くまおり純のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
クソガキだろうがそうじゃなかろうが子供は”まだ人間じゃない”のだが、社会的な扱いがどうであったとしても罪を犯せば何かしら心に楔が撃ち込まれるものだ。
傷が残らない程度の小さな罪を繰り返すことで子供は少しずつ学んで普通の人間になっていくが、その過程を飛び越えて取り返しのつかないことをしてしまったとき、環境がその子供を普通ではいられなくしてしまう。
途絶えることのないSNS上の炎上騒ぎも無知ゆえに行われたものもあるだろうし、炎上するそれ自体を英雄的行為と捉えて行ったものもあるだろう。
そして炎上している現在に後悔することができなくても、それを拡散し記録する仕組みがある以上、いつか過去の自分と向き -
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Posted by ブクログ
ネタバレ「私が死んだらこの手紙を投函してほしい」と中学時代に手紙を預かった友人が自殺で亡くなり、手紙用品の店を経営する詩穂は、その手紙を投函するか悩む。
ふとしたことから店の常連である城山がその手紙を読むこととなり、友人の自殺について疑問を持つようになるが…。
2章目から違う手紙の話が始まったので、連作短編集だったのかなと読み進めていたら、段々友人の自殺の真相に迫っていき、新たな事件まで。
モラハラ気質の嫌な奴ばかり出てくるので、あまり読んでいて気持ちよくない部分も。優しい人みたいになってるけど城山の過去の話も大概だと想う。
そんな中優しく育った城山の息子の手紙の話が好き。父からもらったものは名 -
Posted by ブクログ
飼われている動物は飼い主のことをどう思っているのか?生まれ変わったらまたこの人と一緒に過ごしたいと思ってくれるのか?
例えば、猫。野良ちゃんで悠々と過ごしていたのを家猫に無理矢理した飼い主をどう思ってるんだろう?もう捕まらないぞ!なんて実は思われてたらショックだな。
この本では、犬が前の飼い主から虐待を受け、捨てられますが、こういった酷いケースは別として、飼い主がとても可愛がっているつもりで、ちゃんとお世話しているつもりの一方で、動物はどう思っているんだろう…と考えさせられました。
動物から選ばれる人になれているのか?
なれていたらいいな。
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Posted by ブクログ
唯人は母親と二人暮らし。近くにいとこの洋平一家が住んでいて、いつも洋平に助けられている。
そんな唯人と洋平のおじいちゃんは中国残留邦人、二人の父親も中国で生まれて大人になってから日本へやってきた。
そしてアズという転校生。大阪にやってきたが大阪が嫌い。
二人ともクラスには馴染めない。そしておじいちゃんも日本に帰ってきてよかったのか悩みながら生きている。
皆が本当にこの居場所が好きでいるわけではない。仕方なく、のこともあれば、何となく、のこともある。
唯人とアズはクラスから浮いているが、縄飛び大会でクラスが一つになったとき、ふたりも仲間になっていく。
小学生であれ、子ども達はシビアだ。ちょっと -
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