麻耶雄嵩のレビュー一覧
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部活を引退し、受験を控えた高校生の烏兎とその親友の獅子丸が、同級生の祐今に襲い掛かった事件に挑んでいく青春ミステリです。
久しぶりに摩耶さんの作品を読みましたが、面白かったです‼
いきなり13章から始まり、なんだこりゃと思いながら読み進めていったのですが、まんまと騙されました。
読み方が珍しい漢字が多く、それだけで少し世界が歪んだように感じます。摩耶ワールドですね。また、普通の高校生とは思えない生徒会のスパイ探しとかの件も好きです。
犯人の心理に少し共感するところがありました。ネタバレになるので書きませんが、人間はいろいろなことで悩み、憎しみを抱くものなんですね。でも、それはその人しかわからない。事件とかってのは、きっとそんな人の心に、勘違いとか偶然とかその人の関与してないなにかが作用して起こるものなんですね。 -
Posted by ブクログ
僕が麻耶雄嵩ファンなのかというと、言い切る自信はない。それでも不思議と手を出してしまうのは、なぜなんだろう。今回、絶版になっていた『あいにくの雨で』が集英社文庫より復刊されたので、読んでみたわけだが…。
以前、講談社のPR誌『IN☆POCKET』に麻耶さん自らが本作を語る文章が掲載されていたが、僕の記憶が確かならば、その文章のタイトルは、「あいにくの出来で」というものだった…。辛い作品だったとまで書いている。
そこまで言われると逆に興味がわくではないか。結論から言うと、他の麻耶作品同様、読後感がもやもやするのは同じ。麻耶さんらしいなあとは思う。『翼ある闇』などと比較すると地味なのは否めないが、特別悪くはない。そして、特別良くもない。
最初に密室の謎解きを配置するという特異な構成。メインの謎は、古びた塔での殺人事件なのだろうが、並行して描かれる生徒会の活動の方が興味深い。現実の政治も顔負けの勢力争い。諜報機関がある生徒会なんて嫌だ。
正直、生徒会の部分が必須の要素とは思えないが、そっちの方が面白い時点で致命的という気もする。いっそ生徒会を中心に据えた学園ミステリにすればよかったのに。本作は登場人物が覚え切れないほど多いが、中でも生徒会関係者がやたらと多い。
終盤の二転三転する展開の末に、真犯人が告白した事実が、一応驚くポイントなのだろう。このジャンルにあるまじき結末のはずなのだが、何だかどうでもよくなっていた。動機といい、突っ込みどころは多いはずなのに。正直、推敲不足な感はある。整理すれば、この構成をもっと生かせたはずである。弱点を補って余りあるパワーがあるわけでもない。
麻耶さんは、インタビューでご自身を短編向きと語っていた。『メルカトルと美袋のための殺人』、『メルカトルかく語りき』、『貴族探偵』シリーズなどを読むと、なるほどその通りだと思う。長編に関しては、いつまでも『翼ある闇』が立ちはだかるのだ。 -
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メルカトル鮎って…すごい最低な探偵じゃねーか!!!(ほめ言葉)(笑)
何かもう、ここまで外道を極めるといっそ清々しいですね!(ほめ言葉)
とりあえず、美袋くんは、ワトソン史上ハイクラスの可哀想な相棒ですね。こんなに探偵のことを憎々しく思ってるワトソンもいないよなあ(笑)。まさかの「いつか殺してやる」発言ですからね〜(笑)。
でも、「瑠璃鳥〜」でメルカトルが美袋くんに指摘したある事実を読んだ時に、
「散々、メルカトル憎しや恨めしや!って言っといて…本当は好きで一緒にいるんじゃないの? 美袋くんも、“OH, GOD, YES”なアドレナリンジャンキーなんじゃないの〜?!(出典:SHERLOCK)」
とか思わざるを得ませんでした。メルもメルですが、美袋くんも美袋くんですわあ…(笑)。
◎遠くで瑠璃鳥の啼く声が聞こえる…友人の同窓会に参加することになった美袋。そこで出会った女性と一夜を過ごした彼を待ち受けていたのは、非情な殺人事件だった。
友人のつかの間の恋人を殺した犯人を暴いたメルカトルは、彼が恋をした理由をも残酷に指摘する!
◎化粧した男の冒険…死体の顔に化粧が施されるという奇妙な事件が発生した。翌日、どうしても見たいショーがあるのに…不機嫌になるメルカトルは、関係者一同を集め、早急な事件解決を試みることに。
犯人指摘の為にメルカトルが取った、探偵史上稀に見る手段とは?
◎小人閑居為不善…メルカトル鮎、安楽椅子探偵になるの巻。彼が編み出した、【依頼人に事件を持ち込んでもらう】驚愕の方法とは?
◎水難…幽霊が出ると噂の旅館の土蔵で、二体の変死体が発見された。彼女達には事故で幽霊となった少女をいじめていた過去があり、メルカトルは両方の捜査に乗り出すが…。
メルカトルと美袋が最後に取った、あまりに自分本位な行動とは?
◎ノスタルジア….メルカトルが何の酔狂か推理小説を書き、美袋に挑戦状をたたきつけた。「君に犯人が指摘できるか?」ーーそして明らかになったのは、アンフェアギリギリの解決編だった!
◎彷徨える美袋…「いつか殺してやる」ーー何者かに拉致され、友人の妹を見す見す何者かに殺され、意気消沈する美袋。彼のSOSを受けて乗り込んだメルカトルは、鮮やかに犯人を指摘し、そして下劣極まりない真相を披露する!
