くまおり純のレビュー一覧

  • 雪の日にライオンを見に行く

    Posted by ブクログ

    学校に居場所がない。
    今、自分のとても近くにあることに関することなんて、微塵も思わせない題名の本を手に取ったのはきっと偶然ではないんだな。

    想いを言葉にすることにとても力がいる唯人が、アズとの出会いによって少しずつ“自分”を抜け出せるようになっていく姿に勇気をもらえる。

    みんながおれを待ってくれる。笑たりなんかせぇへん。
    それやのにおれはひとりぼっちや。
    唯人が感じていたのはやさしさの中の孤独。
    だれかに理解してもらえるとは思えなかった。




    そして、私はあの時の事を思い出す。
    場面緘黙で言葉を発しなかった女の子。
    彼女が文字でのやりとりで想いを綴った一年目。
    「言葉を出す」ことに力を

    0
    2023年04月14日
  • ILLUSTRATION MAKING & VISUAL BOOK くまおり純

    購入済み

    楽しい

    くまおり純先生の絵が大好きなので、コンパクトに楽しく見れる事が嬉しいです。
    情景の温度感はもちろん絵の制作過程なども載っているので、参考としてもいいと思います。

    #癒やされる

    0
    2022年09月19日
  • 拝啓 彼方からあなたへ

    Posted by ブクログ

    手紙を愛し「おたより庵」を営む詩穂。中学時代に託された手紙。詩穂を慕い支えるアルバイト夕佳、ちょっと見た目が恐い常連客城山、詩穂の元カレ加島。詩穂の静かな日常が手紙が絡む事件で少しずつ騒がしくなる。手紙が繋ぐ連作短編集。見た目から警戒されていたけど、さりげなく詩穂を助けてくれる城山。これからの二人に期待したくなるところで終わりましたが、この後出てないようで、残念。シリーズ化してほしかった。手書きの手紙は年賀状くらいしか書いてないけど、描きたくなりました。

    0
    2021年03月31日
  • 鳥葬 -まだ人間じゃない-

    Posted by ブクログ

    『パニッシュメント』と同じくいろいろ事件起る青春小説
    お話はとっても良く出来ていて
    では文学の偉いひとたちと何が違うかといったら修辞修飾なのだろうか
    題材の比喩が直接的だから足りないのだろうか
    全時代的なことがにんげんのほんしつに迫るあれなのだろうか
    さっぱりわからないが
    この作品がこの形として充分良く出来ているのは確かに思う

    0
    2018年11月12日
  • 禎子の千羽鶴

    Posted by ブクログ

    先日、家族旅行で広島に行きました。その際、原爆ドームと平和祈念公園、平和記念資料館に行きました。そこで、佐々木禎子さんの事を知りました。
    早速、本書を購入し家族みんなで読みました。
    娘は涙を流し、目を真っ赤にしながら読んでいました。

    原爆の悲惨さ、悲劇は、二度と起こしてはいけない事だと改めて感じました。
    これまで幸せな生活を営んでいた人々が、たったひとつの核兵器、原爆で全てを失ったり、その後の人生が大きく狂ってしまう。

    禎子さんは、自分が白血病になったことや余命僅かである事を知らされませんでしたが、家族にも内緒で毎日、白血の数値をメモしていました。そのことが、彼女の死後にベットの下からで出

    0
    2018年08月05日
  • 禎子の千羽鶴

    Posted by ブクログ

      お兄さんが書いた佐々木禎子さんの本。佐々木禎子さんの家族の物語で、等身大の禎子さんがえがかれている。佐々木家は、家族を大切にしている普通の家だったことがわかる。家族は禎子さんを思い、娘は白血病で苦しみながら家族を思いやる。一番身近な家族の愛情を描くことで,一番大切なものをいとも簡単に奪ってしまう原爆や戦争に対する嫌悪感が増してくる。語り継ぐ事は大切。

    0
    2013年08月04日
  • ワールズエンド・ガールフレンド

    Posted by ブクログ

    恐らくミステリ好きにはこのトリックは最初の50ページくらい読めば分かってしまいます(笑) が!自分はプロローグで一気に惹かれ、トリックにも気付かないままラストまで行った幸せないタイプだったので純粋に語りますが、世界観を破壊する話だと思いました。過去を肯定するか、否定するかではなく、破壊して未来へと進むお話。それが問題作たる所以でしょう。文章の表現もとても綺麗だし、読みやすい。ガガガらしいラノベらしくないラノベらしさが出ていて、読んで損はないラノベだと思いました。

    0
    2012年01月09日
  • 雪の日にライオンを見に行く

    Posted by ブクログ

    人前で意見をはっきり言えない中国残留邦人の孫の唯人とつっけんどんな転校生アズ。
    小学5年の冬、そういうやつがおってもええと認めてくれる仲間たちの中で自分が今いる場所をふるさとにしていく一歩を踏み出した話。
    人にどう言われようと自分は今いる場所から頑張っていくしかないんだと思えました。
    ただアズのように色々な事情を抱えた転校生や転職者に学校や職場に馴染もうとする余裕がない場合、トラブルなく温かい受け入れを期待されても実際はきっついかも。

    0
    2025年10月01日
  • 犬がえらんだ人 捨て犬ドンとおじさんの命のものがたり

    Posted by ブクログ

    心無い飼い主に捨てられてしまった白い犬。
    おじさんとの出会いが、白い犬の運命を変える.....

