桜城ややのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ清音は、天使であった。
一般的には天使は、神に遣え、神のために戒律を守り、厳しい生活を送る存在であった。
ところが清音は、どうしても一つだけ叶えたい願いがあり、それを叶えるために人間界へと降り立った。
清音の叶えたい願い――それは、かつて天才の名を恣にしたヴァイオリニスト・皓牙にその音楽を取り戻してもらうこと。
皓牙は、自動車の事故で腕に怪我を負い、もう二度と昔と同じようにヴァイオリンを弾くことはできなくなってしまっていた。
その絶望から、自暴自棄になっている皓牙は、清音に対し、「玩具としてならおいてやる」と冷たく吐き捨てた。
清音の願いを叶えるためには、皓牙に神の存在を信じてもらわなくてはならない。けれど、絶望から何も信じることのできなくなっていた皓牙のそばにいるため、少しでもその傷を癒すために、皓牙の傍にいたいと思い、その条件を飲んだ。
そこから、皓牙による清音に対する調教が始まった。
清音は熱く爛れる生身の愛撫に蕩け、初めての肉欲に溺れ淫らに啼いた。
皓牙の傷を癒すために、決して皓牙に逆らわない清音は皓牙の格好のおもちゃだった。
ところが、人間界に留まることは清音の寿命を縮めることに他ならず、やがて清音は消えそうになってしまう――。
という話でした。
本当は優しいはずの皓牙だったけれど、事故と事故によって手のひらを返されたように感じてしまったことから、人間を信じられなくなってしまい、ただ無為に日々を過ごしていた。
そんな時に、自らを「天使だ」と名乗る清音が現れても信じられるはずもなく、また、「奇跡を起こす」という名目でぞろぞろ宗教関係の人間に標的にすでにされまくった後の皓牙からしてみれば、清音の言っていることは「またか」としか思えず、信じるに値しないことで、それがゆえに、清音につらく当たってしまう。
また、清音もどうして皓牙にひどく当たられるのか、自分の言ったことの何が皓牙の気に障ったのか、純粋に生きてきただけに考えられなくて、それが余計に皓牙の怒りを煽っちゃったりもして、すれ違い。
けれど、健気に皓牙に尽くそうとする清音にだんだんと皓牙の心は動かされて。
最後は消えそうになる清音を救うために、神に祈り、自分の腕を直してもらうことよりも、清音の命を助けてもらうことを選んでハッピーエンド。
なんというか、相変わらず、Hの描写が濃いのがこの作者さんの特徴でした。
ただ、最初は確かに調教じみていたんですが、気持ちが通じ合ってからはまったくそういう描写がなくなってしまったのがちょっと残念です。
どうせなら最後までそれを貫いてくれるちょっと悪い攻め様が好きなんですが、まぁ、皓牙はそんなタイプではないですよね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ彼女との初Hに失敗した営業部のホープの上総。
ホテルに行き、いざという段になって自分のモノが反応しなかったのだ。
実は上総は今まで女性とそういう関係になったことがなく、童貞でそれを隠して彼女とも付き合っていたのだ。
そしてその秘密をたまたま居合わせた会社の医務室に臨時で派遣されている医師・松前に知られてしまう。
その上「俺が診てやろうか?」と言い出した松前に、訳が分からないままイカされてしまう。
彼女との時はまったく反応しなかったのに、松前の時には、しっかり反応した挙句、イカされてしまったことにショックを受ける上総だったが、毒を食らわば皿まで、という勢いで、脱童貞の心得を松前から教えてもらうことになる。
という話でした。
上総はピュアな童貞さんで、彼女のこともそれなりにかわいいと思っていて。
そんな彼女と、非常階段で密会しているところを松前に見られてしまって、そこで上総の失敗がバレてしまう……。
そこで、松前からいたずらをしかけられて、しっかり上総は反応しちゃって、そこから上総と松前の関係が始まる……と。
最初に、酔った勢いで松前の家を訪ねた時は、女の気持ちになってみろと言われて、松前にいいように触られちゃうけど、最初の約束どおり、最後まではしなくて、二人のものをこすり合わせておしまい。
そこからデートの仕方を教える、という名目で雰囲気のいいレストランに連れて行ってもらったり、とっておきの場所に連れてきてもらったり。
それに対する上総の反応がかわいくて。
この人は、本当に受けの反応をかわいく書ける作者さんなんだなー……と思いました。
作品的には割りとベタな流れが多いので、「感動した!」とかいうのはないんですが、ベタがゆえに、キュンとすることが多くて、それはそれで萌えます。
ちょっと甘いお話が読みたい方はぜひどうぞ!