◎シベリア急行西へ… -
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「白い幽霊」という存在でつながった4つの短編集です。
もちろん、この短編集だけでも読める話ですが、
先に長編を読んでおけばよかったとちょっと後悔しました。
前作として主人公達が初登場した長編が有るのを知らなかったので、
この本を手に取ってしまいましたが、
先にその長編を読んでおけば、違った感想になったと思います。
なぜかというと、この短編集の1編目を読んでいて、
探偵の木更津とワトソン役の香月の立ち位置が分かり辛かったからです。
更に読み進むと徐々に見えてくるのですが、
私個人としては、名探偵は名探偵、ワトソン役はワトソン役という、
王道の探偵像が好きなので、ちょっとモヤッと感が残りました。
やはり、名探偵には胸の空く様な推理展開をして欲しいですし・・・。
いえもちろん木更津がスパッと推理してますよ。
事件の内容を選り好みするところとか、推理重視の探偵像だし、
香月は売れない(?)作家だったりと、典型的な感じですし。
でもねぇ〜。
あ、あくまで私個人の好みの問題ですから・・・、念のため。
ミステリーとしてはもっと高めなんですが、
モヤッと感が響いて、星3つとしてしまいました。 -
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2013.9.8再読 処分
小説「メルカトルと美袋のための殺人」より、「化粧した男の冒険」「彷徨える美袋」「小人間居為不善」「水難」の4篇。
「後々までその名を人々の心に刻む銘探偵」を自称するメルカトル鮎。
日本一性格の悪い探偵だが、死体を足蹴にしたり、人が死ぬのを知りながら黙認したり、暇潰しのために自ら殺人が起きるよう仕向けたりする辺り、人として常軌を逸している。
そんな主人公を殺してやりたいとさえ思いながら、なぜか縁が切れない、ミステリ作家美袋(みなぎ)がワトソン役。
ミステリとしては小ぶりながら面白いが、探偵の特異さに目がいく1冊だった。 -
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もったいない!っていうのが第一印象です←
着眼点や設定は非常に独創的で他に類を見ないのに、それを文章で表現するまでには(少なくとも執筆当時の)作家の技量が追いついていないのでは、というのがストーリーを通して感じたことでした。わー、何と言う生意気な感想か…←←
時々キャラクタ達の行動が一貫していない描写があったりしたのも閉口しました…。「一行前の立ち位置からその行動を取るのは不自然では?」みたいな部分が何点か目について、それすらミスリードなのかと思ったよ、最初(笑)。…繰り返しになりますが、なんか、すっっごく惜しいな~。
何だか、ものすごい物を読んだ気がするのに、上記で述べたような気持ちばかりが先行して印象強く留まってしまった感じですU・x・U しょぼん
悪いところ(気になったところ)にばっかり注意がいくの、悪い癖だわ…( ; ; )
キャラクタ達の浮ついたペダンチックな会話は、嫌いな人は嫌いかもしれません。その手のキャラに拒否反応がある方は、冒頭の探偵と助手・警部との会話をパラパラ見てから読むかどうか決めてもいいかもしれませんね。
哲学とか宗教とかクラシックにサラーっとこれ見よがしに触れる点や、ラノベのキャラみたいなフワフワした前半の会話を何とか乗り切れば、目くるめく血みどろの連続殺人が待っておりますU・x・U
あと、途中で探偵が披露した「謎解き」、いくらなんでもイロモノ過ぎる(笑)。でも、本格派に対する挑発とも思えるくらいの突飛な推理、嫌いじゃないわ!(笑)
デビュー作にしてシリーズ最初の話に「最後の事件」と銘打つのも非常に挑戦的だし、うん、嫌いじゃない!好き!笑
とにかく、最初の鮮烈な殺人が探偵の到着を待たずに行われる点や、探偵が途中で××したり、第二の探偵が××される点など、とにかくミステリを読み込んでる人達ほど意表を突かれる展開がてんこ盛り!なサービス精神には脱帽です。
なので、やっぱりミステリはある程度読んでて、熟れてるような捻くれてるような物が好きな好事家向けです( ^ ^ )
好きな人は、きっと好きな世界だな~。
ミステリスキーとしては、多分避けて通らないほうが良い作品・作家さんだと思います。
私は、もう一冊読んで判断しよ~っとU・x・U
あと、ビギナーがいきなりここから入るのは、あまりにリスキー、というか今後のミステリを読む方向性が変な視点で固定されそうなのでオススメしません( ^ ^ )
ミステリの部分だけを考えると星四つは付けたいところですが、上で述べた理由で一つ下げさせていただきました。
探偵・木更津が事件の舞台となる蒼鴉城に一歩足を踏み入れた瞬間から、恐ろしい事件は目の前に展開していた!
首なし死体、密室、死者の蘇生、散りばめられた意匠のような見立て。唯一無二の真相と思われた謎解きを狡猾な犯人によって崩壊させられた探偵が匙を投げ出しかけた時、満を持して登場した銘探偵メルカトル鮎が指摘した犯人は、意外すぎる人物だった。ところがその後、メルカトル自身に犯人の凶手が及び・・・。 -
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ネタバレ麻耶のデビュー作「翼ある闇」で活躍?した木更津悠也が再登場。
この本から読んでも問題はないけれど、「翼ある闇」を先に読んでおいた方が絶対に楽しめる。
名探偵木更津と助手の香月。2人の歪んだ関係をニヤニヤしながら読むのが良いでしょう。
事件自体は麻耶さんにしてはオーソドックスだし、短編としての出来は良いと思うので、結末にたどり着くまでが苦痛になることもない。(麻耶作品にはたまにこれがある)
しかし、最後に2人の関係に気付いてしまった木更津。この後の2人はどうなっていくんだろう。
友人関係は終わってしまうのか。それともこれまで通りなのか。