佐々木久美子のレビュー一覧
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シリーズ3作目は、トップガード真城です。今まで登場していた場面から、余裕あるオトナの男とかクールで頼れるお兄さん的な印象を持っていたのを見事に覆してくれました。
真城の前職がSPだったことが明らかになっているだけじゃなく、そこで彼が上司との恋に破れ、あてつけに部下だった4歳年下の清家を誘惑して捨てたという過去があったことも判明。過去の過ち、ミステイクですね。
女王様だったのね。
意外だったけど、急に真城のこと色っぽく感じるようになりました。これまで読んでてあまり色気を感じなかった分、急激にセクシーに見える…
清家をもてあそんで捨てるなど、とんでもなく酷い男に見えるのですが、実は自分が清家に対して須藤と変わらないことをしているのだと心苦しくなってしまったからなんです。
そして、5年の月日を経て再会した二人。気まずい思いの真城に詰め寄り、詰る清家です。
それでも任務は全うしなければいけない状況に加え、真城の元カレであり清家の上司である須藤も登場して、みつどもえ?なドキドキの展開になっています。
結論として、清家は正真正銘とてもデキのいい年下わんこでした。水壬センセといえばオヤジ&おじさんが頭に浮かびますが、なんと年下わんこ攻もすばらしくステキです。邪険にされても鼻であしらわれてもめげない。惜しげもなく泣くことだってできる。ちょっと優しくされるとすぐにブンブン尻尾を振る。
全部クリア。女王様のことが好きすぎるところで、もう完璧です。
書き下ろしの「セルフィッシュ」がすごくよかったです。
女王様だけどやきもちは焼くのです。清家のくせに、ってやつですね。一緒に仕事をしたくないとはねつける理由もそこにあったりするのが、勝手だけど、真城の清家を想う気持ちが強く感じられて胸キュン。
真城って須藤や榎本にずいぶん背中を押されてますよね。彼らのフォローが無かったら、清家とは一体どうなっているのかと心配させられます。でも、清家にはゆるぎない愛があるので安心感はあります。
真城が下僕わんこに本心を告げた場面、身悶えました。「俺にはできない」だけじゃなく、清家がやっても許せないと一言あるところがさすがです。女王様らしく、でもかわいくもあり、読んでてメロメロ。
そんな真城に対して清家の反応が非常にわんこらしくてツボりました。
話の展開がとても上手いです。軽妙洒脱でセンスがよくて、最後まで飽き指せません。軽すぎず重すぎず、心に響くものがしっかりあるのがいいです。 -
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「エスコート」のトップ・ガードの延清と×榎本の秘書をしている19歳の律。
義兄の策略で男たちに犯されかけそうになった律は、絶対的に強くて凶暴な男、延清に助けられますが、なんと彼は見返りに律の体を要求してくるのです。でも、取引と称して襲った男たちと変わらない行為に及んだ延清に、なぜか相通じるものを感じる律です。
律が理不尽な目に遭って、悲惨でかわいそうな健気受の話のようで、そうでないところがさすがストーリーテラーな作家さん。
律は、健気ではあるけど、胸の奥には相当な強さを秘めていて、しなやかだなと思わせます。
延清からは飼い主とペットの関係だと容赦なく位置付けられてしまいますが、本人はそんな関係すらも受け入れ、延清の本心を見極めたいと思うようになっていきます。
誰も寄せ付けなかった延清が、唯一自分のテリトリーに入れたのが律なんですよね。その感情の正体も分らないまんま!
つかみどころの無い延清の心を、いつの間にか捕らえてしまった律なのです。
互いに深い傷を背負っているところに、理解しあえるものがあったのがわかります。こういう過去のトラウマ系はありがちですが、延清はそのすべてを律にぶつけているところが生々しかったです。強くコワいものなしで生きているような延清が、19歳の律にすべての感情をさらけだしているんです。
そして、それをすべて受け止める律の気持ちが、強くて優しくて、単なる健気なだけじゃないんです。
延清が「取引」とか本能的な好き嫌いでしか人間関係を判断できないところに、強さに隠れた孤独や寂しさが垣間見えて切なくさせられました。
この話は、むしろ延清の痛みの方が大きいですよね。「ステップ」では、彼の視点でも多く語られているので、とても心に迫るものがありました。
彼の心情がまるまる分かるだけに、律に対する想いに余りにも無自覚なことがかえって切なく、泣かされてしまいます…
大学まで延清が律を探しに行くところは、二人の互いを想う気持ちがあふれまくっていて、すごくいいシーン。
愛に目覚めているのがはっきり受け取れて、すごく胸が熱くなりました。
榎本は、さすが見極めがすごいです。封筒の一言、かっこいい。
不器用に愛を追い求めていた延清が、律とめぐり逢うことによって人間的に成長していて涙ぐんでしまいました。
「僕があなたの何なのか、ずっとそばに置いてくれたら教えてあげる」と律に言われた答を聞かなければ、手放さなくていいのだ、と考えて安心する延清。たまらん…
聞かなくても、もうわかってるよね。 -
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ネタバレ表紙の彼の眼力にやられて購入(笑。
やり手で酸いも甘いも知ってる小ズルい大人(上司)と
不器用だけど真面目で一途な可愛い青年(部下)のお話。
社長に、憧れの人の忘れ形見を一流の社員に教育して欲しいと
頼まれた攻め(一応)が、好みでもなかったのにその
素直さと何から何まで「ついていきます!」の姿勢
隠そうとしているのにバレバレの好意、そういったもろもろに
結局惹かれ、ミイラになっちゃっう展開。
大人のズルさで「どっちも上手いことやろう」と思ったけど
その不誠実さを反省し→ズルいのバレて傷つける
・・・王道の進み具合ではあるんだけど、ここに・・・
リバが来ます(嬉)!
