大久保博のレビュー一覧

  • トウェイン完訳コレクション アーサー王宮廷のヤンキー

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    『トムソーヤの冒険』や『ハックルベリー・フィンの冒険』で知られるマーク・トウェインのタイム・スリップ小説。

    イギリスのウォリック城を見学していた”私”が、奇妙な男に出会うところから物語が始まります。その男の話す内容は、アーサー王と円卓の騎士について、まるでその時代にいたかのような口ぶりです。驚きから我に帰るといつの間にか男の姿はなく、夕刻に宿泊先のホテルにいると、男が部屋に訪ねてきて自分の来歴を語りだしました。

    男の父は鍛冶屋、叔父は蹄鉄工で、2人の元で手先の腕を磨き、軍需工場に勤めてからは、当時考えられるあらゆる技術を身に付けて現場監督の親玉にまでなります。しかし、手下と喧嘩して鉄梃で殴

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    2024年04月02日
  • トウェイン完訳コレクション アーサー王宮廷のヤンキー

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    元祖?知識無双系転生もの。6世紀のイギリスにタイムスリップした19世紀のアメリカ人が、魔術師マーリンを科学知識で押しのけアーサー王の側近となる。石鹸、爆薬、電信、銃、機関銃、等々を開発したり、人々を啓蒙し民主主義を定着させようとしたりもするのだけど…。
    明治期の作品なのに、ユーモアというかギャグが全然さび付いていないのが凄い。

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    2023年04月27日
  • トウェイン完訳コレクション ハックルベリ・フィンの冒険

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    高校生のときにブルーハーツの1000のバイオリンを聴いてから気になってた作品。15年以上経ってからやっと読んだ。トウェインが描くアメリカの自由の精神とはどういうものか、改めて感じられた、かな。ハックの前向きさと勢いと成長が眩しい。あと表紙がカワイイ。

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    2022年12月04日
  • トウェイン完訳コレクション トム・ソーヤーの冒険

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    読むのは何回目かな? 子ども時代はドキドキハラハラ。自分も冒険するぞ~、と思うけれども川も洞窟もない環境。アメリカに憧れた。今回もハラハラドキドキ!でもそれはポリーおばさんの立場から。夜中の家出、洞窟での遭難、ずる休み、鞭打たれる子。あ~、心配、心配……どうしたらいいのかこのわんぱく坊主は。この完訳はおそらく原本に忠実で、文字フォントや太字を駆使している。そこの説明が最後にあると違和感がなく読めたかなと思う。読み辛いと感じるところもあり、福音館で併読中。

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    2021年10月19日
  • トウェイン完訳コレクション ハックルベリ・フィンの冒険

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    アメリカで奴隷制度があったこと、今でも黒人の差別で何かとニュースになることは何となく聞いたことがある。しかし、「奴隷」の黒人がいた時代のアメリカでどのように扱われていたか、白人黒人がお互いどのように日々を過ごしていたかを多少なりとも理解を深めさせてくれる話だった。それとアメリカにおけるキリスト教徒としての在り方とか。

    さて本書はハックの冒険日記みたいなものである。トムソーヤーとは異なるハックならではの苦しみを背負いつつ、巧み過ぎる世渡りでなんとか生きていくサバイバル。冒険というよりもっとふさわしい表現がある気がするが思い浮かばない。ゆく手に現れる、ギリギリ普通そうでかねり危険な大人たちがその

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    2021年08月28日
  • トウェイン完訳コレクション アーサー王宮廷のヤンキー

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    ネタバレ

    19世紀のコネチカット出身の男が6世紀のアーサー王の時代にタイムスリップして、もっている知識で王の側近にまでなっちゃう話。

    題名が「ヤンキー」なので、どんな話だとビビってたが、いわゆる「ヤンキー」は出てこない。アメリカのヤンキーのことだった… 雰囲気は「吾輩は猫である」に似てる。笑いどころもあるし、社会批判チックなところもあるし。「猫」物に飢えてた私としては満足。

    にしても、貴族ヤバすぎ。やりたい放題すぎて読むのに手が止まる箇所もあった。あの時代に生まれなくてほんとよかった…

    教育の重要性も感じた。小さい頃からの教育は洗脳にもなり得るよね。自分にも子どもがいるので、ちゃんと考えさせる教育

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    2021年01月12日
  • トウェイン完訳コレクション アーサー王宮廷のヤンキー

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    6世紀ブリテン島に転移した19世紀の兵器製造工場主は、遍歴の騎士に「魔法使いだ」と捕らえられアーサー王宮廷に引っ張っていかれた。火刑になる寸前、予言した日蝕が起こって運命逆転、宮廷付き大魔術師となったが…/密かに火薬を作り銃を作り、教会以外で読み書きと科学知識を与える軍人学校も…電信電話網も/アリサンド・ラ・カルトルワーズ美女を割り当てられて「魔物退治」の旅に出て、よくわからない結末でなぜか「大成功」となって美女が妻となり愛称サンデー/中世に馴れ段々に残酷になっていく/しっぺ返しに国王とともに奴隷に売られ

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    2020年10月01日
  • 新訳 アーサー王物語

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    平易に書かれたアーサー王物語。
    読みやすく面白かった。
    マーリン、ランスロット、トリストラム、ギャラハドなどファンタジー系アニメに出てくる人物の出典が確認できる。
    ブリトン人の英雄アーサーがゲルマン族を追い払ったくだりはほとんどなかったが誰でも楽しめるアーサー王物語だった。

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    2019年11月20日
  • 新訳 アーサー王物語

