天皇の歴史6 江戸時代の天皇

天皇の歴史6 江戸時代の天皇

ビジネス・実用
1,760円 (税込)

8pt

4.3

「天子諸芸能のこと、第一御学問なり」と禁中並公家中諸法度で規定され、政治的には無力であったとされた江戸時代の天皇。しかし、後水尾天皇や霊元天皇は、学問や和歌を奨励して権威を高め、光格天皇は天明の飢饉の際に幕府から救い米を放出させたばかりでなく、応仁の乱以降に失われた御所を復古再建させた。老中・松井平定信が説いた大政委任論など、幕末動乱の中で孝明天皇を権力の頂点に押し上げた原因を究明する。

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天皇の歴史 の一覧

1~10巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~10件目 / 10件
  • 天皇の歴史1 神話から歴史へ
    1,870円 (税込)
    三輪山の麓、大和に生まれた王権はどのように古代国家を形成したのか。古事記、日本書紀に描かれた神話の解読や考古学の最新成果などから、神武以降の天皇の実像を解明。群臣に擁立された天皇中心の畿内政権が、全国を統一していく過程を検証する。また東アジア情勢の緊張により、大化の改新が引き起こされ、律令国家形成が促進された背景も明らかに。天皇号と日本の国号の誕生も解析し、日本の歴史の原点を究明する。
  • 天皇の歴史2 聖武天皇と仏都平城京
    1,518円 (税込)
    天武天皇崩御後、女性天皇によって護られ、聖武天皇へと継承された天武直系の皇統。皇位継承を実現するために女性太上天皇が担った役割とは何かを説く。即位した聖武を待ち受けていたのは相次ぐ天災、疫病の大流行。国家の危機に苦悩する聖武は仏教に帰依し、平城京は仏都の彩りを濃くしていく。古代社会に仏教がどのように根ざしていったのかを究明するとともに、平城京がいかにして形成され、変遷していったか、その実像を探る。
  • 天皇の歴史3 天皇と摂政・関白
    1,408円 (税込)
    9世紀後半、幼帝清和天皇の外祖父・藤原良房が摂政になり、息子・基経が関白の地位を得て、その後200年におよぶ摂関政治の時代が始まった。醍醐・村上天皇の「延喜・天暦の治」と将門・純友の乱、そして道長の栄華。藤原氏が王権をめぐる姻戚関係を支配するなかで、天皇のみがなしえたこととは何か。「摂関家による政治の私物化」という従来の捉え方を超えて、天皇が「生身の権力者」から「制度」へと変貌していく時代を描く。
  • 天皇の歴史4 天皇と中世の武家
    1,331円 (税込)
    12世紀末、日本史上初めての本格的な内戦、治承・寿永の内乱の結果、新しい武士の政治組織、鎌倉幕府が誕生。政治体制は、それまでの朝廷の単独支配から、明治維新まで続く朝廷・幕府体制へと大きく変化する。父子一系の皇統をめぐる朝廷の動揺と、朝廷再建を図る源頼朝、後醍醐天皇、足利義満の構想など、朝廷・幕府体制の展開を探りながら、古典を鑑として秩序を求めた人々の営為を明らかにする。
  • 天皇の歴史5 天皇と天下人
    1,408円 (税込)
