【感想・ネタバレ】大往生したけりゃ医療とかかわるな 「自然死」のすすめのレビュー

あらすじ

3人に1人はがんで死ぬといわれているが、医者の手にかからずに死ねる人はごくわずか。中でもがんは治療をしなければ痛まないのに医者や家族に治療を勧められ、拷問のような苦しみを味わった挙句、やっと息を引きとれる人が大半だ。現役医師である著者の持論は、「死ぬのはがんに限る」。実際に最後まで点滴注射も酸素吸入もいっさいしない数百例の「自然死」を見届けてきた。なぜ子孫を残す役目を終えたら、「がん死」がお勧めなのか。自分の死に時を自分で決めることを提案した、画期的な書。

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自分のからだにまつわることは自分で決める。病気にかかるのは嫌だ。ワクチンも打つし予防医療には全力を注ぐし健康寿命は長いほうがいいのだけれど、自然の流れに争いすぎるのもどうだろうか、と思う。この世にあるものはなんでもコントロールできると思い込んでしまう現代に、改めて確認しておきたい内容。

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2022年11月14日

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大往生するには。自然死は餓死であり、余計な事は必要ない。治すためと称したパターン化した医療措置は、患者を苦しめ、穏やかな死とは縁遠くなる。
穏やかな死を迎えるには。
まさに必読書とも言える一冊。

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2022年05月26日

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ネタバレ

とても興味深い内容がぎっしり。読んで良かった。

・末期癌が進行していても気づかないのは痛みがないから。
・癌は治療と称して攻撃しなければ痛みはない。
・癌の治療薬は8割の人に効果がなくても承認されている。
・健康診断は数値で「異常」を作り出す場

これまで信じ込んでいた「常識」がことごとく覆された
病気になったら治療を受けるものと思っていたが、それがまず思い込み。
治療を受けるかどうかというところから選択肢が始まっていると認識するべき。
医療に対して受け身にならないために、選択肢の一つとして知っておくべき本だと思った。

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2021年07月13日

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 中村仁一 著「大往生したけりゃ医療とかかわるな(自然死のすすめ)」、2012.1発行。医者には序列があって、大学病院の医者が頂点。次に旧国立、日赤、県立などの税立病院、民間の大病院、中小病院と続き、一番下が町医者といわれる開業医。老人ホームの医者(著者、12年目)は、更にその下。著者は沢山の自然死を見せてもらってきたと。病院では何かと処置する(穏やかな死を邪魔する行為)から自然死はありえない。死という営みは本来穏やかで安らかなもの。年寄りは、年をとればこんなものと諦めることも必要。老いを病にすり替えない。
 あまり医療に依存し過ぎず、老いには寄り添い、病には連れ添うこと。
 5つの章立てです。①医療が穏やかな死を邪魔している ②「できるだけ手を尽くす」は「できる限り苦しめる」 ③がんは完全放置すれば痛まない ④自分の死について考えると生き方が変わる ⑤健康に振り回されず、死には妙にあらがわず、医療は限定利用を心がける

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2020年10月14日

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29冊目。自分の考えも近い。整理になるのて座右に置きたい。延命の無駄、自然死の薦め。癌でさえも同様で何も手出しをせず、穏やかに死んでいく。「手遅れの幸せ」を満喫するには、「ガン検診」や「人間ドック」など受けてはいけない。本来、年寄りは何処か具合の悪いのが正常。自分の死を迎える準備項目。

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2020年04月29日

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医療とはなんぞやと考えさせられる本。意味があるのは、救急医療くらいかなぁと思う。がん検診も、早期発見よりも、検査して異常ありと言われたときのダメージのほうが大きそう。自分も、この本を参考に大往生に向けて邁進したいと思う。

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2018年11月12日

合わせ技一本

こちらの本と余命三ヶ月の嘘と言う本を同時期に読んだのだが、著者は違うのに書いている内容には共通項がたくさん出てきて、二冊読んだところで、病院には近づきたくなくなった。
生きるという事について考えさせられる本。読んでおいて損はない、っていうか、読め。読んでおけ。なにも知らなかった自分の無知さに恐怖すら覚える。
少なくとも、必ずやってくる自分の死について、考えるきっかけにはなると思う。

