各務三郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
正直ただの、というか純粋な推理系エンターテイメントかと思っていたので驚いた。自分が学んできた世界史の中にある物語で、当時の欧米の情勢が生き生きと描かれていた。ワトソン先生は人間味があって共感を得やすいが、ホームズは友達になりたくない。個人的には読み物やからギリギリ付き合ってられるけどあとちょっと性格が悪ければ自分には読み続けられなかった。ただ、このギリギリさがすごくちょうど良くて物語は抜群に面白い。ワトソン先生もホームズのこと褒めるし興味深そうにしてるけど、頭がおかしい人と認識してるのもいい。もっと大味な作品かなと思っていたが、それくらいアーサー・コナン・ドイルは書き味は繊細だった。
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Posted by ブクログ
本書の元版は2002年刊行の『はじめて話すけど…』(フリースタイル)で、文庫のボーナストラックとして北村薫との記事が新たに収録されている。聞き手の小森氏は「短編ミステリの二百年」の編著者であるから、そのご縁での創元推理文庫入りだろうか。
〇各務三郎さん、懐かしいお名前。各務さんもミステリマガジンの編集長をされているのか。田村隆一、生島治郎、都筑道夫、常盤新平など錚々たる人たちが早川書房の草創期に働いていたのだな。
〇皆川博子さん、皆川さんには濃いファンが多いと聞いたことはあるが、残念ながらその著作を一冊も読んでいない。子どものころに読んだ本のことをこんなにも覚えているものなのか。巻末付