菅浩江のレビュー一覧

  • 不見【みず】の月 博物館惑星Ⅱ

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    ネタバレ

    もう20年近く前になるけれども、メトロポリタン美術館に行く機会があり、現代アートのエリアに、黒く塗られた大きな四角い作品があった。それがいったいなんなのか、かなり近づいて見ていたら、警備の方に「近くだと直線なのに、離れてみるとサイドが歪んで見える作品なのだ」と教えてもらったのをふと思い出す。

    これもひとつの美術作品なのだというのが、当時高校生だった自分にとってすごく面白かった。
    同時に、それを「美しい」とは思わない人もいるだろうなとも思う。

    「美とはなにか」という問いに正解はないとしても、AIに“理解”させるというのはひとつのゴールになるだろう。
    その試行錯誤の過程が、この作品では丁寧に描

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    2025年05月22日
  • 永遠の森 博物館惑星

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    ネタバレ

    最近の生成AIブームを横目に、そういえば脳内で直接AIみたいなものと会話できる設定の小説があったな、と思い出して再読。
    接続するAIのバージョンで性能が少しずつ違って、初期バージョンの人が、会話中にじっとしなければならなくなる…という設定が妙にリアルで印象に残っていた。

    前にこの本を読んだときは、まだAIなんてかけらも自分たちの手に届くところにはなかったのに、ほんの20年でここまで来るなんて思わなかった。
    にもかかわらず、人がつながった先の女神たちは今読んでも違和感がない、どころか、ChatGPTの先には彼女たちがいるだろうと思えるほどで、作品のすごさを思い知る。

    技術の進化は芸術分野から

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    2025年05月17日
  • 永遠の森 博物館惑星

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    こんなロマンティックな
    SF小説には今まで出会った
    ことが無かった。

    まるで少女マンガの様な設定に、
    ギリシャ神話の女神たちの
    名を冠したデータベースやAIなどを
    組み合わせて、
    唯一無二の世界観を作り出している。

    普段SFを読まないという
    女性の方にもオススメです。

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    2025年04月19日
  • 歓喜の歌 博物館惑星Ⅲ

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    博物館惑星のシリーズは、一作目を学生時代に読んでからずっと続刊を楽しみにしています。前作は主人公が変わったことで、ちょっとした寂しさを感じましたが、健と尚美のコンビは見ていて微笑ましく、すぐに好きになれました。今作は主人公が継続ということで、安心して?読み始めることができました。
    感想は、求めていたものをそのままお出しされた感じ。ビックリするような展開はあまりないものの、美術品を巡る事件を解決しながら、登場人物の心理を丁寧に掘り下げていく手法は、読んでいてとても心地よく、心がほっこりする読後感を得られました。
    前前作、前作と比較すると、SF要素は若干控えめに感じましたが、特に第一話の内容は読ん

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    2023年04月03日
  • 永遠の森 博物館惑星

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    連作集。ネット上にあふれるさかしらな言説を振りかざす方達も、もともとはその対象に純粋な気持ちで関心を持ったはず。学ぶことは大切だし、データベースを充実させていくことも大事だけれども、それらはなんのためのものなのかを忘れてはいけないと感じさせられました。

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    2022年09月20日
  • 永遠の森 博物館惑星

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    終始きれいな穏やかな物語だった!

    SFだと聞いて読み進め、あれ?ミステリ要素強め??とちょっと戸惑いました。
    切羽詰まった感じはなく、日常系のような優しい物語が続きます。

    美しい風景がほわ~んと頭に浮かんでくる素敵な小説です。

    感嘆詞として形容詞を使っちゃう美和子さん、わたしも同じタイプなのでよくわかります。美術館に行くのは好きだけど、作品たちから何を感じとればいいの!?少し焦る感覚もありました。そんな気を張らずにもっと心から作品に身を委ねるだけで良かったのか〜と感じました。
    もう何年も美術館に行けてないけど、また落ち着いたら行きたいなあ〜

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    2022年05月29日
  • ゆらぎの森のシエラ

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    食らった相手の知識や能力やその種の歴史そのものを取り込んでしまうというのは、確かにファンタジーでありSFであり。今ならあれを思い出すのかも。
    みっちりと濃密に詰め込まれた世界観に身を浸す悦び。
    出会ってしまったふたりの約束と運命。美しく悲しい物語。

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    2022年05月09日
  • 末枯れの花守り

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    好きな世界でした。時代がかった豪奢だけど、闇の暗さもあって…1作だけしかないっぽいのが寂しいです。
    花守り側の時実や十郎・五郎に日照間様も、女性を花にする側の永世・常世姉妹もキャラ立ちしてて素敵でした。姉妹、毎度毎度衣装も屋敷も調度品も素敵。おかっぱは禿。
    女性の闇を捕らえて誘惑する姉妹も、最終話のフサさんの召し物褒めにはタジタジになってて婆様強かったです。人の苦しみを眺めるだけで知った気でいるものより、苦しみを実際に経験してきた人の方が強い。婆様格好良い。
    朝顔のお話も好きでした。時が流れているなら、闇は続かない。そうだといいです。
    表紙捲ったとこにある作品紹介、百花の王は百合じゃなくて牡丹

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    2022年02月12日
  • ゆらぎの森のシエラ