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2017年09月17日

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著者は現在、老人ホーム専属の医師をしている。彼の長年の老人向け医療について考えるところを正直に記してある。とても説得力がある。
著者が提唱するのは、高齢者が無理な治療により苦しまない、自然死。高度な医療が無かった昔は、年寄りは死ぬ間際に麻酔物質が分泌され、ウトウト眠るように死んでいったという。
「食べないから死ぬのではない。死ぬ時が来たから食べないのだ」というのも納得できる。残される家族のエゴで、あれやこれやと本人の意思に反して胃瘻を作ったり、人工呼吸器をつけたり、電気ショックを与えたりしがちだが、本人にとってはどれも苦痛でしかないという。著者が言うのは、老化は自然なことであり、それに抗おうとすること自体が間違っている。医療を施す意味があるのは、比較的若い人に対してであり、がんも放置すれば本来痛まないそうだ。
確かに、自分に置き換えて考えると、無理な延命治療をしてほしいと思う人は少ないだろう。自分が望まないことを人にして良いわけがない。
本書はとてもいい本だと思った。高齢の家族がいる人におすすめしたい。

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2017年09月14日

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お医者さんの書いた、医療とのかかわり方に関する本です。

老化は不可逆、病気は回復可能(なこともある)。
そのため、本来は老化による体調の不良を、病気による体調の不良をみなすことで、何とか治そうとする人が多すぎる、とのこと。

生きることの意味を見直す意味でも、また、医療の本来の姿を確認する意味でも、いい本だと思います。

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2017年05月18日

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ネタバレ

とても面白かった。
内容が内容なので賛否両論あるとは思うが、基本的な考え方は自分とあっていたと思う。
延命治療はしたいとは思わないし、その場合にどうしたらよいか具体的に書いてあって参考になった。
また歳をとったあとに「無駄」な治療をしないほうが苦しまないという事例が何例かでていたので、それらがすべてではないにしろ気が楽になった。

親の治療のことで自分自身決断を迫られる可能性はあるので、何よりもしっかりと死について話をしておいて明確な方針を事前に決めておくべきだと思った。

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2016年01月11日

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この本は今後の人生に大きな影響を与えると思う。久しぶりに新しい価値観を得たような心に残る一冊です。

延命治療を望まないという人は多いと思うが何が延命なのかを考えたこともなかった。短い時間だったけど人工呼吸器をつけた父の姿は生き物としてやはり不自然だったと思う。
日本が長寿国である理由はこういう事なんだろか。

年寄りは調子が悪くて当たり前。自分の口で食事を取れなくなったら死ぬとき。自然にしたがって穏やかに生きて、死ぬことを僕も実践したいと思った。

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2014年07月02日

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ネタバレ

死と言う自然の営みは、本来、穏やかで安らかだったはずです。それを、医療が濃厚に関与することで、より悲惨で、より非人間的なものに変貌させてしまったのです ガンで死ぬんじゃないよ、がんの治療で死ぬんだよ だから、軽い病気で病院に行って、大病をお土産にもらって帰る可能性は十分にあるのです 治療法は1つあれば10分のはず。それが、幾通りも存在すると言うのは、裏を返せば、決定打にかけると言う事でしょう ガンは完全放置すれば痛まない

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2018年04月23日

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ネタバレ

今の自分の年齢を考えると死を受け入れるのは難しい。
それでも事故や不治の病、縁があれば誰にでも等しく訪れる死を受け入れる心構えはとても参考になった。
両親も自分も動けなくなってから後悔するのは嫌なので、今を楽しむように日々を大切に生きていきたいと思う。
老いを受け入れることで楽になるとは本当だと思う
実際に祖父母が教えてくれたこともあり、治療を全て受け入れると苦しむ期間が長くなるということも納得できる。
祖母に対して食べる力があるにも関わらず胃瘻を勧めてきた医師もいたけど親族は断った。食べるのが趣味の人が食を奪われる事、動けなくなる事に大きなダメージを受けることを医師は全く考慮していない。本人が管を抜く可能性もあるのに、考えることは自分の利益のみ。
必要のない延命措置は苦しみを長引かせるだけだし、医療にも絶対はないので、勧められた治療法について自分にとって本当に必要なものなのか充分考えなければならないなと思った。
自分も時期が来たら対策しなければならないかな。
大切なのは長生きよりも、悔いのない充実した人生を歩むこと。

