藤田覚のレビュー一覧
-
【江戸時代、江戸は全国の、また外国の情報も集中する「インテリジェンス都市」だった】(文中より引用)
泰平の世が長く続いた江戸時代。徳川幕府が国内や国外の情報を入手するために張り巡らせたインテリジェンス網に関してまとめた一冊です。著者は、日本近世史を専門とする藤田覚。
いわゆる鎖国下の中、日本がど...続きを読むPosted by ブクログ -
「遠山の金さん」の主人公を入口に、モデルとなった人物が活躍した天保年間辺りの様子を広く考えられる内容の本書は興味深い。そして…江戸時代にも「とりあえず“上”の意向」という考え方で何かをしようとする人も在れば、「本当に善いのか?」とい人も在ったというのが、妙に面白かった…Posted by ブクログ
-
藤田覚『松平定信』(中公新書1142)
最近めきり藤田先生のファンになりつつあります(笑)
今回は寛政の改革を推進した老中首座の松平定信の本です。
前回は芸術面から見た定信だったので今回は政治面、特に老中として活躍していたある意味彼の人生の最高潮のときの本を選んでみました。
この本では定...続きを読むPosted by ブクログ -
これまで考えもしなかったが、明治維新と共に、幕府と朝廷も終わった!との主張からこの本は始まる。朝廷とは今の天皇だけを考えておればイメージできない。天皇と貴族たちにより構成されていた機関。平治の乱は単なる信西・清盛vs信頼・義朝の戦ではない、後白河・二条の天皇親子の対立でもあったとは全くの驚きだった!...続きを読むPosted by ブクログ
-
神話の時代から天武天皇まで。詳細な記述を堪能した。卑弥呼が戦前の皇国史の中でどの位置に同定されていたのか、興味深いところだったが、著者によれば、西暦239年(己未、景初3年)の卑弥呼による朝貢の魏志の記述に合わせるために120年遡って神功皇后の「日本書紀」に神功皇后による朝貢との記述津があること、ま...続きを読むPosted by ブクログ
-
このシリーズは有難い。天皇の存在は古代史において特に重要だが、一方見えにくいところもあるから。個人的には宇多天皇の個性が際立って書かれていて印象的だった。桓武になぞらえるのも新鮮だし、醍醐への忠告も当時の天皇の教えを押さえていて面白い。Posted by ブクログ
-
天皇と和歌との関わりを中心に歴史的に遡って記述している。明治以降の論考がないのと、それ以外の雅楽や舞踊についても、ほかに触れる書物が少ないだけにあればよかったと思う。Posted by ブクログ
-
江戸時代の天皇なので儀式についての記述が多く、その点では少々退屈であった。しかしながら、その中でも天皇は制度として一貫して権威を保ち続け、幕末にそれが一気に爆発することとなる。その過程が非常に興味深い。Posted by ブクログ
-
なぜ日本に仏教が広まったのか。
鳴くよ鶯平安京、その前に大きな都であった「平城京」
その平城京の誕生の裏側、そして平安京に続く流れ、
今まで教科書的にしか勉強していなかったことを
わかりやすく解説してくれる本。
奈良時代の研究、とりわけ東大寺の研究としては
日本で一番ともいえる著書による解説は...続きを読むPosted by ブクログ -
江戸も幕末も詳しくないのだが、とても読みやすかった。
幕末の天皇となると、孝明天皇が思い浮かぶが、その祖父・光格天皇から書き起こされているところが興味深い。
形式だけでない権威となり得た経緯が面白かった。Posted by ブクログ -
日本の歴史を改めて知ろうとしたら、やはり天皇と公卿の成り立ちからかと思い、この本を手にしました。
なかなか難しく、かなり読みきるのに時間を要してしまいましたが、とても勉強になる一冊でした。
天皇家のレガリアが玉、鏡、剣の三種神器であることを知って、宝剣が大切に保管されている奈良の神社まで出掛けて...続きを読むPosted by ブクログ