その後もイライラするようなじらしはなく、大人と素直な若者なので
ちゃんと気持ちを確認しめでたしめでたし。
だいたい「怒りにまかせてリバっちゃった!」なお話は
それっきりってのが多いんですが・・・
そのあたりはぜひともお手に取ってご確かめください。
このバカップル(最後には)のその後の日常、どこかで
見てみたいなあと思う私は、ハガキを出すことにします。 -
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読み応えある医療モノBL完結編。
中弛みなく最後までぐいぐいと魅了されるストーリーです。
水斗が樋口によって自身を取り戻していく過程が描かれています。思い出せない過去のせいで傷ついてしまう水斗を守り抜こうとする樋口の包容力が素晴らしいです。愛の成せる業です。
イヤラシイ長山が愛し合う二人に絡んできて、それがまた話を盛り上げていました。長山がそこまで水斗に執着する理由も下巻で知ることができます。多少こじつけっぽく感じる部分もあるけど、誰かの身代わりっていうのは萌えとして申し分なし。
「幸福の領域」は、樋口と水斗が恋人として幸せに生きていく過程が詳細に描かれていて、納得かつ安堵できるストーリーです。水斗の苦悩や心の揺れが、お気楽に幸福を求めているわけではないことを切実に感じさせます。そして、功労者というか、存在感を大きく示した樋口先生の魅力も満開。
「あとで一つになっていいか?」とか、キタキツネのぬいぐるみとか、一生修正のきかない恥ずかしいラブっぷりがたまりません。
ステキすぎる樋口です。
そして、けなげに幼児プレイを続けていた水斗にも激萌えでした。 -
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重厚で美しい文章、ストーリー構成も的確、人間ドラマとしても医療ドラマとしても申し分ない、小説らしい小説です。
何度読んでも涙があふれるし、胸にキューンときます。今じゃこういうの読みたくても見かけなくて、なかなか読めません。
水斗の心象風景を湖水の水底にオーバーラップさせたり、樋口の指の動きに心酔する気持ちを「死んだらこの指で解剖してください」のセリフにのせたり、表現力が際立っています。さすがに目新しい感覚ではなく、どちらかといえば古典的でお耽美がぷんぷん匂いますが、むしろこれはどっぷり浸かりきるのが正しい読み方なんじゃないかと。BL作品としてのレベルが高いのは間違いありません。
以前ならば、ただ水斗を襲う様々な不幸の連鎖に涙ぽろぽろだけでしたが、よくよく冷静に読んでみたらこの話、私的にめちゃ萌えの宝庫だったんですね。
白衣はもちろんのこと、記憶喪失、イヤラシイ長山、赤ちゃんがえり、何だかてんこ盛りの萌え感!
陵辱されているところを愛する男に目撃されて自殺を図るという、時代錯誤な貞操観念にやられました。
それから、まっさらな水斗に一から仕込む光源氏ばりな樋口に萌え。大変な忍耐力が焦らし我慢プレイのようで美味しかったです。
そして、なぜ?なぜ?を連発してかわいすぎる30男の水斗に萌え。
天然誘い受けの小悪魔に認定!くらくらした後キュン死確実です。
書き下ろしの「水棲類の夢」よかった。水斗を水族館に連れて行った樋口。人目を気にせず甘えてくる無垢な水斗にきゅんとして、それに弱りきっている樋口先生とともにせつなくなって、泣きたくなるほど胸が張り裂けそうに…うぅ、激萌え。 -
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執事、主従、そんなキーワードにちょっとヒネリが効いてるのがさすがの榎田センセ。
シリアスでありながら、あちらこちらに笑いがてんこ盛りで飽きることなくどっぷり話に浸れます。
営業職希望だったのに、老獪なそれでいてユーモアたっぷりの富益に、まんまと難攻不落で人間嫌いでわがままジコチューな室長乙矢の秘書候補(そのうち執事候補)にさせられてしまった仁。
体育会系で小さな子供の世話も厭わず、男らしくて優しさも持ち合わせ、限りない忍耐力があるところは、まさに潔癖王子乙矢にぴったり。
それだけじゃなく、男の色気がそこはかとなく漂ってるところ、ステキです。イラストでもかっこいい。
なのに、はじめのうち、仁は乙矢にバイキン扱いを受けます。このあたりのやりとりは大爆笑。
潔癖症になった理由を知ると笑えないのですが、二人の受け答えは榎田センセならではの巧みさが光っていて面白さ抜群。
