中村仁一のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ今の自分の年齢を考えると死を受け入れるのは難しい。
それでも事故や不治の病、縁があれば誰にでも等しく訪れる死を受け入れる心構えはとても参考になった。
両親も自分も動けなくなってから後悔するのは嫌なので、今を楽しむように日々を大切に生きていきたいと思う。
老いを受け入れることで楽になるとは本当だと思う。
実際に祖父母が教えてくれたこともあり、治療を全て受け入れると苦しむ期間が長くなるということも納得できる。
祖母に対して食べる力があるにも関わらず胃瘻を勧めてきた医師もいたけど親族は断った。食べるのが趣味の人が食を奪われる事、動けなくなる事に大きなダメージを受けることを医師は全く考慮していない。本 -
Posted by ブクログ
人の致死率は100%、というところから出発し、よりよく生きるために医療とどう向き合うべきかを描く。
つまり、「老病死」を見据えてどう「生」きるか、ということ。
死はどうやったって避けられない。老も病も生きている以上ごく自然なプロセスであり、老衰による死も本来は意識も徐々に朦朧として苦しまずに死ねるハズなのに過剰な医療がその邪魔をしている。という。
ふむ。
老衰で自然死、というのはとても穏やかなものだという。だんだん食べられなくなり飲めなくなり衰弱していくと、脳内麻薬が分泌されて本人は苦しまない。胃瘻栄養チューブ点滴はそのメカニズムを邪魔するので苦しむ、と。
へえ。
【目次】
第一章 医療が“ -
Posted by ブクログ
ネタバレ延命処置の不要さ、無駄を書いた本。
病気と老化を混同しないこと、歳を取ったらどこか悪いのが当たり前、LQを下げてしまう病気・怪我以外は医者にいかない方がよい。
また食べ物を自分で食べられなくなったら、老衰死コースで枯れてなくなるのが、一番幸せ。意識が混濁して死ぬと痛みや恐怖から解放される。
自分が老人になったら、これはしなくて良いという事前指示をかいておこう。あと、救急車で運ばれるとあらゆる手段で生かすという方法を選択されるので注意。
医者は健康法の指南者でもないし、病気の診断に100%はない。自分の体は自分に聞け。熱発も下痢も自浄作用。薬は化学物質、出来るだけ飲まない。精密検査も人間ド -
Posted by ブクログ
昨年度の2学期に放送大学で人類学を学習し、死について考え、 愛犬の死を経験したこともあり、 ある人が推薦していたこの本を読みました。生きるということは、生まれた瞬間から死に向かうことです。明日死ぬかもしれないから、今を一生懸命生きたいと思うし、死に際も少しずつは考えておきたいと思います。大切な人との別れも、自分でコントロールできないものだから、今朝の「いってらっしゃい」が、もしも最後の言葉になっても後悔しないよう、誠実に対応していきたいと思いました。 あと15年くらいしたら、実践すべきこともたくさんあり、時折クスッと笑ってしまう部分もあり、すごく良い本でした。
-
Posted by ブクログ
医者は毎日死に目に会っているから、すべての患者に親身になっていたらやっていられない。だからきもちの上でギャップがあるのは当たり前のこと。
自分は安楽死したいが、親は延命治療をしたい、というのは矛盾。
延命治療をしたがるのは、親孝行が足りないから。
「余命6ヶ月と言われたら」エクササイズ 「お通夜」エクササイズ
夫婦げんかも、相手が死ぬことを考えれば、怒りも収まる
がんで死ぬのがいちばんいい。
がんの一番の危険因子は加齢。年を取れば取るほどがんになりやすい。
元気に死ぬためには、がんを治療しないで自然に死ぬこと。
手遅れの状態で発見された末期がんは、そのとき痛みがなければ最後まで痛みが出 -
Posted by ブクログ
「大往生したけりゃ医療とかかわるな」の著者である中村医師と、医師で作家の久坂部さんの対談。自分も不惑を過ぎ親族の死が身近になってきたので非常に興味深く読ませてもらった。ほとんどみんな病院で死ぬのはどうなんだろうか?寝たきりで食べられなくなっても点滴だけでずっと生き続けているってのはどうなんだろう?などなどの疑問を感じたことがあれば本書はとても有意義な一冊だと思う。もちろん著者らは基本的に現代の医療、とくに終末医療に対して批判的な態度です。とくにガンの治療なんかに関して。そしてタイトルの「思い通りの死に方」というのは無理だ、という結論です。そもそも仏教では思い通りにならないものの4つの中に死があ
-
Posted by ブクログ
面白いところだけ抜粋します。
死にたい、という患者さんに「異常ないですね」というと、「まだ死ねないんですか」と言って怒る。
70、80、と年をとると、どうしても前のように動けなくなる。「前のように動けなくなってきた」そんな人が病院にきても困る。病名もつけられない。
「気持ちに体を合わせるのではなく、体に気持ちを合わせて欲しい」皆、自分だけは老衰にならず、まして病気にかからない、と思っている。
サプリについて。「エビ、カニ、サメ、のなんたらを体に入れてなんとかなるなら摂れば?
戦争のとき、「丁種不合格」で生き延びた97歳の、「早くしにたい」という老人がいる。「死ぬにはまだ不合格だな」と -
Posted by ブクログ
ネタバレ思い通りの死に方、というタイトルに惹かれて読む。
思い通りの死に方ができれば、こんな安心なことはないではないかと考えたため。
筆者は「人間の死に方」で有名な久坂部羊さんと「大往生したけりゃ医者と関わるな」著書の中村仁一さん。
この2人の延命治療反対派2人の対談なので、反対意見を差し挟まれることもなく、話が弾む様子が文字から見て取れる。
以下、心に残ったところ
①「自分の死を考えるための行動」として一番のおすすめは棺桶に入ること
②死に方は意のままにならないが生き方は思い通りになる。納得の行く尊厳ある生き方をすれば最後はどんな死に方であろうとどうでもよくなる
→ほんとそのとおり。やはり結局