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    ネタバレ

    アーサー王の一生が書かれた話ですが、ほかの円卓の騎士の話も沢山入っていて読みやすいです。ランスロットがアーサー王より前に出ている感。全体通してみんなかっこいいですね。かいつまんでいるようなので、ほかの詳しい本も読んでみたいです。

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    2018年02月05日
  • トウェイン完訳コレクション 人間とは何か

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    ネタバレ

    若者 それなら明らかに、人間というものはすべて、善人にしろ悪人にしろ、どちらも、その身を捧げるのは自分の良心を満足させるためなのですね?
    老人 そうだ。それが一番ふさわしい名前だろうな、それを呼ぶのには。「良心」――あの自主独立した「主権者」、あの傲慢なる絶対の「君主」。人間の内部にあって、人間の「主人」なるものだ。良心にも、ありとあらゆる種類のものがあるからだ。暗殺者の良心だって場合によっては満足させられるし、博愛主義者の良心だって、守銭奴の良心だって、押し込み強盗の良心だって、やはり満足させることができる。一つの指針ないしは動機として、それが厳然と規定されたどんな道徳や品行(ただし鍛錬は別

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    2020年07月14日
  • 新訳 アーサー王物語

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    劇団四季の美女と野獣の一節から、読んでみようと手に取った一冊。散文的な物語の集まり。
    「正しき者には危険はない、ただ卑怯者に逢うとき以外は」という一文が心に残った。しかしこの舞台、6世紀のイギリスでの正義の定義は現代と違って難しい。

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    2016年08月11日
  • 新訳 アーサー王物語

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    なんだか平家物語を見ているような…日本の武士となんら変わる所が無いような「騎士」
    魔法や伝説という不可思議なものが生き、たくさんの人物によって織り成されているのに、ひとつの物語として、筋(まとまり)が貫かれている。――騎士道。
    アーサー王のやっていることはどうみたって侵略行為であるし、ランスロットは気性の荒い無法者であったのだと思う。だってそれが戦であふれる中世のイギリスで生きる者だから。騎士がこんなに精神的だったら戦争などとっくに放り投げている。それを捻じ曲げてでもこの物語は騎士道を貫く。この書き手による、ひとつのまなざし。それによってトリエステとイゾルデのロマンスが生まれるし、ランスロット

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    2015年04月29日
  • 新訳 アーサー王物語

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    ネタバレ

    舞台は六世紀頃の英国。国王アーサーや騎士たち が繰り広げる、冒険と恋愛ロマンス。そして魔法 使いたちによって引き起こされる、不思議な謎の 出来事の数々…。今日人気の高いファンタジー文 学の源流をなす、この夢のような伝説が今、よみ がえる。壮大にして官能美あふれる中世騎士物 語。

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    2015年02月05日
  • トウェイン完訳コレクション ハックルベリ・フィンの冒険

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    前から読みたいと思っていた名作を読む。

    長かったけど面白かった。
    やんちゃ坊主の冒険譚。
    次々とテンポよく巻き起こる騒動とハックの機転のよさと古き良きアメリカとでもいうようなのどかさが読んでいて気持ちがいい。

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    2014年10月21日
  • トウェイン完訳コレクション ハックルベリ・フィンの冒険

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    トムソーヤからの続きで読書開始。

    まったくの続編なので期待しつつ読んだのだが
    最初の方がどうもとっつきにくかった。

    終盤もトムの行動が良く分からないというか、
    自分の考えに固執した行動しかとらず、
    読み手はいらいらさせられる。
    解説を読み、そういう解釈の仕方があるのかと、
    ある程度納得はしたが。

    面白いのは、この本がただの冒険小説ではなく、
    所々に奴隷問題、人種差別、宗教問題、当時の風俗というものが
    ちりばめられていることだろうと思う。

    また、解説にもあるが、ウォルター・スコットなど、
    各所にトゥエインが暗喩しているものを探し、
    その意図を考えてみるのも面白い。

    そしてまた、こういう

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    2014年03月25日
  • 完訳 ギリシア・ローマ神話 上

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    古典から現代の作品にいたるまで
    さまざまなかたちで引用される神話について
    読みやすい本を探して購入したものです。

    とにかく子どもでも簡単に読めそうな文体で助かりました。
    神曲を同時に読んでいたのですが、
    神話からの比喩が多いこと。
    読んでよかったです。

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    2014年02月25日
  • トウェイン完訳コレクション ハックルベリ・フィンの冒険

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    マーク・トウェイン「ハックルベリー・フィンの冒険」

    児童小説の体裁をとった大傑作。
    良心の呵責、神の認識、恐怖、謝罪、祈り、葛藤。
    そしてこの一文に震えなかったものを私は信用しない

    「All right, then, I'll go to hell
     よし、それなら、俺は地獄に行こう」

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    2013年07月13日
  • 完訳 ギリシア・ローマ神話 上

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    物凄いスピードでギリシャ神話を復習。でもまだ下巻もあるんだよな。もう知っている話は出尽くした感があるのだが。

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    2013年02月11日
  • 完訳 ギリシア・ローマ神話 上

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    神々の名前が難しく一度読んだだけではあまり理解しきれていないが、大体の出来事はゼウス(ユピテル)の浮気とヘーラー(ユーノー)の嫉妬、人間が愚かにも神に挑む、のどちらかが原因じゃないかという気がしてくる。よく知られた話も元はギリシャ神話だったということも多く、知的好奇心が刺激される。

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    2012年10月15日
  • 完訳 ギリシア・ローマ神話 上

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    そんじょそこらの小説など相手にはならぬ得体のしれぬ深さがある。できれば、エーゲ海辺りに住んで、現地を確かめたい。

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    2012年10月08日