    織田信長、豊臣秀吉、徳川家康ら「天下人」に、天皇はいかに渡り合ったのか。正親町天皇が発した日本史上初めての「キリシタン禁令」を無視した信長。秀吉の権威を天下に誇示することとなった後陽成天皇の聚楽第行幸。大明国征服の野望を抱いた秀吉の「皇居の北京移転計画」。家康の意向に従わざるを得なかった後陽成の譲位と後水尾天皇の即位。信長上洛から家康の死まで、激動の時代を天下人ではなく天皇を主人公として描き出す。
  • 天皇の歴史6 江戸時代の天皇
    1,760円 (税込)
    「天子諸芸能のこと、第一御学問なり」と禁中並公家中諸法度で規定され、政治的には無力であったとされた江戸時代の天皇。しかし、後水尾天皇や霊元天皇は、学問や和歌を奨励して権威を高め、光格天皇は天明の飢饉の際に幕府から救い米を放出させたばかりでなく、応仁の乱以降に失われた御所を復古再建させた。老中・松井平定信が説いた大政委任論など、幕末動乱の中で孝明天皇を権力の頂点に押し上げた原因を究明する。
  • 天皇の歴史7 明治天皇の大日本帝国
    1,573円 (税込)
    幕末の混乱の中で皇位に就いた16歳の少年は、伊藤博文ら元勲たちと信頼関係を結び、「建国の父祖」の一員へと成長していった。京都を離れて江戸城跡に新宮殿を構え、近代憲法に存在を規定された天皇の政治への意志とは。復古の象徴、神道の主宰者でありながら、髷を切り、軍服を着た「欧化」の体現者。洋装の皇后とともに巡幸と御真影でその姿を見せ続け、国民国家の形成期に「万国対峙」を追求した「我らの大帝」の実像を描く。
  • 天皇の歴史8 昭和天皇と戦争の世紀
    2,090円 (税込)
    昭和天皇は、その生涯に三度、焦土に立った。皇太子として訪れた欧州の、第一次世界大戦の激戦地。摂政として視察した関東大震災。東京大空襲で焦土と化した東京。こうした体験は、「戦争と平和」をめぐる天皇の観念に何を及ぼしたのか。激動する国際情勢のなかで、天皇はどのように戦争に関わり、歴史の「動力」となっていったのか。そして、「昭和の戦争」は、平成の天皇に何を残したのか。「象徴天皇の時代」を大幅に加筆!
  • 天皇の歴史9 天皇と宗教
    1,496円 (税込)
    大和王権の大王祭祀、皇祖神を祀る伊勢神宮や大嘗祭の起源を究明。古代律令制による神祇制度の変遷を辿り、宮中祭祀の諸相を解説。鎮護国家と天皇護持の役割を担った仏教はどのように受容されたのか。皇室における神祇信仰と仏教信仰の関係を究明。大日如来と一体化する即位灌頂を行った中近世から、明治維新による変貌、国体と結びついた戦前・戦中、そして敗戦で象徴とされるまで、天皇の核心を追及する。
  • 天皇の歴史10 天皇と芸能
    1,430円 (税込)
    天皇の権威の源泉は、〈芸能〉にあった。『古今和歌集』をはじめとする勅撰和歌集は、なぜ二十一代も編纂されたのか。そして、「和歌」の伝統は戦乱の世をいかに乗り越えたのか。今様の後白河院、琵琶の後鳥羽院など、「声わざ」と管弦に生きた「芸能王」の系譜とは。立花の後水尾院や、茶の湯の後西院など、諸芸を愛好し、和漢の学問に励んだ天皇の姿からは、日本文化の深層と、その伝統形成の歴史が見えてくる。

