荒山徹のレビュー一覧

  • 足利の血脈 書き下ろし歴史アンソロジー
    戦国史を足利一族の視点から描くアンソロジー。
    古河公方発足から、喜連川藩誕生までの200年余りが物語の舞台となっています。

    室町から戦国にかけて関東一円の戦乱の原因は、鎌倉公方・管領の足利一族のいざこざのせいだと思っています。なんというか、関東だけに限らず、足利は血族の争いが多い気がする。尊氏と直...続きを読む
  • 足利の血脈 書き下ろし歴史アンソロジー
    室町時代、なかでも鎌倉公方〜喜連川藩の流れは歴史の中で自分が一番興味がある部分です。さくらの里という元ネタバレバレのはじまり方ですが、アンソロジーでそれが貫かれているのがまたいい。「足利の血脈」というからには、いっそのこと足利義兼あたりまで遡ってもよかった。
  • 白村江
    古代の大陸との関わりを知りたくて読みました。
    冒頭の導入は、凄惨で読むのを躊躇する場面もあったけれど、古代の戦、内乱の現実だったかもしれません。
    その後は、歴史の流れが壮大なもので、敗北を恐れず、自分の誇りをとる者に、敗者の美学を感じました。
  • 白村江
    葛城皇子(中大兄皇子)と中臣鎌子が行った白村江の役。一般的には秀吉の朝鮮攻めと同様に失敗例とされているが、そこには思慮遠望が隠されていた。
    物語は白村江の役から二十一年前の百済の皇太子が亡命するシーンから始まる。通り一遍の知識しか無かったので、どこまでが史実かが分からないが非常に興味深く読んだ。日本...続きを読む
  • 足利の血脈 書き下ろし歴史アンソロジー
    足利氏の血脈を7人の歴史作家が紡ぐアンソロジー。
    ただ単に足利氏を描くだけでなく、忍びの血脈も同時に描かれており、重層感があった。
  • 白村江
    日本史の教科書に大和・百済連合軍が唐・新羅連合軍に敗れた戦として淡白に記載せれる白村江の戦い。本書では葛城皇子(中大兄皇子)の謀略の結果と描かれている。全く想像してなかった視点で面白く読めた
  • 白村江
    史実はそう多く残されていないので、数少ない史実の間を著者の想像で書き足しているのだろうが、面白い物語になっている。600年代って相当な未開の時代のように思われるが、飛行機や自動車は無いにせよ、人間社会のあり様についてはさして今と変わらないのだろう。国際色豊かな時代でもあったようだ。半島や中国との交流...続きを読む
  • 白村江
    圧倒的に面白い。あまり読むことの少ない古代の物語がいきいきと描かれている。葛城皇子のサイコパスぶりが恐ろしい。
  • 白村江
     朝鮮半島の動乱、白村江の戦いの裏でうごめく陰謀を描いた歴史物語。

     自分が読んできた歴史小説の中で全く縁のなかった時代と舞台だったので、改めて自分の知らない歴史がまだまだあることを思い知らされました。

     また、作者がお得意の伝奇物かと思いきや本格的な歴史小説だったので、作者の新たな魅力を感じま...続きを読む
  • 白村江
    「白村江の戦い」については太平洋戦争以外で、日本が外国に負けた唯一の戦いという事しか知らなかった。またこの時代の朝鮮半島情勢についても知識が無かったので興味深く読めた。
    多少のフィクションの部分も話しの流れとして違和感はなかった。それぞれの人物の思惑が入り乱れて物語の面白さが増し、何人かの人物に肩入...続きを読む
  • 白村江
    ずっと読みたかった一冊を探していたら、なんと文庫になって登場していたー!
    なれない地名、人名に時間はかかってしまったけど、じっくり楽しめた。
    百済の滅亡の歴史と豊璋王子の成長、策略家新羅の金春秋、そして倭国の中臣鎌子、葛城皇子と蘇我入鹿。
    葛城皇子が中大兄皇子だってちっともわかってなかった歴史オンチ...続きを読む
  • 白村江
    大陸、半島、そして倭国。
    なかなかにスケールの大きな作品てました。
    葛城皇子が策士なのが、とても良い(^^)
  • 秘伝・日本史解読術
    少し変わった視点で歴史を眺めるという趣旨の本だが,知らない事がたくさん出てきて楽しめた.第11章の承久の変が過小評価されているという主張は非常に納得できるものだ.最終的に北条義時が三人の上皇を配流したことは,一大事件だと思う.中国の歴史の流れを解説した第12章も良い.漢民族が継続している思っていたが...続きを読む
  • 秘伝・日本史解読術
    日本史好きには興味深い本。面白く読めました。確かに好きな時代に集中しちゃうんだよね。
    その時代を表わす代表的な歴史小説の紹介が有り為になります。
  • 禿鷹の城
     16世紀末の朝鮮出兵の「幸州山城の戦い」をもとに、小西行長を中心とした日本軍と朝鮮の知略を生かした戦闘が描かれる。

     伝奇色の強い作者には珍しく、その伝奇色をほとんど入れずに真っ向から戦いの歴史を描いた作品で、今までの作品とはまた違う面白さを感じました。

     朝鮮軍を率いる主人公はいますが、小西...続きを読む
  • 友を選ばば柳生十兵衛
     「三銃士」のダルタニャンは盗賊団を追ってフランスからイングランド、スコットランドへと冒険する中、江戸から来た無敵の剣士が加勢する。二人は、世界を救うため大いなる敵に立ち向かうのだった。

     「三銃士」も大好きな作品であり、そのダルタニャンが主役で、しかもタイトルからわかるとおり、あの柳生十兵衛が一...続きを読む
  • 長州シックス 夢をかなえた白熊
    いつかは作者の明治物を読める日が来るだろうと思っていたが、その前に幕末物が来るのがやはり順当か。「長州シックス…」長州藩の密出国留学生には帰国せずに英国に残った毛利家のご落胤がいて…。「ウルトラ・ダラー…」横浜開港の時代の英語教育事情を実感。富山弁が炸裂。「…ひょっとこ葉武太郎伝」乱歩の芋虫を変身さ...続きを読む
  • 友を選ばば柳生十兵衛
    『友を選ばば』のほうを読んでいたので、あとがきのためだけに購入。
    評価はそちらのほうで。
    これまでで一番生っぽい荒山先生が楽しめて、ここだけで値段分楽しんだ感じ。あとやっぱ滝クリステルスさんも、鶏林大出身なのかしら。いや、もしかしたら単なる筆名なのかもしれませんが。
  • 柳生大作戦(下)
     荒山徹 著「柳生大作戦(下)」を読みました。

     百済再興を目論む魔人石田三成の陰謀を阻止するため、柳生一族が闘いを挑む。壬申の乱と関ヶ原の戦いの時空を超えた奇想天外な闘いが繰り広げられる。

     今までほとんど知らなかった壬申の乱とあまりにも有名な関ヶ原の戦いに意外なほどに共通点があったことに、歴...続きを読む
  • 柳生大作戦(上)
     荒山徹 著「柳生大作戦(上)」を読みました。

     百済再興を賭け、魔神となった石田三成。これを阻まんと立ち上がるのは、剣客柳生石舟斎ら柳生一族。大和王朝の動乱から関ヶ原の戦いまでを大胆なな歴史解釈で描いた伝奇小説。

     豊臣政権確立から関ヶ原に至るまでの朝鮮出兵など秀吉の不可解な行動を裏から魔神石...続きを読む