荒山徹のレビュー一覧

  • 風と雅の帝
    南北朝時代
    歴史の授業でさらりと通り抜けた時代

    こんなにも時代に翻弄され
    裏切りや屈辱、不遇であった天皇がいたとは
    恥ずかしながら知りませんでした。

    物語なので、想像で描かれてるところも
    あると思うけど、
    事実が丁寧にかかれ、
    最初のあたりは、知識が追いつかず
    登場人物の多さと複雑さに
    心折れそ...続きを読む
  • 風と雅の帝
    南北町時代となると、とかく後醍醐天皇を題材にした小説が多いけど、北朝の光厳天皇にスポットを当てた小説。とても読み応えがあった!

    ここまで過酷な運命を辿った天皇はそう居なかったのではないだろうか。光厳天皇から見た後醍醐、尊氏、直義達の人物像を目新しく感じた。
    後村上天皇との最後に対面するシーンが印象...続きを読む
  • 風と雅の帝
    筋肉天皇には笑ったが、南北朝の北朝天皇側の事情を書いているのが新鮮だった。読みやすいし、面白いストーリーだった。
  • 十兵衛両断

    永遠のヒーロー、柳生十兵衛。

    著者の作品は、ほぼ必ず「かの国」が絡んでくるため食わず嫌いと云うか、素直に読めない気持ちが先行して、ヒット作を量産していた頃でも中々手を出せなかった。

    そんな自分が「柳生十兵衛なら多少我慢すれば読めるかな…?」ぐらいの気持ちで手に取ったのが本作だった。

    正直、「かの国」の呪術や何やかやは...続きを読む
  • 白村江
    20220114004
    古代の日本、朝鮮半島を舞台にした白村江の戦いを描いた。ただ、描いたものは戦いではなく、人それぞれの強い想い。エンターテイメントとしても非常に面白かった。
    私の出身地は愛媛県の周木(しゅうき)。町誌によれば、もともとは古代朝鮮語で村を表す「スキ」が転じたものだという。白村江の村...続きを読む
  • 神を統べる者(三) 上宮聖徳法王誕生篇
     仏教導入を巡る倭国の内乱を背景に聖徳太子の冒険を描いた伝奇巨篇いよいよ完結!

     若き聖徳太子の奇想天外な長い冒険も終焉を迎え、いよいよ仏教導入の政治的争いに突入し、これまでとはまた趣の違った展開に新鮮な面白さを感じました。

     しかも、ただの政治的な駆け引きだけでなく、著者お得意の伝奇的要素が加...続きを読む
  • 神を統べる者(二) 覚醒ニルヴァーナ篇
     知られざる聖徳太子の若き日を描く歴史伝奇巨編第2弾。

     いよいよ舞台は日本から中国、そしてインドへと移り、厩戸御子の一行の旅から目が離せなくなりました。

     特にこの巻では、インドでの仏教修業が中心に描かれ、仏教の世界観を垣間見ることができました。

     宗教とりわけ、仏教の不思議な魅力を感じるこ...続きを読む
  • 神を統べる者(一) 厩戸御子倭国追放篇
     古代日本、謎多き聖徳太子の少年・青春時代を描いた歴史スペクタクル第1弾。

     厩戸御子のちの聖徳太子を主人公に多彩な人物たちが物語を彩り、古代日本の仏教布教の戦いが描かれています。

     聖徳太子はあまりにも有名ですが、その人となりやその時代のことは歴史好きの私でもなじみがなく、この時代を知ることの...続きを読む
  • 白村江
    新聞に載ってた広告を見て気になり購入。
    個人的に馴染みが薄かった古代の日本が舞台だったが、壮大なスケールで描いており、かなりアツくなりながらページをめくった。
    登場人物は皆キャラ立ってるが、完全に金春秋に感情移入して読んでいた。笑
  • 白村江
    歴史の用語として聞いたことは在っても、然程詳しく知るでもない「白村江の戦い」を背景とした作品だ。
    「白村江の戦い」というものは、日本での対外政策の変遷、朝鮮半島の国々の相互関係、中国大陸の帝国の動向と様々な要素が絡み合い、関係した人々の様々な思惑が交錯した中で惹起したということになるのであろうか。そ...続きを読む
  • 砕かれざるもの
    面白かった。実在の歴史上の人物たちが登場。読者を飽きさせないストーリ展開。剣豪たちが、次々と登場。主人公の圧倒的な強さに感服してしまいます。久々に単純に楽しませてくれるエンターテイメント小説でした。
  • シャクチ
     秦の始皇帝、項羽と劉邦、漢の武帝の時代にわたり、巨大な権力に一人立ち向かい続ける不死身の男シャクチの活躍を描いた大河伝奇小説。

     700ページを超える大作でしたが、読み始めたらその長さが気にならなくなるほど、この物語の世界観にどっぷり浸かっている自分がいました。

     中国の歴史についてはそれほど...続きを読む
  • 竹島御免状
     荒山徹 著「竹島御免状」を読みました。

     徳川の治世が盤石になった頃、竹島の領有をめぐり、朝鮮妖術師が日本に侵入。迎え撃つのは柳生の血を引き、陰陽道にも通じた柳生友信。共に立ち上がった老齢の柳生十兵衛は、因縁の敵と最後の戦いに挑むのだった。

     自分の好きな「柳生陰陽剣」の柳生友景の子孫である友...続きを読む
  • 徳川家康 トクチョンカガン
     荒山徹 著「徳川家康トクチョンカガン」を読みました。

     朝鮮の義勇軍に参戦していた元信は、豊臣秀吉率いる日本軍に捕らえられ、徳川家康の影武者に仕立て上げられる。豊臣に恨みを抱く元信は、怪しげな朝鮮忍者を駆使して豊臣滅亡をもくろむ。関ヶ原の戦いや大阪の陣の裏で一体何が起きたのか。そして、徳川秀忠...続きを読む
  • 徳川家康 トクチョンカガン
    かなり大胆な話しを“軸”にしながら、所謂“時代伝奇”、「妖しいモノを含むアクションが入って来る時代劇エンターテイメント」として綴られている。なかなかに愉しい…
  • 足利の血脈 書き下ろし歴史アンソロジー
    古河公方 足利家と、忍び さくら一族を描いた歴史小説 アンソロジー、連作短編集

    史実の裏側では、こういった暗躍もあったかも知れない。時代に想いを馳せました。
    巻末の系図が有難いです。
  • 白村江
    最初は難しくて、すこーしずつ読んでいましたが。
    戦が近づくにつれ、面白くなりました!
    百済王子、最後はどうなったんでしょうね、史実では。
  • 風と雅の帝
    鎌倉~室町初期、南北朝時代はなかなかイメージしにくかったのですが、流れが理解できましたし、「天皇」「院」「公家」「武家」の基本行動原理も何となくイメージできました。武士同士の入れ替わり立ち代わり、それに翻弄されながらの権威の行き来。パターンありますよね。伏見宮(予備天皇家)もここからなんですね。何と...続きを読む
  • 白村江
    新たな豊璋像の可能性を提案してくれた白村江。
    白村江の戦いの驚きの説に興奮してしまった。
    古代の歴史は創造力の翼を広げられる分野で、今後発見される遺跡や古文書が固い鎧を剥がしてくれるのだろう。
    朝鮮半島と日本は深いつながりがあるのは間違いないが。
  • 神を統べる者(三) 上宮聖徳法王誕生篇
    聖徳太子をこんな風に描いて、大丈夫だろうか?と不安になったけど、凄く面白かった。これは、歴史小説なのか?SFと呼ぶべきか?