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    SF。ファンタジー。
    解説によると、SFとファンタジーの間で揺らいでいる作品らしい。
    個人的には、ハッキリとバイオSF。
    ストーリーはライトノベルチックで、バトル要素もあり。
    読んでいるとき、多くのSF作品を連想したが、梶尾真治さんのエマノンシリーズが一番近い感じがした。
    登場人物のビジュアル、バトルシーン、SF的なアイディアと、どれも読者の想像力が必要になりそうな作品でした。

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    2021年08月31日
  • 永遠の森 博物館惑星

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    地球の衛星軌道上に浮かぶ人工惑星。そこは地球のあらゆる芸術品を収容する巨大博物館<アフロディーテ>。主人公の田代孝弘はこの博物館で働くいち学芸員。脳外科手術により、芸術に関する膨大な知識を集積したデータベースに直接接続することができる学芸員は、そのテクノロジーを駆使して収容される芸術品の価値を確かめ、その意義を問う。ただし、田代孝弘が所属する総合管轄部署<アポロン>は、専門部署間の調整役が主な仕事であり、彼は常に厄介ごとに巻き込まれるのだが…

    うーん、なんともロマンチックな連作短篇集。
    それぞれ扱われる芸術作品に主眼を置きつつも、それを取り巻く人間模様がメイン。SF的バックグラウンドもしっか

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    2021年05月19日
  • 末枯れの花守り

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    解説に夢枕獏さん
    確かに創作としてこんなの書くの凄い
    歌舞伎とか着物の知識がなくてイメージできないのが残念

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    2021年05月01日
  • 永遠の森 博物館惑星

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    芸術を理解しようと探究・分析を進める毎に、美しさからは離れてしまう矛盾。舞台はSF、テーマは芸術、語り口はミステリーだけど、読み終わったら美と愛についての感動的なドラマだった。

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    2021年01月20日
  • 永遠の森 博物館惑星

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    芸術を扱う惑星を舞台としたお話。SFとミステリーを合わせたような感じの作品。全体的にロマンチックな結末で物語として楽しめたし、植物の葉の着き方がフィボナッチ数列になってるとかいう話が出た時は知的好奇心刺激されて色々調べてしまった。

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    2020年11月03日
  • 永遠の森 博物館惑星

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    地球の衛星軌道上に浮かぶ、全世界の美術品と動植物が集められた博物館惑星「アフロディーテ」、データベースと脳を直結させた学芸員、そこで起こる様々な事件にまつわる、SFと芸術とミステリー要素が混淆した物語。という設定だけで堪らない。

    様々な要素がある分どれもやや物足りなさはあるが、総合的な設定が秀逸なので余り気にせず楽しむことができた。SF的美術品の数々も面白い。そして何より、芸術を味わう/楽しむってどういうことだろう、というのを改めて考えさせられた。なぜ我々は、美しいものを見て美しいと感じるんだろう?

    余談だけど。黄金率が鍵となる物語「きらきら星」を読んで、地球外生命体に向けて放たれた衛星ボ

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    2020年10月26日
  • 永遠の森 博物館惑星

    購入済み

    この作品の世界観がとても好きです。どこかノスタルジックな雰囲気で心惹かれます。爽やかな読後感でお気に入りです。

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    2019年11月20日
  • 永遠の森 博物館惑星

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    大昔読んだ気がするが、内容は覚えてなかった
    仕事帰りの電車の中で読んでて、最後の最後で泣きそうになった。結末は予想してたんだけど、なんかね、仕事で疲れてたせいもあるけど、いいなあって思った。
    続編買いました。

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    2019年06月22日
  • 永遠の森 博物館惑星

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    この作者は初めて読んだが
    岡崎二郎作品(『国立博物館物語』は微妙に違うが)にとても似ている
    同一人物が書いているといわれても違和感ない
    そういうわけでマンガと比較してしまうからかもだが
    読みやすいが全体にやや回りくどいかも
    芸術は題材であって主題でないのも物足りない
    これは無理もないか

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    2019年01月12日
  • 永遠の森 博物館惑星

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    SFと芸術。
    一見接点が遠いように思えるが、読んでみると違和感はない。

    短話がいくつも連なっている形式だが、毎回別の芸術ジャンルと別の展開が待っていた。
    加えて最終話への導線も各話に少しずつ盛り込まれている。

    舞台が同じ作品が他にあるなら読んでみたいと思うが、無いなら無いでいい。
    この一冊で十分満足した。

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    2017年11月24日
  • そばかすのフィギュア

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     SF・ファンタジーの作品を8編収録した短編集

     表紙のデザイン、各短編につけられているイラストはどこか可愛らしさを感じさせるのですが、内容は全体的にシリアスなものが多いです。

     表題作「そばかすのフィギュア」は、自分たちがデザインしたキャラクターが入賞し、その副賞として、デザインしたキャラクターたちのフィギュアが送られてきた学生たちが主人公。そして、このフィギュアのみそは、主人公たちが考えた設定に準じて、自立的に思考や行動をおこなうところです。

     このフィギュアたちの設定は、すでに相思相愛の王子と姫そして王子に叶わない片思いを抱く女の子です。そして、このキャラクター達をデザインした靖子

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    2016年07月31日
  • 鬼女の都

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    ネタバレ

    京都を舞台とした小説を書く同人作家が死ぬ。主人公たちは、死に追い込んだ「ミヤコ」の正体を探るため、遺稿のあらすじを元に京都の取材を始める.
    京都への期待と思い込み、地元の生活とのギャップと、二人の意識のずれが死を呼び込んだ話。
    思い込みの激しい同人作家や京都の描写が良い。謎解き役のキャラのせいか解説シーンがやや冷める感がある。

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    2016年02月06日