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2017年01月06日

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最近、病院に行くことが多いので読んでみた。タイトル通り、医療のあり方を批判している本で特に高齢者への過度な医療行為に一石を投じている。確かに著者の主張には同意できる部分が多い。年と取ればある年齢からは下り坂になるわけなので、組織が若返るわけもないのだからゆっくりと死を迎えさすことが自然の摂理かと思う。私はすべての医療を否定はしないが、いつ死んでも良い様に後悔しない生き方をしたいと切に思う。

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2015年11月09日

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人の致死率は100%、というところから出発し、よりよく生きるために医療とどう向き合うべきかを描く。
つまり、「老病死」を見据えてどう「生」きるか、ということ。
死はどうやったって避けられない。老も病も生きている以上ごく自然なプロセスであり、老衰による死も本来は意識も徐々に朦朧として苦しまずに死ねるハズなのに過剰な医療がその邪魔をしている。という。
ふむ。
老衰で自然死、というのはとても穏やかなものだという。だんだん食べられなくなり飲めなくなり衰弱していくと、脳内麻薬が分泌されて本人は苦しまない。胃瘻栄養チューブ点滴はそのメカニズムを邪魔するので苦しむ、と。
へえ。

【目次】
第一章 医療が“穏やかな死”を邪魔している
第二章 「できるだけの手を尽くす」は「できる限り苦しめる」
第三章 がんは完全放置すれば痛まない
第四章 自分の死について考えると、生き方が変わる
第五章 「健康」には振り回されず、「死」には妙にあらがわず、医療は限定利用を心がける
第六章 私の生前葬ショー

第3章のタイトルがやや煽りすぎ。実際の内容は「(一部の)がんは痛まない」だった。
生物の寿命は次世代を生んだタイミング、という持論も出てくるが、子育て真っ最中の評者としては「次世代を産んだ」ではなくて「次世代を育てあげたら」だと思う。

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2014年11月07日

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最初はトンデモ本かと思い敬遠していたけれど、納得できるところが多かった。極端に言い過ぎている部分も多いけれど、自ら実践していることに関しては、他人が批判するようなことではないだろう。ただ、患者本人ではなく、周りのいる人(例えば家族)の反感を買いそうな本ではある。

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2014年08月20日

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ネタバレ

延命処置の不要さ、無駄を書いた本。
病気と老化を混同しないこと、歳を取ったらどこか悪いのが当たり前、LQを下げてしまう病気・怪我以外は医者にいかない方がよい。

また食べ物を自分で食べられなくなったら、老衰死コースで枯れてなくなるのが、一番幸せ。意識が混濁して死ぬと痛みや恐怖から解放される。

自分が老人になったら、これはしなくて良いという事前指示をかいておこう。あと、救急車で運ばれるとあらゆる手段で生かすという方法を選択されるので注意。

医者は健康法の指南者でもないし、病気の診断に100%はない。自分の体は自分に聞け。熱発も下痢も自浄作用。薬は化学物質、出来るだけ飲まない。精密検査も人間ドックも歳を取ったら不要。

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2014年06月01日

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昨年度の2学期に放送大学で人類学を学習し、死について考え、 愛犬の死を経験したこともあり、 ある人が推薦していたこの本を読みました。生きるということは、生まれた瞬間から死に向かうことです。明日死ぬかもしれないから、今を一生懸命生きたいと思うし、死に際も少しずつは考えておきたいと思います。大切な人との別れも、自分でコントロールできないものだから、今朝の「いってらっしゃい」が、もしも最後の言葉になっても後悔しないよう、誠実に対応していきたいと思いました。 あと15年くらいしたら、実践すべきこともたくさんあり、時折クスッと笑ってしまう部分もあり、すごく良い本でした。

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2014年04月26日

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なかなか考えさせられる一冊
身内、そして自分の死について考えるために
一度は読んで損の無いそんな本です
文章に繰り返しが多く多少読みづらいですが
Drが日常の仕事をしながら時間をつくって
書いたのが良くわかります

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2014年04月05日

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いろいろ参考になる内容が書かれており、医学に対する自分の考え方に大きく影響を与えた。ただ、後半部分はあまり興味がひかれなかった。自分がまだ若いからであろうか。

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2014年04月01日

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高齢者への延命行為の問題の話です。
延命は拷問のようなものである。なにもしないことは死ぬ人も看取る人も覚悟は必要だが、老いは病気ではない、死は100%死ぬものであるから日頃死を受け入れる準備をしておこう、という内容。
読みやすく、(ブラック)ユーモアもある口調で書かれているので少し笑いながら楽しんで読めました。

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2020年10月24日

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ガンを治療するなってのは抵抗を感じるが、高齢であればQOLを考えると積極的治療はなくてもいいのかな...

