菅 浩江のレビュー一覧

  • アイ・アム I am.
    私は“幸せの貯金”が出来ているだろうか。
    総看護士長が言うように、満額で死ねたら幸せだ。
    けど、どれ位の人がそんな風に死ねるんだろう。

    院長夫婦のした事は、やっぱり偽善だと思う。
    本人達も、それを承知の上でした事だから余計つらい。
    それでも…、それでもって思ってしまうんだろうな。
  • 五人姉妹
    表題作を含む短編9作。
    SFなのだけど、べースにある悲しみというか切なさみたいなものが、奥底の琴線にふれる。
  • そばかすのフィギュア
    SF風味の短編集。
    オチが予測しやすい話かもしれないけれど、『雨の檻』が好き。
    恋愛と絡めた話が多い気がする。そういう話は立て続けに読んでしまうと、印象が似かよってしまうので勿体ないことをした。
  • 五人姉妹
    バイオ企業を率いる父によって、成長型の人工臓器を埋め込まれた葉那子には、臓器スペアとして4体のクローンが用意されていた。やがて無事に成長した彼女は、亡き父の想いをもとめ“姉妹”との面会を果たすが…クローン姉妹の複雑な心模様をつづる表題作、『永遠の森博物館惑星』の後日譚「お代は見てのお帰り」など、先端...続きを読む
  • ゆらぎの森のシエラ
     SFファンタジー。
     もとは人間だったにもかかわらず、ある人物から化け物につくり変えられ、その手先として利用されていた男。理性を取り戻し、己を血に飢えた化け物へと変えた相手への復讐を誓った彼は、その旅の途中、森の奥でひとりの少女と出会う。
     森にひっそりと住む、変わり者の少女。げてものを食べ、おか...続きを読む
  • そばかすのフィギュア
    初・菅浩江。短篇集なせいかライトなものが多くて読みやすかった反面、あまり心に残るものもなかったような。
  • ゆらぎの森のシエラ
    作者は菅広江だと解っているのに、途中何度も久美沙織の作品かと錯覚してしまった。
    安定感のあるファンタジーだが、70億の針を少し連想させるバイオSF要素も。
  • そばかすのフィギュア
    表題作がとてもよかった。二人の女の子が無垢で可愛い。
    ピィの話の男の子二人組みの話もよかったです。鮮やかだった。
    もっと一つ一つのお話が、長く細やかに語られればいいのにと思いました。
  • そばかすのフィギュア
    著者の短編集『雨の檻』に1作加わり8編となった初期短編集。

    「雨の檻」・・・細菌に勝てない体を持ち世代宇宙船で生まれたシノは、ずっと無菌室に閉じこめられたまま感情型ロボットのフィーと過ごす日々を送っていた。その生活は単調で、両親とも直接ではなく立体映像を通してしか会話もできず、さらに数少ない変化を...続きを読む
  • そばかすのフィギュア
    良くも悪くも女流作家王道的な印象が残るSF短編集。それぞれ設定がまったく違う話ばかりなので、一気に読むにはテンポが悪いかも。
  • ゆらぎの森のシエラ
    異形の騎士と、謎の少女。立ちはだかるは、化け物を生み出す創造主。なかなか描写がえぐいです。最後、聖餅を食べた後の様子はかなり怖い。でもこの展開は怖いとはまた別の意味でぞくぞくさせられました。
  • 五人姉妹
    『博物館惑星』がとてもよかったので買ってみました。
    SFというより、SF的設定を使ったおとぎ話の短編集。
    表題の『五人姉妹』は正確には姉妹ではなく、5人のクローンの女性たちのそれぞれの生き方を描いた物語です。
    他にも『博物館惑星』と舞台が同じ『お代は見てのお帰り』、どこか星新一を思わせる『KAIGO...続きを読む