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天皇の歴史6 江戸時代の天皇 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    江戸時代の天皇なので儀式についての記述が多く、その点では少々退屈であった。しかしながら、その中でも天皇は制度として一貫して権威を保ち続け、幕末にそれが一気に爆発することとなる。その過程が非常に興味深い。

    0
    2019年02月18日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    江戸時代の天皇・朝廷の通史。かつては江戸時代の天皇はさして話題にもならない分野だったが、最近は研究が活発だという。幕府とは敵対しており押さえつけられ無力だった、という説も覆りつつある。読んでみて分かるのは、何時代であろうとやっぱり天皇は天皇なんだなと。禁中並公家中諸法度も戦国時代という戦乱で荒廃していた朝廷と公家の秩序の再編で、その機能存続を図ったもの。天皇の義務を初めて規定し、まずは学問、和歌も捨て置けない、禁秘抄に書いてあることを学ぶのが大事。天皇は現実政治に関わることはなかったが、それでも帝王学を学ぶことを求められた。幕府も天皇が日本の君主であると理解していた。そして禁秘抄には「まず神事」と書かれているので、神道の祭祀が天皇にとって一番大切なことで、祭祀を抜いては天皇を語れないのである。このような天皇の本質に関わることを再確認したのが禁中並公家中諸法度だった。これによって天皇が別のものに変化したとかそういうことではない。昔から天皇とはそういう存在だった。どれだけ政治的に経済的に無力になろうと、民の精神的な支えであることに変わりはなかった。それが天明7年(1787)の天明大飢饉で露わになった。大阪や江戸といった各地で打ちこわしが発生したが、天皇のいる京都では起こらず、御所の周囲を人々を廻り始め賽銭を投げて祈り始めた。最初は数十人だったのが、数万人規模に膨れ上がり飢饉からの救済を天皇に祈った。天皇が単なる政治家だったらこんなことは起きなかっただろう。この異様な事件に、天皇と国民の関係は、政治家と国民との関係とは違う、支配する者とされる者といったヒエラルキー的発想とは根本的に違うものを感じる。ある人に祈るぐらいすがるというのは、尊敬しているからそうする。すると尊敬の念とは、武力や財力とは無縁のものだと分かる。武力も財力も所持している幕府のお膝元ですら打ち毀しが起きたのだから。無力と言われた江戸時代の天皇が、なぜこんな毎日数万人規模の民衆から祈られるぐらい尊敬されていたのか。これは矛盾だし、この謎に天皇存続の鍵があるように思える。政治家はしばし武力と財力で人々から尊敬を得ようとするが、そういうことをしてもおぞましい独裁者になるだけだ。天明飢饉ではこの御所千度参りを知った光格天皇が民の窮状を見かね幕府に何とかしてくれと頼み込んだ。そして幕府が救済に動いた。政治に関わらなくなって久しい天皇が幕府の政務に口を出し、幕府を動かしたという前代未聞の出来事となった。本書には他にも江戸時代の民衆と天皇の関係が書かれておいり、これが御所千度参りの基礎になったのだろうと分析されている。太平の世になると天皇とは何をしてるのかよく分からない存在だが、政府や法律が機能しなくなり国や民が危機に見舞われると、途端に存在感を増してくる。それが江戸時代の場合天明の飢饉と幕末だった。天皇がその時代の現実の政治組織に物申すのは、ただ己の身はどうなってもいいから民を救わんがため、その一心でのみ裁可される。そしてそれは「まずは神事」の規定により祭祀において国・民の平穏無事を毎日祈ることが責務の天皇だから説得力があることであり、まずは学問として仁という人を愛するこころを育んで、民のことを常に心がけることに論理的に答えを出している君主意識をもつ天皇だからこそできることなのではないかと思った。江戸時代の天皇とは、祭祀という超越的な分野でも、学問という論理的な分野でも民のことを心掛けるような君主として、実に理にかなった天皇像を私達に提供してくれる鏡のようなものである。なぜなら理性的存在者(人間)とは感性界だけでなく叡智界にも属する唯一の祈る生命体であるから(I.カント)

    0
    2026年07月16日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    足利が武家のために立てた北朝の末裔、皇位が南北朝に別れたため朝廷の勢いが減じた流れで、武家社会という変革、そして戦国時代という荒波のせいでついに絶えかけた天皇・朝廷、江戸時代の天皇はこれを復古せんと時の権力者と利用・対立を繰り返すなかで政治的力を復活してきた

    後水野・霊元天皇時代は文化・学問を通じた権威の再構築を目指す、政治的には無力化された天皇が、学問・和歌・朝儀の奨励により、ソフトパワーとして存在感を高めていく、禁中並公家中諸法度で「天子諸芸能のこと、第一御学問なり」と位置づけられた伝統を、積極的に活用した戦略が幕末の権威づけに役立った
    剛腕光格天皇の積極的な役割が目立つ、個人的に「中興の祖」認定(笑)応仁の乱以降荒廃した御所の復古再建や、天明の大飢饉時に幕府から救い米を放出させるなど、民衆救済を通じた「君主」としての実践がカッコいい
    閑院宮家(現皇室の直系)からの即位という傍系ながら、朝廷の権威を権力寄りに引き上げた生き生きとした描写が読み応えがある
    文久年間が天皇家に激震をもたらした、朝幕の複雑な依存・駆け引き関係が複雑だが抗えぬ急流を思わせる、単なる抑圧ではなく、幕府が朝廷の権威を利用しつつ統制しようとする一方、天皇側が幕府の安定や経済支援をてこに「皇国」意識や朝儀再興を進めた緊張感あるバランスゲーム、勝者はどっちやろね
    単なる「復活の流れ」だけでなく、文化・民衆・朝幕関係の多層性と長期的な皇統意識の蓄積が強調される一冊

    0
    2026年04月03日

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