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2020年07月23日

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ガンを放置すれば、大して苦しまずに死ぬことができる、という内容

1年前に読んだの忘れてまた読んじゃったよ。
納得できる内容だな。

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2019年05月21日

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象は自らの死期を感じると群れから離れて独り森に還るという。
飼い猫が突然いなくなるのも同じような振る舞いだろう。
そんな霊長類の中で最も頭が良いとされているヒトがそのセンサーが働き出してもそれを無視し、悪あがきをする姿は何とも滑稽である。

フランスでの老人医療の基本思想は、患者が自分の力で咀嚼出来なくなった時点で医者の役割は終わったと考えるらしい。
その後は牧師の仕事でもあると…

そう言えば前から常々思っていたが、病院に僧侶の姿が見られないのは「そんな縁起でもない」と毛嫌う如何にも日本人らしい「臭いものには蓋」的な発想ではないだろうか。

えにぃうぇい…

「死」を常に意識するのは決して「消極的になる」ということではなく、「今日一日を大切に生きる」という姿勢に繋がることを多くの人は気付いていない。

追伸
人は生きてきたように死ぬ(本著作の最後の表題)
少なくてもこの言葉にピンと来る方なら一読の価値はあると思われます。

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2017年06月24日

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中村先生の棺桶に入ってる写真は
笑ってしまった。

確かに、現在の医療レベルは自然に逆らってるなぁ。
ボケる前に自然死したいな。

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2016年09月21日

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私は比較的「死」について両親と話せているほうだけど、母親が健康診断しないことや死の間際に治療しないと言っていることが、ほんとに母のためにもそうするべきだという思いになる一冊。『自分の死を考える集い』も行ってみようかな。

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2016年02月11日

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自然死のすすめ

ガンであっても治療しなければ苦しまずに死ねる
といった内容。

薬漬けにせず、穏やかに死ぬことを提案しています。

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2014年05月18日

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不調があるとすぐに病院に駆け込み、医師の言葉を盲目的に信じる。それは老いという自然の真理に反しているのではないか? 医師である著者が、充実した生を送るために、死を考えようと唱える。

ちきりんさんのオススメで読んだ本。書かれている内容にすべて納得できるわけではない。意識がないのに長生きさせられるくらいなら、延命治療を断るべきだと言っていたけれど、それは個人の価値観によるものだろうし。

ただ、自分がいかに固定観念にとらわれているのかを知るきっかけにはなった。具合が悪いなら病院へ行くことが当然だという思い込み。「本当にそうなの?」と自分の頭で考えないことはとても恐ろしいことだ。これまでの常識を疑ってみる良いトレーニングの機会になった。

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2014年04月26日

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年をとれば誰でも衰える。
加齢を受け入れ自然に身を任せて生きろ。

現役世代は仕事があるから多少は医療にかからないと問題が生じるから賛成できない部分もあります。
ただ年金で生活している枯れ木には医療は必要ないし、するべきでないという意見は完全に賛成です。

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2014年04月06日

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注目を集めるようなタイトルであったり、トゲのある書き方はちょっと残念だが、的を射ている主張もある。
「医療とかかわるな」というよりは「医療を過信するな(神格化するな)」といったところでしょうか。
自分自身の「生き方」を考えること、つまり、人生のエンディングをどう迎えたいのか考えた上で、どの程度医療を受けるのかを考えるべきだということだと理解。

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2014年03月07日

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「食べないから死ぬのではなく  「死ぬ時」が来たから食べないのだ」
との著者の言葉に納得。

「死」、それは全ての人にいつの日かやってくるものです。その日がくるまでに、どのように生きるかが大切なことだと思います。

祖母は亡くなる前、1ヶ月ほど入院しました。管がいっぱいついていて、気管切開されてとても苦しそうで・・・。そこまでして延命治療をしなくてはいけないのか、祖母のために、もっと楽にしてあげたらいいのに、と思いました。自分、あるいは自分の大切な人が危険な状態になった時に、延命治療を拒否するか、望むか、そのことは健康な時からしっかりと話し合ってきめておかなければいけないのですね。

一つ気になったことは、著者の言葉遣いです。人によっては嫌悪感を抱くのではないかと思います。もう少し配慮があってもいいのではないかな。

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2019年07月05日

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