小泉喜美子のレビュー一覧

  • 時の娘
    斬新!安楽椅子探偵がまさか時代を遡って推理をするなんて。そして、回想や再現VTRではなくあくまで思考を書き連ねてるのに飽きさせない。正直歴史の知識不足も多々あるので、混乱することもあったけど、楽しめました
  • 時の娘
    さすがに歴史ミステリの名作といわれるだけあって、面白かった! ただ歴史ものなので、多少の前知識がないと分かりにくそうだった。予習としてシェイクスピアの「リチャード三世」を読んでいて良かった。
    調べたところ、タイトルの「時の娘」はフランシス・ベーコンの言葉「真理は時の娘であり、権威の娘ではない」に由来...続きを読む
  • 弁護側の証人

    面白い

    60年前の作品とは思えない面白さでした。すっかり騙されました。
    最後に序章を読み直し、スッキリしました。
  • 時の娘
    ロンドン塔の王子たちを殺害したのは本当にリチャード三世なのか?ベッド探偵が真実に迫る歴史ミステリの傑作。

    シェイクスピアの戯曲では清々しいまでの極悪非道の人物として描かれていたリチャード三世。そのイメージが広く流布したまま時は流れ、本書が発表された20世紀半ばに至っても彼の悪名は依然として世間に轟...続きを読む
  • 女には向かない職業
    初めてのP・D・ジェイムズ。とっつきづらいイメージに反してリーダビリティが高く、読みやすいじゃん!と思ったけれど、解説によればこの作品が例外的に読みやすいらしい。
    共同経営者を自殺でなくしたばかりの女主人公コーデリアが、自殺とみなされた青年の死の原因をひたむきに探る物語。年若い女探偵ものらしくスリリ...続きを読む
  • 時の娘
    「薔薇王の葬列」を読んでいたら、無性に読みたくなって。十数年前に読んで手放した本でしたが、メルカリで再度購入。いや、堪能いたしました。フレーズもいっぱい登録しちゃいました。
  • 女には向かない職業
    学生の頃に自分で作ったランキングの上位にあるが内容を覚えてない本が意外と多い。これもその一冊だがまったくの初読のように楽しめた。まだ女性私立探偵が女性らしく描かれなかった時代に書かれた男社会の中で抗う22歳の私立探偵コーデリア。自殺した息子の動機を調べてくれと依頼される。この話は二重構造になっていて...続きを読む
  • 女には向かない職業
    どんなに頑張っても報われないことがある。「負ける」ことはインナーチャイルドを癒していくためにすごく大事なこと。コテンパンに負ける小説を読んで、負けを認める疑似体験を。
  • 皮膚の下の頭蓋骨
    私立探偵として自立する女性・コーデリア。自分と重ねて読んだ。

    「女には向かない職業」も大好きだけどこっちも大好き。コーデリアの潔癖、清純、無垢なイメージは、決して弱々しいものではなくて、凛として背筋を伸ばしながら悪に立ち向かう美しさを感じる。

    犬猫探しみたいな小さな仕事ばかりで、お金もそんなにな...続きを読む
  • 時の娘
     グラント警部は犯人を追跡中に足を骨折して入院することとなったが、ベッドから動けずに退屈を持て余していた。友人である女優のハラードは、歴史上のミステリーを探究すれば退屈がまぎれるのではないかと提案し、何枚もの歴史上の人物の肖像画を持参する。グラントは、その中の1枚に関心を持つ。グラントは人間の顔に現...続きを読む
  • 時の娘
    スコットランドヤードの警部が怪我で入院。ベッドの上からしばらく動けない身となり暇を慰めるために友人が持ってきた数々の肖像画を眺めているとその中の1枚に気を引かれる。裏を見るとリチャード三世とある。これがあの極悪非道の甥殺しの王位簒奪者?そうは思えない。自分は職業柄人を見る目はあるのだが…。そこで警部...続きを読む
  • 女には向かない職業
    題名からしてずるい。「女には向かない職業」はなにを想起させるだろう。二項対立で考えるなら、少なくともP.D.ジェイムズには「女に向く職業」が思い浮かぶということだ。ビジネスパートナーの突発的な死によって、コーデリア・グレイは22才の若さで私立探偵として自立を決意する。その直後、名士の息子が自殺した理...続きを読む
  • 時の娘
    私がこれを読んだのは随分昔で、文庫の表紙は物語の発端となる「リチャード三世」の悲しそうな肖像画だった。何度も表紙を見ながら読んだのを覚えている。現在の本の中にその絵が載せてあるのかどうか、分からないが、私が本を手に取った理由は、その肖像画と題名のミスマッチに目を引かれたからなので、現在の表紙は残念。...続きを読む
  • 女には向かない職業
    コーデリアのキャラがいいですね。
    ストーリの展開もスピーディーといった感じではないものの地に足のついたしっかりとした展開になっています、

    「描写が少しくどいかな?」とも思いましたが、読み進めるにつれランナーズハイのようにストーリーだけでなくこういう描写を読んでいくのも、楽しみになっていきました(笑...続きを読む
  • 皮膚の下の頭蓋骨
    P・D・ジェイムズに決定的にハマったきっかけがこれ。前作「女には向かない職業」もいい作品だけど、これはさらに読み応えがあって読後の満足感もアップ。それにしてもすごいラストだよなぁ……。
  • 女には向かない職業
    コーデリア・グレイは駆け出しの私立探偵。共同経営者がある朝オフィスで自殺し、持ち込まれた事件を自分一人で対処することになる。はじめての依頼は高名な微生物学者からのもので、息子の自殺の動機を調べること。亡きパートナーの教えを頼りに調査を始めたが、不審な事実が次第に明らかになり…。登場人物表の2番目に書...続きを読む
  • 皮膚の下の頭蓋骨
    コーデリア・グレイもの。全二作の二作目。『女には向かない職業』でひたむきな新米女探偵ぶりをドキドキしながら見守ったあとの二作目は孤島もの。
    前作から今作までにコーデリアはパートタイムで人を雇ったり、迷い猫探しをしたり。経営は厳しく、それでも1人で探偵事務所をやりくりしている。
    そんなところに持ち込ま...続きを読む
  • 時の娘
    アームチェアディテクティブならぬベッドディテクティブ。
    警官の(推理作家の)視点で歴史ミステリを解明していくお話の古典とも言える作品。
    これから読むとリチャード三世推しになり、シェイクスピアから入ると真逆になるという。
    映画『ロスト・キング 500年越しの運命』も見てみたいなぁ。
    映画のノベライズは...続きを読む
  • 皮膚の下の頭蓋骨
    真ん中くらいまでコーデリアちゃんも登場人物の1人くらいの扱いでどうなるのかハラハラしていたら、後半は活躍してくれてよかった。今作もおしゃれでアンティークな雰囲気がよかった。シェイクスピアを始めとした古典や聖書を理解しているとより楽しめるんだろうなぁ。登場人物1人1人のキャラがしっかりしていたので途中...続きを読む
  • 女には向かない職業
    描写が細かくのめり込むように読めた。一昔前のイギリスの雰囲気がおしゃれでよかった。
    コーデリアちゃんの幸が薄いけど逞しいところが好き。
    もっと活躍が見たいので『皮膚の下の頭蓋骨』も読みたい。