当然になっている。
全体リスクの不確定性は、成否を決める各々の原因の不確定性を積み重ねた結果である。
N(ナノパーセント日:その日に完成する可能性がゼロではない最初の日):
人は楽観的な声質を持っており、過去の経験から、可能な範囲で最も楽観的なスケジュールであるNを見積もることにはかなり熟達している。しかし、Nに完成すると約束するのではなく、本当に約束すべき納期を決定するためのデータとしてNを使うことが重要。
プロジェクトでも損は早めに出してしまうに限る。其の様なときは一旦主導権を失い、成り行きに任せることになる。しかし、早めにそうしておけば、強みを温存しておいて主導権を取り戻すことができる。システムのウチ技術的に軌跡に頼る部分は、初期のバージョンに組み込むべきである。そうすれば、奇跡が起きなかったとしても、いざというときの選択肢が最大限に多い。
インクリメンタル開発計画:
・制約の1つ:詳細設計図に、設計の分割を最低レベルまで全て示さなければならないこと。通常は、高レベルの設計を適当に済ませて設計が完了したと宣言し、後の設計分割作業はコーディングの副産物として行われているのが現状。
・メリット:区切りが多いため、プロジェクト要員の士気が保たれる。状況が目に見えやすい。プロジェクトの最後に残るのはほとんど余計なお飾りの機能だと分かり、その部分をカットできる可能性がある。
■第四部:数量化の方法
コストと効果は同じ精度で表す必要がある。「どうしても要るのだ」としか効果を言い表せないのなら、コストも「相当かかるだろう」とするべきである。
開発者と発注者の説明責任は平等であるべきだ。発注者には、価値が生み出されることを確認する責任がある。ところが、我々のアンケートによれば、企業はプロジェクトの完了後に、効果を実現できたかどうかを追跡調査していない。
製品が大きくなることでコストが比例以上に増大するとしたら、製品を小さくすればコストを比例以上に節約できるはずだ。システムの中で価値コスト比率の低い部分を削減することは、時間と予算に対する制約を緩める最も簡単な方法。ソフトウェア開発者は「もっと小さなソフトウェアを」をスローガンにしようと考えるべきだというと妙に聞こえるかもしれないが、そのほうが有利なことは明らかだ。
デスマーチの正当化にいつも使われるのは、プロジェクトの重要性である。「このプロジェクトは極めて重要なものだから、プロジェクト要員には精一杯頑張ってもらわねばならない」。だが、プロジェクトがそれほど重要なら、どうして会社はそれを適切に遂行出来るだけの時間と資金を使えないのか。
我々の経験では、デスマーチプロジェクトに共通する性質として、予想される価値が低いことがある。どうしようもなくつまらない製品を世に送り出すためのプロジェクトなのだ。デスマーチになる本当の理由は、あまりにも価値がないので、普通のコストでプロジェクトを進めたらコストが成果を上回ることが明らかだからだ。
■第五部:嘘か真か