    低学年向けの読み物、ということでしたが、大人の私が読んでもとても良かったです。

    じんわりココロに沁みました。
    くまおり純さんの挿し絵も素晴らしかった!

    0
    2025年07月09日
  • 雪の日にライオンを見に行く

    Posted by ブクログ

    最初の方の描写はすごくよかった。
    打ち解けない転校生。
    クラスの様子がリアル。気の強いこ、弱いこ(主人公)トラブルもいろいろあるけど、どの子の個性もしっかり描けていてよい。
    後半が面白くなく残念。
    中国残留日本人の話は主ではなくて状況として書かれている。こういう方が自然な気もする。

    0
    2025年06月21日
  • 拝啓 彼方からあなたへ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    最初は詩穂の雰囲気に合った進行で、まったりしながらも少し不思議なエピソードだったが、死んだはずのきょうこからイタズラの手紙が来てからの加速がすごかった。きょうこと、奈津代と、詩穂の身近にじわじわ危険が迫ってくる感じがゾワゾワした。城山が書いた將君への手紙も、一字でも悩んでた將君に端的に届くもので、將君が自信を持って過ごしてくれたら良いなと思う。近頃連絡をとってなかった友人たちに手紙を書いてみたくなった。

    0
    2024年05月06日
  • 雪の日にライオンを見に行く

    Posted by ブクログ

    子どものたちの葛藤や息遣いが、ページをめくるたびに伝わってくるよう。日常を抜け出そうと、一歩目のきっかけを探す主人公たち。自分の心に素直に向き合うことが、相手との距離を縮める何よりの近道ですね。

    0
    2023年03月25日
  • 雪の日にライオンを見に行く

    Posted by ブクログ

    内気な少年・唯人と金沢から転校してきた強気な少女・生島梓の成長物語。
    複雑な事情を持つ2人がライオンを通して仲良くなっていく様子が微笑ましかった。

    0
    2023年03月09日
  • ラグリマが聞こえる ギターよひびけ、ヒロシマの空に

    Posted by ブクログ

    本当に存在する被曝したギターの話。
    【怪人】が、そのギターと色々な人やモノとの巡り合わせを教えてくれる。

    0
    2021年06月27日
  • 禎子の千羽鶴

    Posted by ブクログ

    小学4年生の時に読書感想文として読んだ本がこれだった。
    久しぶりに読んでみたが、戦争は恐ろしいものという考えは今でも変わらなかった。

    0
    2019年08月28日
  • 拝啓 彼方からあなたへ

    Posted by ブクログ

    手紙にまつわるコージーミステリーかと思って読み始めたけど、結構怖い話になっていく。手紙が持つ一方通行感をうまく活かしているミステリーだと思う。

    0
    2019年02月17日
  • 拝啓 彼方からあなたへ

    Posted by ブクログ

    予想よりも面白かった。「手紙」という今となってはアナログな作業の大切を教えてくれつつ、不穏な空気も感じさせ読み応えがあった。
    主人公の詩織はなんだかハッキリしなくてイマイチなのだけど、なんだか誰かに手紙を書きたくなった。

    0
    2019年01月09日
  • 密葬 -わたしを離さないで-

    Posted by ブクログ

    車に乗っているところのイラスト人物比縮尺がとっても気になる
    がそれはともかく
    暗黒なのかどうか昔すぎて対自分比縮尺があやふやでよくわからないが
    いろいろ悩んでこれからぼちぼちが青春で
    いろいろ疲れて夕暮れ時なのが教養小説だと思うが
    もちろん人生を長いと思うか辛いと思うか面倒と思うか
    何にいつどの程度どう感じてどうするかも
    自身の心境においてはどうとでも成りうるので
    構成だけの問題だとは思う
    作品での表現は啓蒙とか承認欲求だけで表現できないところも当然だ

    0
    2018年11月12日
  • 樹木葬 -死者の代弁者-

    Posted by ブクログ

    このシリーズ、鳥葬と密葬はそれほど、という感じだったのだけど、今巻は楽しく読めた。原因を考えたが、陵司が年取って自分や他人との距離の取り方に余裕が見えたのが大きいのだろうか。イラストも最初はポンチ絵とか思っててほんとスンマセンでした!

    0
    2015年09月14日
  • 禎子の千羽鶴

    Posted by ブクログ

    12年。
    その病気の責任を、どこに向けることもできない。
    できることはただ鶴を折り、願いを込める。
    その願いは、自分の病気のことではなく、家族の幸せのことだった。

    しっかり者は早死にする、かあ。


    原爆の子も、ただの人間だったのよ。
    特別なことはなにもない、ただの人間だったのよ。

    0
    2014年08月04日