次第に仁を憎からず思い始める乙矢の気持ちも可愛げがあって、せつなくなります。触りたいのに触れない乙矢の辛い気持ちに思わずほろりとしました。
菜箸で鼻、ってところは二人の気持ちが近付いた気がして微笑ましかった。
濡れ場はもちろん文句ナシに萌え感MAX!仁の♂フェロモン全開で、攻として完璧。言葉攻めもいいかんじで乙矢がめろめろになるのも頷けます。
シメの三人の会話も甘くて笑えて、読後も満足です。 -
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前作より、ずーっと面白かった。もちろん、前作読んでないとこれまでの経緯がわからないので必読ですよ。
いや、宗一郎くん、篠宮と恋人同士になってから本当にいい男に成長しました。仕事のパートナーとしても、40にして向上心旺盛で、めきめきとその力を伸ばしています。
ノエラ化粧品はやっぱり地道に訪問販売で業績上げてるわけだけど、そこへ押し寄せる時代の波みたいなものや、営業戦略や、幹部候補生システムでのせめぎ合いなど、いろんなことが浮上してきて地味ながらも読み応え充分。大人のBLです。
宗一郎は周囲も認めるデキル男なのに、その自覚に欠けているところがご愛嬌。自身を過小評価しすぎで、そこから篠宮チーフとの関係に誤解が生じているのに全く気がついていないんですね。愛すべき男です。
篠宮も相変らず上司としては完璧なのに、宗一郎と二人きりになると、初心でかわいすぎ。二人の大の男の、激しいギャップに萌えまくります。
神谷というライバル?登場で揺れる男心とか、クリスマスコフレのエピとか、思わず興味をそそられ、ニヤつかずにはいられないシーンが続出でした。
エロもバツグンにクオリティがアップ!宗一郎のめちゃくちゃ丁寧な口調で、しかもかなり強引な攻め方がすばらしいです。
篠宮のことを「チーフ」とか言いながら攻めるのは下克上的で、萌えのツボを付かれます。篠宮もなんだか羞恥したり甘えたり、天然ではあるけどかなり色気があるのよね…仕事中との落差が大きいだけに、強烈。
もっと、続きプリーズ。
SSは近所の神社に二人で初詣に行くエピでした。甘酒と玉子酒の話に花が咲いて、そこからそれぞれの子供の頃の思い出を話し合ったりして、そんな些細なことに幸せを感じてる宗一郎くんの様子が羨ましいかんじです。 -
Posted by ブクログ
実はこれ…受けの子が高校生の歳の差カプだとおもって買いました。
相変わらず粗筋読んでない阿呆。
あんまり社会人カプが好きでないので避けてたのですが…
これはヤバイ!おもしろかった!!
うわっ!社会人カプっておもろいじゃん!!
今まで食わず嫌いですんませんでしたーーーー!って気分になりました。
そんなかんだで、読み終わっての感想は…やっぱりおもしろかった。
つーか。攻めキャラの尾崎って…完璧にへたれ攻め!んである意味乙女?(笑)
高校時代からずっと思い続けてるなんて凄いですなー。
おまけにそれが爆発して寝込みに襲うという…さらに告白して自爆して逃走。
テンポが早いが、このストーリーだからこそこのテンポが読みやすい♪
友人達の盛り上げ方も上手かったし。カズイのあの性格はサバサバしてて
あたしはわりと好きだったなー。我侭といえば我侭なんでしょうけど。
一発殴って、今まで通り付き合え。
という生殺し的な発言にはなかなか凄かった!!
受けに振り回される攻めキャラ。
基本的にこういうカップリングが好きという。。。。
えっと、後輩の吉川くんでしたっけ?あの子も好きでした。
なんかこう、あれは危ない感じで事が起きてしまって、それを知った尾崎がぶちきれる
みたいな展開を楽しみにしてたのですが…意外と平和な感じ?
後輩君…むちゃくちゃいい子じゃん!!!!!
こっちもありなんじゃないかなーとか思ったのは内緒。
ある意味、途中でカズイも暴走してたようなきがするんですけど…。
いやー。一回ぐらいいいぞ。
みたいは発言にはその友人じゃないけど…「おまっ!!」と
つっこまずにはいられなかったというか。
カズイ…容赦ねーなーって思った。
擦れ違いばっかというか…
お互いの気持ちが擦れ違ってなかなか交わらないというか…。
尾崎が離れていってやっと自分の気持ちを自覚するカズイが…
遅すぎるわい!!!また暴走か!!!!
意外とカズイかわいいなーとか思いながらにへにへしてみたり。
最後はくっついて終わるのですが…
カズイのオレ様っぷりとか、尾崎のへたれ…のくせにラストの変態っぷりとか
いろいろといい感じに楽しめた一冊でした。
なによりもあたしに革命起こしてくれちゃったりしたもんだから
感謝もしております。